免除した場合、保険料の追納はいつが効率的か
追納することで増える年金額
前述の通り、学生納付特例制度を適用することで学生期間中の納付を免除できます。追納する場合の保険料は、毎月1万6490円、年間19万7880円。この金額を納めた場合に、増える老齢基礎年金の金額は年額77万9300円の40分の1で、1万9482円です。計算上は約10年間で元を取ることができるため、11年以上年金を受け取ることができる場合には追納した方が得になります。
30歳までに追納しなかったらどうなるか
例えば、学生時代に2年間(48ヶ月)の猶予を受けた場合に、2年分の追納をしなければ、将来受け取れる老齢基礎年金は、74万335円。つまり、年額で38,964円の減額することになります。ただし、老齢基礎年金を30年後の日本で現在と同じ水準で受け取れるか分かりません。年金の受給時期の延期や、受け取れる年金の減額といった不安を感じている方もいるかもしれません。経済的余裕があれば、追納した方がいいでしょう。しかし、経済的理由で10年以内に追悼しなかった場合にも取り返しのつかない事態になるわけではありません。
国民年金の「人気加入制度」は、60歳までに40年の納付済期間を満たしておらず老齢基礎年金を満額受給できない場合に、厚生年金に加入していなければ、申請して60~65歳まで加入できる制度です。60歳時点で、追加の国民年金保険料を納めれば、5年分保険料の支払期間を延ばすことができます。保険料が30歳時点より増額している可能性もありますが、経済的な余裕が生まれていれば納付してみてはいかがでしょうか。
終わりに
特例制度を利用して免除しておいた方が学業に影響は出ないかもしれません。ただ、社会人になって奨学金の支払いもある場合には、いつの時期に支払っていくのか、あらかじめ見通しを立てておいた方がいいでしょう。
参考
20歳になったら、どのような手続きが必要ですか|日本年金機構
学生時代に払っていない国民年金。いつ払うのが一番効率的なのか計算してみた|ファイナンシャルフィールド