浪人したら予備校はどうする?選ぶ際のポイントや費用について解説! - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

浪人中の予備校を選ぶ際のポイント

浪人 予備校

まずは、浪人中の予備校選びのポイントについて解説していきます。

指導スタイル

予備校には大きく分けて2つの指導スタイルがあります。「集団授業」と「個別指導」です。

集団授業は、1人の講師が複数の生徒を相手にして授業を進めていきます。集団授業の特徴は、以下のようなものが挙げられます。

  • 比較的テキストがしっかり作り込まれている。
  • 勉強スケジュールなどを管理される度合いは低く、自由度が高い。
  • 自由度が高いからこそ、自主性が重要になってくる。
  • 授業の中で分からない部分が出てきても次に進んでいく。

なお、集団授業の中でも、1クラスの人数は数名から100名以上と開きがあり、授業中の質問のしやすさなどに違いが出てくるでしょう。

対して個別指導には、以下のような特徴があります。

  • カリキュラムを個々人に合わせて最適化しやすい。
  • 苦手な箇所を重点的に勉強できる。
  • 分からない所が出てきたら立ち止まってじっくり考えることができる。
  • 質問がしやすい。
  • 集団授業に比べて管理される度合いが強まる。

お子さんの個性や性格から、集団授業と個別指導のどちらのスタイルが合っているかを検討すると良いでしょう。

サポート体制

授業以外のサポート体制も予備校を選ぶ際に確認しておきたいポイントです。なかでも自習室の有無や席数などの充実度は受験生の学習効率に大きく影響します。

予備校の授業がない時間は自習することになりますが、なかなか自宅では集中できないというお子さんも多いでしょう。カフェなどで勉強するにしてもお金がかかります。そんなときに予備校の自習室が活躍します。周りは皆受験生ですから、相乗効果で勉強にも身が入るということもあるでしょう。

そのほか、予備校によっては食堂が用意されていたり、地方出身者のために寮を設けているところもあります。このような環境面は予備校によって大きな差が出てくる部分でもあるので事前にチェックしておきましょう。

また、勉強の進み具合や悩みを相談できるチュートリアルを定期的に実施している予備校もあります。合格へのプレッシャーを感じながら送る受験生活の中で、相談できる相手がいるというのは心理面で大きなサポートとなります。チューターのほとんどは大学受験を経験しているので、具体的な勉強の内容以外のリアルな体験談を聞くことができるかもしれません。もし、チューターがお子さんの目指す志望校の在学生や卒業生であれば、具体的なキャンパスライフの話を聞いてモチベーションを高めることもできるでしょう。

自宅からの移動手段や通学時間

予備校への移動手段や通学時間も考慮する必要があります。基本的には自宅から予備校までの距離が近ければ近いほど良いでしょう。その分、勉強に時間を割くことができますし、交通費の節約にもなります。

一方で、気持ちを勉強モードに切り替えるために、ある程度の移動時間が必要な受験生もいるかもしれません。電車やバスを使う場合には、移動時間に英単語を覚えるなどして有効活用することも可能です。路線によっては混雑がひどく、単語帳を開くことすら難しいケースも考えられますから、通学に使う電車やバスの混み具合も下調べしておくことをおすすめします。

また、夜遅くまで予備校で勉強することもあるので、お子さんの安全・防犯の観点も判断材料に含めてください。

説明会・体験授業に参加しよう

実際に予備校を見学し、講師やスタッフから話を聞くことも大切です。説明会を実施している予備校は多くありますから、そのような機会を有効活用しましょう。

体験授業を実施している場合には、受講してみることをおすすめします。実際に予備校に通うのは受験生本人です。パンフレットやネットの情報だけでは分からない現場の雰囲気を肌で感じてもらい、予備校選びの判断材料にすると良いでしょう。

浪人中の生活をイメージしよう

予備校に通い始めてからの具体的な生活をイメージしておくことは重要です。まずは、予備校で行われる授業の時間割を把握し、お子さんと相談しながら1週間のスケジュールを立ててみてください。

起床時間は、朝の授業の開始時間から逆算し、身支度や通学時間を加味して設定します。昼食はどこで食べるのか、授業と授業の間に自習室は使用できるのか、帰宅時間は何時ごろになるのかといったことをある程度想定しておくと良いでしょう。

もちろん、お子さんは高校を卒業し精神的にも自立していく時期ですから、細かなスケジュールは基本的に本人に決めさせることをおすすめします。保護者の方はあくまでも相談相手として、お子さんを陰ながらサポートするというスタンスが良いでしょう。

 

浪人にかかる費用はどのくらい?

子供が浪人する場合、費用がどれくらいかかるのかということも気になるところです。以下、予備校の受講料や交通費など、浪人した場合にかかる費用について見ていきましょう。

基本の授業料

浪人生活で最も大きな出費となるのは予備校の授業料です。相場としては60万から100万ほどですが、目指す大学や学部によって授業料の金額は変わってきます。個別指導が付くと授業料はさらに高くなる傾向にあります。

ここでは、一例として大手予備校の河合塾の授業料(2019年度)の一部をコース別に紹介します。

  • 東大理類:745,000円
  • 京大理系:745,000円
  • ハイレベル国公立大理系個別指導つき:1,006,000円
  • 早・慶大理工:740,000円
  • ハイレベル私立大理系個別指導つき(数学III型):981,000円
  • トップレベル国公立大医進個別指導つき:1,445,000円
  • ハイレベル国公立大文系:730,000円
  • 私立大文系:705,000円

参考

2019年度 高卒生対象 大学受験科 入塾案内|河合塾, P166

予備校や受講するコースによって費用は大きく変わってきますので、事前に把握しておきましょう。

夏期講習や冬期講習、単科講座の費用

通常の授業料以外にも、場合によっては夏期講習や冬期講習、単科講座の費用が必要となってきます。

例えば河合塾では、夏期講習5講座(1講座90分)、冬期講習4講座、直前講習3講座を受講する場合、年間の受講料は合計で191,700円となります。

参考

2019年度 高卒生対象 大学受験科 入塾案内|河合塾, P168

その他の費用

多くの予備校では、通常の授業料や夏期講習などの費用以外に入学金(入塾金)が必要となります。金額は予備校によって異なりますが、相場は100,000円ほどです。現役時代に同じ予備校に通っているなど、条件が揃えば入学金が半額になったり免除されたりする予備校もあります。

そのほか、予備校までの交通費や毎日の昼食代なども含めた浪人中に必要となる費用について、一通り計算しておくことをおすすめします。