女子の浪人、割合・メリット・デメリットは?私大受験事情の変化とは - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

浪人のデメリット

理由までは不明ながら、男子と比較すると女子は浪人を避けがちと考えられる結果が得られました。では、浪人すると具体的にどのようなデメリットがあるのでしょうか?

自由が制限されてストレスがたまる

浪人生は高校を卒業しているので、毎日学校に行かなければいけないわけではありません。しかし、「この1年で合格しなければ」という焦りがあるので、自分の好きなように時間を過ごせるわけでもありません。

勉強をやめたいならやめられる。でも、何かを諦めたのに芸能界でうまくいくかというと、そんな甘いはずはない。受験は人生の通り道の一つだと思った時に、ここで諦めたくないと思いました。

それからは、毎週日曜日は友達と遊ぶことでリフレッシュしていました。浪人時代、メイクや服に一番こだわっていたかもしれません。先生に「ここは塾だよ」と言われても、ファッションは好きだし、自分を甘やかしたくなかった。

(引用元:女友達の中で浪人は私だけ…モデル・谷まりあさんの受験 | 朝日新聞デジタル

人によっては、学校の代わりに予備校に通って長時間過ごすこともあるでしょう。やりたいことがやれないため、ストレスがたまりやすくなります。勉強を休むことに不安はあるでしょうが、上記で紹介した谷まりあさんのように週に1回は休日をつくる、たまにはどこかに遊びに行くなどの気分転換を心掛けましょう。

孤独感を感じやすい

予備校に通わずに自宅で勉強する、いわゆる「宅浪(たくろう)」を選択する人は、長時間を1人で勉強しながら過ごすことになります。同じような境遇の人が周りにいないと、孤独感を感じやすくなります。同級生の浪人仲間と会ったり、たまには予備校の講習に行ってみたりと、「1人ではない」と感じられるように環境を工夫してみましょう。

将来に対して不安になりやすい

1人でいろいろと考えていると、将来に対して不安が大きくなってくることもあるでしょう。ネガティブなことを考え続けていると、どんどん不安が大きくなりがちです。たとえわずかでも、できるようになったこと、頑張ったことについても考えて自分を褒めるようにしましょう。

周囲の大人のなかには、浪人を経験した人も意外といるものです。浪人を経験した高校の先生に会いに行ったりしても励まされるでしょう。

大学に対して不信感を抱く

2018年は医学部不正入試の話題が多く、ニュースに触れるごとに入試の公平性に疑問を感じた人も少なくないかもしれません。浪人生であるために大学入試関連の話題には特に敏感になってしまう可能性もあります。気にし過ぎているな、ネガティブになっているなと感じたら、あまりそういったニュースに触れないようにすることも、前向きな姿勢を保つために必要かもしれません。

浪人のメリット

不安になりやすい浪人ですが、もちろんメリットもあります。せっかく浪人を選択するのですから、メリットを存分に享受したいものです。

志望大学に合格する可能性が高くなる

浪人の最大の目的かつメリットは、第1志望に合格する可能性が高くなることではないでしょうか。得意科目は実力を落とさないように気をつけつつ、苦手科目を初歩からやり直すなどの時間が取れるのは浪人生だからこその利点です。

思い切り勉強に打ち込める

現役生の間は夏まで部活、冬まで授業があり、学校行事などにも時間を取られるものです。一方、浪人生は自分で時間をやりくりできるので、集中力が許すかぎり勉強に打ち込むことができます。勉強に夢中になれれば、次第に学力も伴ってくるでしょう。

納得感を持って受験結果を受け止められる

受験は結果も大切ですが、本人が「しっかり頑張った」という納得感を持てることも重要ではないでしょうか。浪人を経て受験の結果が出たとき、現役のころよりも納得感を持って受け止めることができるでしょう。

ただし、1年間で遊んでしまった人は、「もうちょっと頑張ればまだまだいけたのではないか」とも思うかもしれません。後悔のないようにメリハリのある生活を心掛けたいものです。

予備校などで新しい友達ができる

予備校に通うと、さまざまな高校から浪人生が集まってきます。新しい友達ができて、受験についての情報交換もはかどるかもしれません。

また、西日本などの一部地域では、高校に浪人生向けの「補習科」というものがあります。こういうところに通っても、仲間と一緒に頑張っているという実感が得られてモチベーションの維持がしやすいようです。

Bさん(女性、松江南高校卒):みんなで頑張ることができるので「一体感」じゃないですけど、「友達が頑張っているから自分も」っていう気持ちも自然と出てきますし、あとはやっぱり、同じ高校だったので、知っている先生もおられて、いろいろ相談もしやすくて、っていう。たぶん一人では勉強できなかったので、ほんとみんながいたからできたとこもあるので、そこは補習科ならではだと思います。

(引用元:地方における浪人生 : 補習科と地域間格差 | 島根大学学術情報リポジトリ 147ページ