これまでの入試との違い
スケジュールの次に知りたいのは、変わるポイントでしょう。変わるポイントは、大きく2つあります。その点について詳しく説明します。
記述式問題の導入
1つ目のポイントは、国語と数学で記述式問題が導入されることです。国語では、古文・漢文を除いて80~120字程度で答える問題になります。記述式問題が導入されることにより、試験時間は、80分から100分に延長されます。また、数学では、数学Ⅰ、数学Ⅰ・数学A受検者を対象に、数学Ⅰの範囲で3問程度記述式問題が出題されます。試験時間は、60分から70分に延長されます。
英語は4技能が評価の対象に
英語のテストでは現行の「聞く」「読む」に加えて、新たに「話す」「書く」も評価の対象になります。また、4技能については、民間資格・検定試験を活用することになるため、高校3年生の4月から12月までの間に受けた試験結果が活用されます。2023年度までには大学入試センターでも英語テストが実施されますが、資格・検定試験と共通テストの英語のいずれか、または両方を活用するのかは、各大学の入試内容によって異なります。
私立大学の入試はすでに多様化
2020年度から実施される大学入学共通テストを含む大学入試改革は、私立大学入試への影響はあるのでしょうか? 実は、私大入試は、入試方式がすでに多様化しています。ここでは、英語の4技能テストについて先行している早稲田大学と明治大学について紹介します。
早稲田大学
早稲田大学では、すでに文学部と文化構想学部で、一般入試に実用英語技能検定(英検)やTOEFL iBTなどを活用しています。さらに、2018年度入試からは、国際教養学部でも導入され、2019年度からはケンブリッジ英検も追加される予定です。
明治大学
明治大学では、すでに経営学部の一般入試で実用英語技能検定(英検)やTOEFL iBT等を活用しており、さらに2018年度入試から、商学部、国際日本学部でも導入されました。英語4技能の資格・検定試験のスコアが所定の基準を満たせば、入試当日の「外国語」の試験を免除し、さらにスコアに応じた得点を他科目の合計点に加算されます。