大学入学共通テストで英語はどう変わる?認定された民間試験とは? - cocoiro career (ココイロ・キャリア)


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センター試験に代わり、新たに「大学入学共通テスト」の実施が予定されています。この共通テストでは、英語の試験や評価内容がセンター試験から大きく変わるといわれています。

この記事では、大学入学共通テストとは何か、共通テストの英語の特徴と、評価対象として導入されることになった認定の民間試験について解説します。

大学入学共通テストとは?

大学入学共通テストとは2020年度(2021年1月)の大学入試より、現在行われているセンター試験に代わって実施される共通入学試験のことです。現在の高校3年生まではセンター試験を受験することになりますが、高校2年生以下で大学受験を希望する人は、共通テストを受験することとなります。

共通テストを実施する目的として、文部科学省は下記のとおり方針を出しています。

共通テストは、大学入学希望者を対象に、高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力について把握することを目的とする。このため、各教科・科目の特質に応じ、知識・技能を十分有しているかの評価も行いつつ、思考力・判断力・表現力を中心に評価を行うものとする。

(引用元:大学入学共通テスト実施方針|文部科学省,P2

上記のとおり「思考力・判断力・表現力を中心に評価を行う」という点が実施のポイントとなるため、これに沿ったかたちで作問されます。センター試験ではマークシート方式の解答が主でしたが、記述式問題が出題されたり、英語も多面的に知識や能力を問われたりする試験方式へと変わっていきます。

大学入学共通テストの英語の特徴

大学入学共通テストの英語の試験はどのように変わっていくのでしょうか。

4技能が評価される

これまでセンター試験の英語はマークシート方式で解答する筆記試験と、音声を聞きながら解答するリスニングがありました。しかし共通テストの英語では「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価するため、評価基準を含み試験の方式が変わります。

文部科学省は、世の中のグローバル化が急速に進展していくなかで、英語によるコミュニケーション能力向上が課題だとしています。平成25年度から施行されている高校の学習指導要領で、英語の授業は英語を用いて行われることが基本となっており、4技能を総合的に育成することが求められています。

共通テストの英語の試験によって、高校で実施されている英語教育の発展をさらに促し、また高校で学んだ力を適切に評価し、大学教育へ寄与できるようにしたい考えです。

参考
大学入学共通テスト実施方針|文部科学省,P23

民間の資格・検定試験が導入される

「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を評価するため、共通テスト試験では民間の資格・検定試験も導入される予定です。

導入の背景には「4技能評価をするには、同日に一斉試験を実施することが困難」という理由があります。現行のセンター試験でも平成18年度からリスニングが実施されていますが、毎年機器の不具合などによるトラブルが起こっています。50万人規模で一斉試験を実施することは環境整備が難しいと判断され、民間の資格・検定試験が導入されることになりました。

2020年度から2023年度までの期間は、独立行政法人大学入試センターが作問する「共通テスト」として行われる英語試験と、民間の資格・検定試験の両方が用意されます。どの試験結果を利用するかは各大学の判断に委ねられ、どちらか片方、もしくは両方を自校の入試に利用することが可能です。

民間試験は2回までの受験結果が採用

では、民間の資格・検定試験はいつ受験すればいいのでしょうか。文部科学省では、共通テストの英語における民間の資格・検定試験の受験について下記のとおり方針を発表しています。

センターは、受検者の負担、高等学校教育への影響等を考慮し、高校3年の4月~12月の間の2回までの試験結果を各大学に送付することとする。

(引用元:大学入学共通テスト実施方針|文部科学省,P22

つまり、高校1年生から認定の民間試験を受験していても評価対象となるわけではなく、高校3年次に受験した民間の資格・検定試験の結果が共通テストの評価につながるというわけです。