大学入学共通テストのここに注意!
センター試験から大学入学共通テストに変わるにあたって、どのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
英語の試験の対策が大変
前述したとおり大学入学共通テストの英語では「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能が評価されます。2020年度から2023年度までは大学入試センターが作成し共通テストとして行われる試験と、民間事業者の資格・検定試験の両方が用意されるため、大学はどちらか片方、もしくは両方利用することが可能です。
仮に、受験先となる大学が共通テストと民間事業者の試験のどちらも採用していたとします。この場合、民間事業者の試験を高校3年の4~12月の間の2回まで、そして1月の共通テストの英語の試験と、最も多くて合計3回の英語試験を受ける可能性があります。
センター試験では筆記とリスニングのみだったため、4技能を評価するために受けなければならない試験が増える人もいるでしょう。その分対策も早くから始める必要がある人も出てくるかもしれません。
記述式問題の正誤判断が難しい
第1回の大学入学共通テストで実施される国語や数学の記述式問題は、正誤判断が難しいです。これまでのセンター試験であればマークシート方式での解答だったため、自分がセンター試験で何割程度得点を取れたか自己採点することができました。しかし、大学入学共通テストではそうはいきません。
特に国語に関しては5段階の段階別評価が行われることになっています。自分の解答が果たしてどの評価で判定されているのか、受験直後は分からないのです。大学入試センターが2017年11月に実施したプレテストにおいても、記述式問題では自己採点の結果と実際の点数に最大30%の誤差がありました。
また、その評価基準のブレが大きいことから東北大学では「受験生にとって不公平になる恐れがある」として、国語の記述式問題を原則として合否の判定には使わないことを発表しています。
参考
大学入学共通テストの導入に向けた試行調査(プレテスト)(平成29年11月実施分)の結果報告|独立行政法人大学入試センター,P92
東北大、共通テストの国語記述式、合否に使わず|日本経済新聞
終わりに
センター試験に代わって実施される大学入学共通テストとはどのようなものか、センター試験とはどのような違いがあるのか、また注意しておきたいポイントについて解説しました。大学入学共通テストは今後も変わっていく可能性があります。「思考力・判断力・表現力を中心に評価を行う」というポイントに気をつけて、自分の子供の受験時期にはどのようなテストが実施されるか確認していきましょう。
参考
こう変わる!大学入試 〜2020年度からセンター試験に代わる試験を実施〜(「大学入学共通テスト」とは?)|河合塾Kei-Net
「大学入学共通テスト」に向けた対策|ベネッセ教育情報サイト