グランドスタッフは空港で接客業務を行う仕事です。非常に人気の高い職業の一つですが、接客能力だけではなく判断力や語学力なども必要になります。空港には多くのお客様がいます。日本人だけではなく世界各国からのお客様に対応しなければいけない仕事です。
これからグランドスタッフになりたいと考えている人は、どのように勉強して、どのようなスキルを習得すればいいのでしょうか？ この記事ではグランドスタッフになるための準備や、グランドスタッフの仕事内容・年収などを詳しくご紹介します。
もくじ
グランドスタッフの仕事内容
グランドスタッフはどのような業務に当たるのでしょうか？
仕事の概要
グランドスタッフという名称は、もともと空港で働くさまざまなスタッフの総称でしたが、現在では接客業務を行う人のことに意味が限定されつつあります。
主な仕事は2つ。
- 搭乗手続き
- 搭乗案内
チェックインカウンターでの業務がほとんどですが、以下の仕事にも関わります。
- 航空券の発券や荷物の受け取り
- 座席の指定
- 乗り継ぎや搭乗案内
- 予約の電話対応
- トラブルなど各種問い合わせの対応
大変な業務は搭乗案内です。飛行機の運航を遅らせることなく出発させるためにお客様を案内します。万が一、搭乗が済んでいないお客様がいる場合は、空港内を探すこともあります。
他の航空関連職との違い
空港には航空会社に所属するさまざまな職種の人がいます。代表的な職種とグランドスタッフとの違いをご紹介します。
客室乗務職
客室乗務員は飛行機の中での接客がメインです。飲み物や食事のサービスだけではなく、乗客の身の安全を守り、快適なフライトとなるように業務に取り組まなければいけません。
グランドスタッフとは接客する意味合いで考えれば共通していますが、空港内でサービスを行うグランドスタッフと、飛行機の機内でサービスを行う客室乗務員は働く場所が決定的に違います。
航空会社総合職
航空会社の総合職は主に事務職と技術職に分けることができます。
- 事務職：運航管理部門・貨物部門・グランドハンドリング部門・営業部門
- 技術職：航空機整備部門
以上のような部署に配属されることがほとんどで、事務職・総合職ともに座学を行った上で現場に配属されます。グランドスタッフは事務職に分類されますが、実際に乗客と接する接客業という意味では、その他の総合職とは一線を画します。
グランドスタッフの年収・平均給与について
人気職種の一つであるグランドスタッフですが、年収や平均給与はどのようになっているのでしょうか？
初任給
日本の大手航空会社といえばJAL（日本航空）とANA（全日空）です。グランドスタッフの初任給は以下の通りです。
| 職種 | 初任給 | |
| JAL | 業務企画職（地上職 事務系） | 月22万8,000円（大卒） |
| ANA | グローバルスタッフ職（事務） | 月22万6,459円（院卒）
※試用期間中は月22万5,402円 月21万8,557円（大卒） ※試用期間中は月21万7,500円 |
（職種別募集要項 新卒 JAL採用情報｜日本航空株式会社,募集要項 グローバルスタッフ職（事務）｜ANA新卒採用情報2020 より筆者作成）
キャリアアップ
事務職として航空会社に入社すると、通常業務をこなしながらキャリアアップを図ることが重要になってきます。ここではJALのキャリアアップについて例を見ていきましょう。
| 年数 | 行う業務 |
| 1～3年目 |
|
| 4年目以降 |
|
（職業別キャリアパスを知る JAL採用情報｜日本航空株式会社 より筆者作成）
3年ほど現業部門で現場仕事をきっちりと理解・把握した後に、業務企画職として活躍できるような人材の育成に努めています。勤務年数を重ねるごとに給与はアップしていきます。
グランドスタッフの年収や平均給与は？
グランドスタッフの平均給与はおよそ26万円とされています。
また平均年収は322万～421万円。成田空港や羽田空港の中核空港と地方空港を比べると、訪れる乗客の数の違いもあってか、地方空港の方が若干低い傾向にあります。
参考
グランドスタッフの給料年収や手取り額、初任給を解説！｜給料BANK
