助産師の年収・平均給与
助産師は新しい命や女性の心と体をサポートする、やりがいのある仕事です。しかし仕事となれば、給料も気になるところです。ここでは助産師の年収や平均給与について見ていきましょう。
助産師の年収は
助産師の給料は地域や勤務体系によっても異なります。医療関係の求人情報サイト医療ワーカーで実際に公開されている求人情報によると、基本給は18万円から42万円まで。年収も350万円から700万円と、年齢や経験に応じて収入が大きく異なるようです。
助産師の年収相場は500万円から550万円です。助産師は夜勤もあり、責任も重大な仕事ではありますが、その分年収も女性の平均より高くなっています。都内の求人では、日勤のみの勤務の場合非正規雇用が多く、年収は低くなる傾向にあります。日勤のみの正社員助産師で月収27万円からの求人がありました。
夜勤ありの助産師求人は、月収40万円を超えるものも多く存在します。都内のあるクリニックでは、夜勤のみ月に10日の勤務で年収600万以上の条件を提示しています。どんな職でもそうですが、夜勤が多くなると年収は大幅にアップするようです。
産婦人科医や看護師と比べると
同じ産婦人科で働く産婦人科医や看護師と比べて、助産師の年収や給与はどのくらい違うのでしょうか。産婦人科医は医学部で6年間学び医師国家試験を受けます。合格後、2年間の研修医時代を経て「産婦人科専攻医」になります。そしてさらに3年間産婦人科で経験を積み、『産婦人科専門医』の試験に合格すると、やっと一人前の産婦人科医になるのです。
ここまでスムーズに進んだとしても、高校卒業から12年です。簡単な道のりでないことが分かります。産婦人科医は助産師と違い、通常分娩以外の出産の処置も行います。他にも異常妊娠や中絶、不妊治療など仕事は多岐にわたります。
そのため産婦人科医は助産師より年収も高くなっています。医療転職ドットコムによると、女性の産婦人科医の平均年収は1,429万円です。これは全診療科平均より100万円以上高い額のようです。
看護師の年収はどのくらいでしょうか。看護師は助産師と違い、助産行為や、妊婦・産後の女性・新生児への保健指導をすることができません。産婦人科では、助産師が看護師と同じ仕事をしていることもありますが、看護師には出来ない仕事がはっきりと決められているのです。
看護師求人EXによると、看護師の年収の全国平均は473万円です。助産師と看護師の平均年収は27万円から77万円の差があります。1年ではそれほど大きな差ではないかもしれませんが、10年間で考えるとかなり差が開きます。そのため、看護師のキャリアアップとして助産師を志す方もいるようです。
まとめ
助産師は新しい命と女性の心と体を守る、重要な仕事です。昨今の産婦人科医不足の救世主とも言えるでしょう。
助産師になるには、助産師の国家試験に合格し、免許を取得することが必要です。また、助産師免許を取得するためには、看護師の国家試験にも合格しなければいけません。助産師としての知識だけでなく、看護師になるための幅広い知識も同時に求められるのです。
助産師の仕事を続けるには、数々の困難に立ち向かわなければならないでしょう。しかしその先には、何物にも代え難い感動や、やりがいがあるようです。
もし娘さんが、助産師になりたいと希望したなら、この記事を読んで将来について考え、ぜひ応援してあげましょう。
参考
平成 28 年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況 |厚生労働省
第105回保健師国家試験、第102回助産師国家試験及び第108回看護師国家試験の合格発表について|厚生労働省
看護学校(大学、短期大学、専門学校)の学費一覧|JS日本の学校
転職のプロに聞く、大阪の助産師の求人事情!給与相場や求める人材とは!? |医療ワーカー