教育や福祉学部
援助対象者と子供に関わる施設のあり方、教育者や福祉関係者の役割に関するテーマを出題されるのが教育学部や福祉学部の小論文の傾向です。昨今の新聞やニュースで話題にあがることが多い待機児童問題や核家族化による教育環境の変化を分析しておくことが、教育学部や福祉学部を志望する際の効果的な小論文対策と言えます。
家政や生活学部
食や生活環境のあり方、また栄養に関する知識を問うのが家政学部や生活学部の小論文の目的です。
孤食や個食、固食といった言葉の違い、核家族化や欧米化が進む日本人の食生活の変化がテーマになることが多く、食と日本人のライフスタイルの関わりを分析する力が必要となります。今後も進み続けると考えられるグローバル化のなかで、日本の食のあり方とその変化の変遷を理解しておくことが大切と言えます。
体育や健康学部
卒業後にスポーツに関する仕事に就く学生が多い体育学部や健康学部では、運動の意義を問う問題が小論文として出題される傾向にあります。
特に子供の健康状態、運動や食生活がテーマになることが多く、体を動かすことが、体と精神の発達にどのように関係しているかを理解しておく必要があります。ITの進歩によって運動不足が社会問題になっているため、その影響を考える出題や、問題そのものを解決するための方法を問う出題が増加すると予測されます。
芸術学部
芸術作品が作り出された背景やその効果、また現代のアーティストが果たしている役割を考察するのが芸術学部の小論文です。経済学部や工学部などのほかの学部に比べると特徴的な小論文を出題されることが多く、テーマを絞りづらいのが芸術学部の小論文です。
有名な芸術作品とその作品が生み出された背景、また昨今のエンターテインメントのあり方など、幅広い知識を身につけておく必要があります。
医学や歯、薬学部
医学部や歯学部、薬学部はほかの学部よりも高い偏差値が求められるということもあり、受験の段階である程度の専門性が必要な小論文が出題される傾向にあります。
環境問題の観点から、平均気温が上がることで起こる健康への影響や、昨今の健康問題の観点から、歯がどのような役割を果たしているのかなどの問題が出題されやすいため、医学部や歯学部、薬学部では特に過去の出題を数多くこなしておく必要があります。
看護や医療学部
看護学部や医療学部では、命に関する考え方を問われるケースがほとんどです。看護学部や医療学部は、卒業生のほとんどが最期の近い方々と接する可能性が高い職業に就くため、他人の命を重んじられるような考え方を小論文という形で問うているようです。
10年後から20年後の日本のあり方を予測し、病気の増加や若年化に対して、看護学部や医療学部で得られる知識をどう活用するかを考えておくことが大切と言えます。