国家公務員の年収について
続いては、それぞれの職種における年収がどのくらいなのかをご紹介します。ご説明したとおり、ひと口に国家公務員といっても、職種によって担当する仕事内容が大きく異なりますので年収にも差があります。どの職種がどれくらいの年収なのか、大体の数字を知っておきましょう。
国家公務員総合職の平均年収は?
実は、国家公務員総合職の年収は公表されていません。一方で、国家公務員の学歴・年齢別平均給与月額は公表されていますので、大学院を卒業した国家公務員のほとんどが総合職に就いていると仮定して計算したものを、年収としてご紹介します。
平成30年度の人事院勧告によると、国家公務員(院卒)の年齢別平均給与月額は以下の通りです。
(参考:平成30年国家公務員給与等実態調査報告書〔参考1〕行政職俸給表(一)の年齢階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均給与月額|人事院 より抜粋)
ここにボーナスを加算します。2018年度の国家公務員のボーナスは年間で4.45ヶ月分でしたので、平均年収にその分を加算すると下記のようになります。
(平成30年国家公務員給与等実態調査報告書〔参考1〕行政職俸給表(一)の年齢階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均給与月額|人事院 より作成)
こちらが国家公務員総合職の年収と予測できる数字です。これをまとめると、30歳で500万以上、40歳で850万以上が平均的といえます。
(注)平均給与月額は、俸給及び諸手当(地域手当、広域異動手当、俸給の特別調整額、本府省業務調整手当、扶養手当、住居手当、単身赴任手当(基礎額)、寒冷地手当、特地勤務手当等)の合計です。
超過勤務手当(残業代)等は含まれていません。
(引用元: 【2019年最新】国家総合職の年収は結局いくらなのか?!|KomuInfo)
国家公務員一般職の平均年収は?
同じく、一般職の平均年収という形では公表されていませんので、最終学歴別に年収を計算して予測します。人事院が発表している最終学歴別の平均給与額を参考に算出すると、高卒者の平均年収は以下のように推測できます。
(平成30年国家公務員給与等実態調査報告書〔参考1〕行政職俸給表(一)の年齢階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均給与月額|人事院 より作成)
同じく、大卒者の平均年収は以下のように推測できます。
(平成30年国家公務員給与等実態調査報告書〔参考1〕行政職俸給表(一)の年齢階層別、給与決定上の学歴別人員及び平均給与月額|人事院 より筆者作成)
どの年齢にどれくらい人がいるかによって変動はありますが、おおむねこのように推移されるものとしてご参考にしてください。
国家公務員専門職の平均年収は?
国家公務員専門職の年収は、どの職種に就くかによって異なります。ここでは、人事院が公表した「平成3 0年国家公務員給与等実態調査の結果概要」を参考にして、代表的な職種にスポットを当ててご紹介します。
航空管制官や特許庁の審査官などの行政専門職の平均年収はおよそ730万円です。(平均年齢42.3 歳、平均月収443,481円)
皇宮護衛官や刑務官などの公安職(一) の平均年収はおよそ617万円です。(平均年齢41.3 歳、平均月収374,941円)
海上保安官などの公安職(二) の平均年収はおよそ674万円です。(平均年齢40.8歳、平均月収409,823円)
職種によって差があるものの、おおむね600万円から700万円前後で推移しています。
参考
平成3 0年国家公務員給与等実態調査の結果概要|人事院
昇給・昇進・キャリアアップするための方法
国家公務員で昇給・昇進していくには、長く働くことが大切です。終身雇用で年齢と共に昇給していくのが難しい昨今ですが、先ほどの表のとおり、国家公務員は経験を重ねるごとに順調に昇給していくことが可能です。目の前の仕事を大切にして、コツコツと長く働いていくことを目指しましょう。