徹底解説!地方公務員の年収から仕事内容まで教えます - cocoiro career (ココイロ・キャリア)


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地域社会に貢献できる仕事というだけではなく、収入の安定性が高いことからも地方公務員は人気の職種です。今回はこの地方公務員の年収や仕事内容についてご紹介します。

地方公務員の年収はいくら?

地方公務員には基本給だけではなく手当やボーナスが支給されます。また、退職時には退職金も準備されています。ここでは、地方公務員になるとどの程度の収入が期待できるのかを確認していきましょう。

地方公務員の給与は基本給+手当

地方公務員はいわゆる基本給に加えて、支給される手当を合わせて毎月の収入になります。

手当には何が含まれるの?

総務省によると、地方公務員はその業務によって、勤務時間に関わる時間外勤務手当や宿直手当、休日勤務手当などから、住居手当、地域手当災害派遣手当などさまざまな手当が支給されます。

月に平均して8万5,000円程度の手当が支給されており、給与に占める手当の割合は少なくないといえるでしょう。

参考
平成30年4月1日地方公務員給与実態調査結果,第1調査結果の概要,P30 | 総務省
地方公務員の給与の体系と給与決定の仕組み | 総務省

基本給はどうやって決まるの?

地方公務員の基本給は級と号によって決まります。

級とは職務の複雑性や困難、責任に応じて区分されているものです。級が上がるというのは、民間企業でいうところの出世と考えるといいでしょう。一方で、号は経験年数による職務の習熟度合いを反映したものになります。

地方公務員にはこれらを縦軸と横軸にとった表が用意されています。これにより、地方公務員の基本給が決定されるのです。

(参照元:地方公務員の給与の体系と給与決定の仕組み | 総務省

職種別の平均基本給与

それでは、具体的に地方公務員はどの程度の給与が期待できるのでしょうか。

総務省の調査によると地方公務員の手当も含む平均基本給与は41万5,549円であったそうです。

しかし、地方公務員といってもその役割や仕事内容は職種によって異なります。そのため、当然ではありますが、給与も職種によって異なることになります。ここで、代表的な職種の平均基本給与をみてみましょう。

職種 平均基本給与
全職種 415,549円
一般行政職 401,242 円
技能労務職 380,431円
消防職 394,844円
高校(特別支援・専修・各種)学校教育職 441,356円
小・中学校(幼稚園)教育職 417,208円
警察職 456,228円

(「平成30年4月1日地方公務員給与実態調査結果,第1調査結果の概要,P30 | 総務省」 より筆者作成)

このように地域の安全を守る警察職の平均は他の職種よりも高くなっています。ただし、いずれの職種も平均的には40万円前後の給与が支給されており、生活には困らない程度の収入が期待できるといえるのではないでしょうか。

給与だけではない!地方公務員のボーナスの金額

地方公務員のボーナスは「期末手当」、「勤勉手当」と呼ばれています。これらの支給金額は主に「(給料+地域手当+扶養手当)×支給月数」を基本として、在職期間などに応じて加減算が行われ支給額が決定するそうです。

それでは実際、どの程度のボーナスが支払われているのかいくつかの都道府県の平均支給額をみてみましょう。

都道府県 期末手当 勤勉手当 合計
群馬県 1,041,200円 682,700円 1,723,900円
埼玉県 1,039,000円 676,500円 1,715,500円
千葉県 1,042,600円 684,700円 1,727,300円
東京都 1,048,800円 745,500円 1,794,300円
神奈川県 1,044,100円 657,600円 1,701,700円

(「平成30年 地方公務員給与実態調査結果の状況,退職手当の支給状況,都道府県 | 総務省 より筆者作成)

首都圏では170万円近くのボーナスが年間に支払われているようです。もちろん、地域によってはこれよりも支給水準が低くなることもあります。

退職後は安泰?退職金の金額

地方公務員には退職金も用意されています。

「地方公務員給与実態調査結果」によると一人当たりの平均的な退職金は1000万円程度となっています。この退職金の金額は退職した年齢、つまりは勤続年数によっても大きくことなります。例えば、同調査によると20歳未満の人が退職した場合の平均的な退職金は18万円でした。

参考
平成30年4月1日地方公務員給与実態調査結果,第2統計表[附帯調査関係]採用・退職関係 第14表~第15表,P378

地方公務員の年収は地域によって異なる

地方公公務員の年収は職種によっても差がありますが、地域によっても多少の差が生まれます。例えば、東洋経済オンラインの記事によると、神奈川県の厚木市で平均年収は750万円程度ですが、大阪府の能勢町では610万円となっていたそうです。

このように地域によっては年収に差があるため、自身が希望する地域ではどの程度の年収が期待できるのか、事前に調べておくといいでしょう。民間企業の平均年収と比較すると比較的高い水準である自治体も多く、雇用も守られていることから公務員が年収の安定性という意味で魅力的な職業といえるでしょう。

参考
これが「公務員年収が高い自治体」トップ500だ | 東洋経済オンライン
公務員の年収は?給与とボーナスをチェック! | TAC