小論文で気をつけるべき3つのポイント
小論文で起承転結を使用することの賛否について解説してきましたが、起承転結以外にも小論文には気をつけるべきポイントがいくつか存在しますので、ご紹介していきます。
小論文を書く際には次のようなことに気をつけて、求められていることは何なのかということを見誤らないようにしましょう。
ポイント1:大学入試の小論文は独自性が鍵
一口に試験での小論文といっても、就職試験なのか大学受験なのかでも求められる要素は違ってきます。大学受験の小論文の場合について、元NHKアナウンサーで「ウェブ小論文塾」代表の今道琢也氏は次のように述べています。
大学教員の仕事はいかに他人がやっていない研究分野を見つけて、いかに独自性のある論文を書くかということです。そういう発想を持った人間が作問、採点しています。
(引用:今道琢也(2018)『落とされない小論文』p20, ダイヤモンド社)
発想のオリジナリティが求められるものが多い、ということは頭に入れておく必要があります。とくに、課題文付きの小論文の試験の場合は、本文をなぞるのではなく、自分なりの見解を打ち出すことが大事です。
(引用:今道琢也(2018)『落とされない小論文』p20, ダイヤモンド社)
大学受験の際の小論文の場合は、内容に独自性のある小論文の答案を書いた方が高い評価を得られる、ということになるでしょう。
ポイント2:問題の意味を正確に理解する
小論文の問題では、どのようなことが問われているのか、何を回答したらいいのか、問題を読んで内容を正確に理解する必要があります。
これを「文章読解能力」といいますが、この出された問題の意味を正確に理解する、ということができなければ、回答に起承転結の構造を使うのが良いのか、使わない方が論述がスマートにできるのかの判断が難しくなるでしょう。
この能力は練習問題を数多くこなすことによってある程度鍛えることができますので、ぜひたくさんの問題にチャレンジして対策を立てましょう。
ポイント3:具体的に、簡潔に書いていく
課題を正確に読み取った後は、自分の考えを論理的に組み立てて書いていきましょう。必要なのは「自分の意見を効果的に論述する能力」です。また、文章を組み立てる際には「文章を分かりやすく構成する能力」も必要になります。
文章を組み立てる際には、起承転結を使った展開があてはまる問題なのか、そうではないのか、判断が必要になるでしょう。起承転結よりも序論、本論、結論などの別の形式を用いた方が効果的な回答が出来そうな場合は、頭を切り替えて別の方法で回答の構成を進めましょう。
まとめ
起承転結を用いて小論文の問題に解答することの是非について考察しました。起承転結の構造は批判される機会も多いのですが、決して小論文の回答に使ってはいけない、ということはありません。
起承転結の構造が使える問題なのかそうではないのかを見極めて、効果的な回答を作成してください。
参考
今道琢也(2018)『落とされない小論文』p20, ダイヤモンド社
起承転結の意味・使い方|goo辞書
小論文の書き方小論文の構成と書き出しのコツを徹底解説|studyplus
起承転結で書かなきゃダメ、なわけがない|ダイアモンドオンライン
起承転結はだめ|小論文、レポートの書き方
小論文起承転結で書くと低評価必至の理由|受験ネット
小論文は起承転結のパターンで論述の流れを覚える|講談社
起承転結は転が決め手!小論文/レポートに生かすには|笑いと文学的感性で起死回生を
起承転結を知って文章のレベルを上げる方法|nanapi