介護福祉士の試験内容と合格ラインを解説
介護福祉士の試験内容は、五肢択一のマークシート方式の筆記試験と実技試験が設けられており、合格率は平均65%とされています。また、そのほとんどが筆記試験によって決められていると言われ、実技試験に関してはほとんど障害になることはありません。
さらに、筆記試験に関しても、人間の尊厳と自立や人間関係とコミュニケーション、社会の理解などに分けられている科目で60%以上の得点できれば合格することができます。ただし、1月に行われる国家資格の前までに、問題集を3回繰り返すくらいの対策は必要とされています。これまで身につけてきた知識がどのような形で出題されるのかを、しっかりと確認しておくことが大切です。
最終確認!介護福祉士を取り巻く環境を解説
これから介護福祉士になることを検討する人は、これまで紹介してきたようなルートや試験内容だけでなく、介護福祉士を取り巻く環境についても確認しておくことをおすすめします。介護福祉士に限ったことではありませんが、やりがいや面白みだけでなく、大変な部分があることも理解しておきましょう。
介護福祉士の年収はどのくらい?
勤める事業所や役職などの条件によって前後することがありますが、施設で働く正規職員の介護福祉士は月収20万円ほどが支給され、年収ベースでは250〜400万円くらいが一般的とされています。やりがいや面白みがある職種であることはもちろんですが、夜勤やシフト制などの勤務形態を用いている施設がほとんどなため、ワークライフバランスを保ちにくいと言われています。また、国家資格を取得するために専門学校や短大に進学した割に、見返りがさほど大きくないという特徴もあります。
介護福祉士という仕事の将来性とは?
月収や年収といった金額面では、決して高いとは言えない水準の介護福祉士ですが、今後も高い需要が保たれる将来性のある職種です。今後も要介護者の人口は増え続ける見とおしであるだけでなく、どこでも同じように働けるという安心感を得られるのは介護福祉士ならではのメリットと言えるでしょう。
一般的な職業では30歳くらいから転職をすることが難しくなると言われていますが、資格を持っている介護福祉士は多くの介護施設から求められる状況が続いています。特に職場の環境を重視したいという人にとって、介護福祉士の転職のしやすさは大きな魅力と言えるでしょう。
介護福祉士にも向き不向きがある?
どんな職種にも言えることですが、介護福祉士にも向き不向きがあり、求められる適性があります。これから介護福祉士を目指す子供はもちろん、子供の将来を考えている親も、できるだけ早い段階で適性を見極めることをおすすめします。
介護福祉士はコミュニケーションや、体力などの人間力が求められますが、なにより大切とされているのが「冷静に物事を判断する能力」です。基本的には、いつも優しく要介護者の体のケアを行うのが介護福祉士の主な業務ですが、その半面で記録をつけたり、親族にアドバイスをしたりという冷静さも求められます。同情ばかりではなく、場合によって、これまでに身につけてきた知識を引き出すような器用さが求められます。
介護福祉士になるには目的を明確にすることが大切
自分自身のキャリアとしてだけでなく、子供の将来の選択肢の1つとして検討し、介護福祉士になるにはどうすれば良いかを模索している人は、介護福祉士になるために用意されたルート、取り巻く環境、自分自身や子供の適性の3つを理解することをおすすめします。
また、自分自身や子供のキャリアを見とおすことで、介護福祉士になるための目的を明確にすることができるはずです。個々に「早い段階で介護福祉士を経験するために福祉高校ルートを選ぶ」、「介護福祉士という仕事で新たなキャリアを形成するために養成施設ルートを選ぶ」といった目的からの逆算をすることで、介護福祉士になるために自分に最適な方法を選択することができ、効率的なキャリア形成を実行できるはずです。
参考
介護福祉士国家試験|公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
未経験から介護福祉士になるには|介護の資格最短net
介護福祉士になるには?資格取得の方法や試験、仕事内容・給料について解説|かいご畑
介護福祉士になるには|日本福祉教育専門学校