官公庁の仕事とは
官公庁の仕事は多種多様。管轄や役職によって仕事内容は異なります。ここでは、特徴的な仕事をいくつかご紹介します。
警察庁・警察署
警察庁は、国内における国民の生活の安全を守るために、各都道府県警察の監督業務を行っています。警察署は47都道府県ごとに設置されています。各都道府県で発生した事件や事故の解決、再発防止に努めます。交番に勤務する「おまわりさん」も官公庁の職員です。
教育委員会
たくさんの課で構成される教育委員会は、異なる教育分野の業務に携わっています。例えば、学校教育課は、幼稚園や小学校、中学校の運営、学校教育に関わる指導を行っています。生涯教育課は、子供から高齢者を対象として、総合学習のサポートを実施しています。カルチャーセンターや図書館、公民館で教室やイベントを開催しています。
公立学校
その地域を管轄とする教育委員会の行う教員採用試験に合格すれば、地域の公立学校で働くことができます。公立学校の教員も官公庁の一職員。少子高齢化の影響で、学校の閉鎖や合併もあり募集採用枠が減少しているようです。
消防庁・消防署
消防長は、各都道府県に設置される消防署の統括を行っています。消防署は、その地域の災害や火災時の救援活動を行い、国民の生命の安全を守っています。消防は国内だけでなく、国外でも活動します。海外での活動に対応した国際消防救援隊といった部隊も設置してあります。消防庁からの指令を受けて、海外での救助、医療、応急、復旧を実施します。
官公庁で働くには
官公庁で働いているのは、国家公務員と地方公務員。公務員は、地方公務員が8割、国家公務員が2割の割合です。それぞれ、別の試験で合格を目指す必要があります。国家公務員は、総合職、一般職、専門職に大きく分かれます。
国家公務員(総合職・一般職)になるには
国家公務員の総合職や一般職は、国の実施する試験に合格して採用に至ります。試験合格後に官庁を訪問して、内定を受けられます。
総合職と一般職の違いは、採用範囲です。総合職は、中央官庁(1府12省庁)のみでの採用。一般職は、中央官庁のほか、各自治体などでの採用になります。また、求められる学歴も異なります。総合職は院卒もしくは大卒、一般職は高卒、大卒、社会人といった学歴区分で試験を実施しています。
大卒は両方を選べるため選択には悩むところです。総合職は、経済や法律といった専門分野に特化して試験を受けられます。一般職は、経済や法律、行政などから幅広く出題されます。得意とする専門分野があるなら総合職、偏りなく全体的な学習を得意とするなら一般職を選ぶという考え方もあります。
国家公務員(専門職)になるには
国家公務員の専門職には、国税専門官、財務専門官、労働基準監督官、皇宮護衛官などの職種があります。特定の官庁、職種での採用を前提に、試験を受けます。一般職と同様のエリア採用なので、転勤範囲も限定的。専門職の試験は、多くが同一日程で実施されるため原則的に併願することはできません。
地方公務員試験への合格
地方公務員には、行政、心理、福祉、技術といった多様な職種があります。地方公務員を目指すには、地方公務員試験を受験します。受験条件、試験内容は地方自治体別に決まっています。該当する地域の試験情報を調べてみましょう。地方公務員試験には、都道府県や政令指定都市の大卒に対応した「地方上級公務員試験」もあります。上級以外にも「1種」「1類」「上級職」といった呼び方があります。