こんな人もいた!音大編
音大生って卒業したらどうするの…?とよく聞かれます。私の同級生の多くはそのまま演奏家の道に進みましたが、中には変わった進路に進んだ人もいます。(ちなみに、学校の音楽の先生になるイメージがあるかもしれませんが、私の知り合いの中では一人しかいません。)
バイト先に就職(ホテル)
練習やレッスン、仕事で忙しいため、音大生で一般的なアルバイトをしている人はかなり少ないです。私は大学1年の5月に飲食店のアルバイトを始めたのですが、しばらくはバイトをしているのは学年で私一人だけでした。ホテルに就職したМさんは、大学生活の後半からそのホテルでのアルバイトを始めていました。早い段階で音楽の道ではなく就職をすることを決め、情報の少ないなか就活を進めたため、一般就職を考えている音大生に勇気を与えたことでしょう。現在社会人2年目で、キャリアについての講演を他の音大から頼まれることもあるそうです。
留学先で生計を立てる
音大生が留学する、というのはよくあるイメージだと思います。
実際に、留学する人はとても多いのですが、一般的な留学とは少し違います。もともと生まれ育った国が日本ではない人や、日本の高校や大学を出たあと数か国を渡り歩いて留学を経験する人も少なくありません。そのため、一定期間留学したら日本に帰ってくるというケースは稀で、欧米のどこかを拠点に活動していく人がほとんどです。長期間留学先でキャリアを積んで、そのままその国のオーケストラに入るという人もいます。
フリーデザイナーになる
ごくごく稀ではありますが、演奏家でも一般就職でもない進路に進む人もいます。同級生や学校の演奏会のフライヤーを音大時代から作っていたKさん(23歳)は、そのままクラシック音楽専門のパンフレットやフライヤーのデザイナーになりました。横のつながりが強いため、専攻の楽器ではなく音楽業界の仕事に就く人も少なからずいます。
まとめ
音楽大学に行ってホテルマンになった人、海外で生活がしたくて就活をやめてマルタ島に行った人。そういう人たちが周りにいると、私も自分が納得する未来を選択していいのだという気分になります(そして実際に自由な選択をさせてもらいました…)。
みなさんも、「それが普通だから」という理由だけで決めずに、ぜひ自分が納得できる進路選択をしてください。その選択が、あるいは結果的に周りからは普通の進路に見えるかもしれません。けれど自分の意志を持って選んだのなら、それはあなたらしい特別な選択だと思います。