大学受験のリスニング対策に!おすすめの参考書や対策法をご紹介

これからの大学入試ではより重要度が増してくる、英語のリスニング。上手に対策して、英語力全体をアップさせていくのが理想です。そのための効果的な学習方法や、おすすめの参考書をご紹介します。

家庭でリスニング対策

まずは、これからの大学入試における英語リスニングの重要性や、家庭でできる効果的な学習法、上手な参考書の選び方などについて、お伝えします。

「聞く」力も一層重要なこれからの大学入試

現在、国を挙げた大規模な教育改革が進められていますが、その目玉が大学入試改革。大きく変わると言われているのが英語の試験です。これは社会の急速なグローバル化などに対応するためですが、これまでの教育では、日本の中高生の英語力は他の非英語圏の国々と比較しても格段に低く、政府の目標レベルにも届いていません。

そこで、文部科学省は、英語教育を改革し、これまで重視してきた「聞くこと」「読むこと」に加えて「話すこと」「書くこと」という計4つの技能にも力を入れていくことを決めました。

リスニング試験で問われる「聞く力」についても引き続き「重要」と位置づけています。また、2020年度からスタートする新しい大学入試ではケンブリッジ英語検定や実用英語技能検定(3級以上、ただし従来型を除く)、GTECなどの民間試験も活用される方針です。

このような動きが進む中、受験生が入試対策をする場合、小手先のリスニング対策では意味をなさなくなるでしょう。本当の意味での「使える英語」を支えるリスニング力を、他の3技能とともにバランスよく身につけることが、将来社会で活躍するときのためにも入試のためにも、また普段の英語学習においても有効になりそうです。

家庭でできるリスニング対策

では、家庭で取り組むことができるリスニング対策を確認しましょう。まずは、耳を慣らしていくために、日常的に英語を聞く機会を増やすことが大切です。定期的に、英語を使ったコミュニケーションの機会が作れたら理想ですが、なかなかそうもいかないものです。洋画や海外ドラマ、ドキュメンタリーや英語スピーチなどの動画や音声などを視聴するだけでも違います。聞いたとおりの英語を真似をして口にする「シャドーイング」も有効でしょう。

しかし、大学に入学するための実践的なリスニング力をつけるなら、それだけでは不十分です。求められるのは、資料やグラフ、複数の文章などからの比較などを見て判断することや、議論を聞いて要旨を捉えること、そしてそれを英語で表現することなどの力です。マークシートで答える選択問題でも、そのような力が問われます。ですから、家庭では、そのための練習までできる参考書や問題集を活用することがおすすめです。

上手な参考書の選び方

リスニング力をつけながら、総合的な英語力なども一緒に育てられるような一石二鳥の参考書を選ぶことをおすすめします。

リスニングではまず、英語特有の発音やイントネーション、またスピードに慣れていく練習が必要です。また、聞き取った内容を活用する力も必要。活用する力というのは、聞き取った内容を理解する力や、その理解をもとに英語でアウトプットする力です。そのためには、判断したり思考したり表現したりする力も必要となります。逆に言うと、リスニング対策をすることで、それらの力も一緒に育てられるのです。

では、これらの力を効率的に育てるための参考書をご紹介します。次の2つに分けてお伝えするので、まずは、現在のレベルと自分自身のリスニング学習のゴールに合わせて選んでいきましょう。難関レベル以上の大学を志望する人は、過去問を意識したトレーニングも加えていくことが必要です。

・基礎からセンター試験におすすめのリスニング参考書
・2次試験・難関レベルにおすすめのリスニング参考書

基礎からセンター試験におすすめのリスニング参考書


リスニングが不得意だと感じている人や、センター試験(2020年度からは「大学入学共通テスト」)レベルのリスニング能力を、まず養いたいと思っている人におすすめの参考書をご紹介します。

『速読英単語 必修編[改訂第7版] (Z会文章の中で覚える大学受験英単語シリーズ)』(Z会)

「英単語」とありますが、単語だけを覚えるのではなく、実際に文章に使われている生きた単語や熟語を覚えていく仕様の参考書です。文章を目で見て耳で聞き、できれば口に出してシャドーイングしたり暗唱したりするのが理想。それによって「使える英語」としてのリスニング能力はもちろん、さまざまなテーマにおける英文読解の力や筆記の力、スピーチの力も育てられます。

難易度も簡単なものから、すこしずつ難しくなっていく構成です。少し難しく感じる人は、同じシリーズの「入門編」からスタートすることもできます。

『大学入試 リスニングのトレーニング 必修編』(Z会)

長文を題材にし、集中力や想像力、スピーディーな理解力、記憶力などを育てていくことを目的とした参考書です。これにより、全体的な英語力も上げられます。大学入試の過去問を分析した題材でもあるので、ダイレクトなリスニング対策としても、もちろん活用できる内容です。

会話文を中心としたセクションや、社会的文章を中心としたセクションなどに分かれているので、苦手な分野の克服や志望校の出題傾向にあわせて、特定分野を集中的に解くこともできます。長文読解が苦手と感じる高校生や、英語が得意な中学生にもおすすめです。

『大学入試 関正生の英語リスニング プラチナルール』(KADOKAWA)

スタディサプリの人気講師・関正生氏による、リスニング問題を解くための「ルール」が解説されていることで定評のある参考書です。多くの受験生が間違えやすい問題や、聞き取りの際に注意する点などが、詳しく書かれています。

リスニング試験対策としては、教育改革で出題の質が変わってきた場合には必要がなくなるルールもあるかもしれません。ただ、基本的には、日本人の英語力のウィークポイントを補強する内容とも言えるでしょう。応用力もつけられます。

『石井雅勇センターリスニング講義の実況中継 (センター試験実況中継シリーズ)』(語学春秋社)

大学入試センター試験対策に絞った前半と、苦手項目の克服のためのトレーニングをまとめた後半から成り立っています。センター試験のリスニングをとり急ぎ攻略したい人はもちろん、「対話・数字」「イントネーション」「言い換え表現」「細部を聞き取る」などの訓練をしたい人にもおすすめです。

センター試験の予想問題として、実際のテストと同程度のスピードの音声が収録されています。「センター試験実況中継シリーズ」の1冊です。

『安河内のセンター英語 リスニングをはじめからていねいに (東進ブックス―名人の授業)』(ナガセ)

東進ハイスクールのカリスマ講師としても人気の安河内哲也氏によるリスニング対策の参考書です。英語の音声はもちろん安河内氏による講義の音声も収録されているのが特徴で、人気講師の講座を耳で聞いて入試へのモチベーションを上げる効果も得られるでしょう。

簡単な内容がていねいに解説されており、英語やリスニングに苦手意識を持っている人にもおすすめです。ある程度英語力やリスニング力がある人には、少しもの足りない内容かもしれません。「はじめからていねいに」シリーズの1冊です。