正規留学との違いは?
私の友人の中には、高校卒業後からアメリカ留学する友人もいました。学部の友人でも、「もっとここで勉強したい!」と交換留学先にそのまま編入した人もいたくらいです。
留学前にTOEFL等の語学試験や、SAT等の学力試験対策がアメリカの大学には必要ですが、今回は個人的に感じている交換留学と正規留学の違いをあげます。
語学力は「上げざるを得ない」
交換留学だと、日本にいる友達と電話したり、LINEしたり、はたまた帰国後のプロジェクトに向けて準備したりして、寮の部屋にこもっていても乗り切れてしまいます。
一方で、正規の留学生であれば、友達やクラブの活動も現地で広げていかなくてはならない、大学の教授達とも論文執筆に向けて話せないといけない、引越しの手続きで話せないとまずい等、どうしても話さなくてはいけない状況に自らを追い込めます。また、卒業するために、進学や就職のために、いい成績を取ろうとすれば、ネイティブが四苦八苦するような課題を自分達もこなす羽目になるわけです。日本の大学のように大講義室でボーッと過ごすわけには行きません。
交換留学なら、「ここはかりそめの居場所」と思って過ごすのもありですが、正規留学ともなると、4年間を乗り越える覚悟が必要でしょう。
日本の資格(一部)が取れない
「帰国して、日本で学校の先生になりたい」「法学を学んだから、日本で弁護士になろう」
と思っても、大学の課程を経て取得できる資格の場合、難しくなります。なぜなら、これらの資格は、日本の決められた大学で、所定の課程を修了することが条件になるからです。
日本国内の大学でないと取得が難しい資格であれば、日本の大学に通うことは非常に重要です。正規留学をすると、卒業後に日本の大学に入り直すか、所定の条件を満たした後に資格の取得を行う等、二度手間になってしまいます。
資格を理由に、日本の大学に進学したいという事情がある人たちにとっても挑戦できる長期留学は、交換留学と言えるでしょう。
おわりに〜場所が違えば、マイノリティだと気づくこと〜
「留学すれば、語学が身につくわけじゃない。無駄だ。」
という意見もあります。実際そうです。
ただ、日本にいる生活では、どうしても海外や外国が身近に感じられず、ファンシーなものになってしまいがちです。一度でも海外に出て、自分が「日本人」というマイノリティになった経験を持つだけで、世界観が変わるように私は思います。
留学中、毎朝、自分を鏡で見て「顔薄いなあ」とびっくりしていました。
周りの目鼻立ちがはっきりしたトルコ人の中に、こんな平たい顔がいたら、それだけで目立つなと思えてきたのです。そう思うと、少し道を歩くだけで、「Japon? (日本人?)」と声をかけられることが当たり前だと思えました。まあそれも客引きなので、面倒なのですが…。
日本を出れば、自分もマイノリティの一員だと思う経験は、グローバルな社会において初歩的な心構えのひとつだと思います。私にとって、交換留学は新しい視点を与えてもらう貴重な経験でした。