デメリット①実践に乏しい学習
通学制の教職課程・教員養成課程であれば、クラスメート相手に実際に授業をする模擬授業、学校現場を実際に見に行く授業、学校が紹介するインターンに参加する機会が多くあるでしょう。教員採用試験の実績を高めることも、就職率に関わる問題なので、大学側が積極的に講座を開いたりしています。
一方で、通信制では、定期的に2・3日程度のスクーリングがあるものの、模擬授業や演習の機会は限られます。また、授業の一環で学校を見学するという機会もほとんどなく、教員採用試験対策の講座も年に数回です。
実践的な学びは、自身で見つけたバイト・インターンや外部の勉強会への参加を通して、積んでいく必要があるでしょう。
実際、通信であれ、通学であれ、教職課程で最低限実践が求められるのは、教育実習のみです。現状では、様々な教育に関する法律・制度、科目の指導法に関する座学でほとんどの授業が終わってしまうのです。
大学での学びだけでは、教師になる実践力が身につかないと考える必要があるでしょう。
デメリット②最短期間で終えるのはかなりハード
通信制大学には入試はないものの、卒業するのは難しいと言われています。そのため、卒業率は明かされていない大学がほとんどです。
理由としては、生徒自身が自主的に勉強するスピードを決められる分、想定以上に時間がかかってしまったり、仕事との両立で学習時間に限りがある学生が多かったりする通信制大学ならではの事情が大きく関係していると考えられます。
例えば、最速2年で取り終えるには、私の通う大学では、およそ26単位分を教育実習の3ヶ月前に取り終える必要があります。教育実習が2年目の6月だとすると、その年の2月〜4月頃までには、26本のレポートを終えて、その科目分の試験に合格しなくてはならず、大学でのスクーリング授業の受講もしなくてはいけません。4月入学だとして、入学以後、1ヶ月に2本以上のレポートを書いて、試験に合格しなくてはいけないので、一度でも調子が狂うと厳しいでしょう。
自主的にスケジュールが組めるという側面の一方で、目的意識がなおざりになってしまうと、勉強はおろそかになってしまいます。通学制大学の講義のように、ぼーっと受けるだけで単位が取れるなどということはなく、レポート課題に取り組み続けなくてはいけません。
どこまで意識を持って勉強に臨めるかが重要になります。