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書道家と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか?武田双雲氏のような有名な書道家でしょうか。それとも、中学校や高校の書道の先生や近所の書道教室の先生でしょうか。
実は、ひと口に書道家といっても、書道家の活動の幅は広く多様です。また、書道の流派は様々で、書道教室ごとで「段」や「級」の認定基準もそれぞれ異なっています。
今回の記事では、文部科学省が後援・認定している資格をご紹介しながら、書道家になるための方法をご紹介します。
もくじ
書道家とは?
書道家とは、自らの「書」を販売したり、書道を教える人のことを指します。「書道家」というカテゴリーの国家試験があるわけではなく、自分がやりたいと思ったら書道家を名乗って路上で自分の「書」を販売することもできます。
また、自分の「書」を販売するプロの書道家や商業書道家以外に、書道教育に関わる人もいます。例えば、書道教室の先生や学校の書道の先生などがそれに当たります。プロの書道家として活躍する人はほんの一握りで、多くの書道家は書道教室を営む一方でプロの書道家を目指しているようです。
書道家になる方法
書道家に関連する資格を取る
書道家として生計を立てるには、実績や資格がない状態では難しいでしょう。書道教室を開くにしても、師範の認定があった方が魅力を感じる生徒さんは多いでしょう。また、プロの書道家としてパフォーマンスをしたり個展を開いたりするために自分を売り込む時にも、資格や実績があるに越したことはありません。
ここでは、文部科学省のお墨付きがある書道に関連する資格をご紹介します。
文部科学省後援!毛筆による技能検定試験
毛筆技能検定試験、硬筆技能検定試験を運営している日本書写技能検定協会は、1963年に文部省(現在の文部科学省生涯学習局)の指導のもと設立された50年以上の歴史ある機関です。
6級から1級までの8つの等級(準1級と準2級がある)に分かれており、6級は小学校1年生程度のレベル。1級の試験内容には賞状を書く実技もあり、1級に合格すると指導者証と認定書が交付されます。文部科学省後援と明記されているので、公的性が高いです。また、高等教育機関の入試や単位認定にも活用することができます。
実技試験に使用できる筆記用具は、半紙や画仙紙に書くのに適した毛筆のみです。筆ペンの使用は認められていません。
試験は、1年に3回行われており、2018年度までに150万人以上が受験しています。
(参照元:硬筆・毛筆書写技能検定試験について|一般財団法人日本書写技能検定協会)
文部科学省後援!硬筆による技能検定試験
同じく日本書写技能検定協会が運営する硬筆技能検定試験は、使用する道具と試験内容が異なるのみで、試験日程や等級、合格することで得られるメリットも同じです。
実技試験に使用できる筆記用具は、ボールペン、サインペン、つけペン、万年筆、デスクペン、油性マーカー、えんぴつです。
試験は、1年に3回行われており、2018年度までに990万人以上が受験しています。
(参照元:硬筆・毛筆書写技能検定試験について|一般財団法人日本書写技能検定協会)
文部科学大臣許可の全国書道教師資格認定試験
18歳以上であれば受験可能なのが、全国書道教師資格認定試験です。1次試験と2次試験は半紙作品の提出で合否が決まります。3次試験と4次試験は、受験するまでに協会が指定した教育機関で学習を進めた上で受験することが可能になります。
4次試験まで合格すると、認定証と協会公認書道教授金看板と木製看板が発行されます。
(参照元:全国書道教師資格認定試験について|公益社団法人日本書作家協会)
高等教育機関で書道を専門に学ぶ
書道家になるには、資格を取得することも大切ですが、知識と技術を磨くことも大切です。そのためには、書道を専門に学ぶことができる専門学校や大学の書道を学べる学科に進学するという方法があります。
専門学校であれば、2年間で集中して知識と技術を学ぶことができます。
卒業後の進路も幅広く、書道教室を開いたり、印刷会社や広告関係の会社で働いたり、冠婚葬祭用の木札を書いたりと様々です。