政治家の仕事内容
政治家は、国民を代表して政治に携わる仕事です。一般的には、国会議員や地方公共団体の議員・議長などの公職に就く人を指します。
国会議員の仕事内容
国会議員の仕事は大きく分けて、法律を決定する、予算を決定する、内閣総理大臣を決定する、の３つに分けることができます。
国会の重要な役割として、「立法」があり、法律の起案・決定などがあげられます。政治家はその時々の社会情勢を考慮し、改善させていくために法案を議会に提出します。
立案された法案は、議会や本会議で審議したのちに、一定の賛成が入あると新しい法律が誕生します。審議では、国民の意思が反映されてるか、法律としてふさわしいものか、多くの時間をかけて議論するため、もっともハードな業務のうちの1つであると言えるでしょう。
そのため会期中であれば国会に出席をしますが、それ以外の時期は、来客の対応、党本部への訪問、選挙区での支持者との会合などがスケジュールの多くを占めるというのが実情であるようです。
地方議員の仕事
地方議員は条例の発案・決定を行います。法律を決めるのは国会だけではなく、各都道府県や自治体では条例として提案・制定を行なっています。
その他には住民の暮らしに密着し、税金の使い道の決定や、税金が正しく使われるかのチェックに関しても地方議員の役割の一つです。
政治家になるためのルート
具体的に政治家になるためには、どういったルートを通るのが必要なのでしょうか。
議員秘書
すでに政治家になっている人物の秘書になれば、政治の現場で学びながら政治家になる準備を進めることができます。秘書として経験を積み、政財界の人物との人脈を築くことができれば、立候補や当選へとつながっていくでしょう。また、秘書としてサポートした政治家の地盤を譲り受けて、その後を引き継ぐという方法もあるようです。
政党党員
政党党員は、党の運営活動を行います。具体的には、事務、後方活動、ビラ配り、ポスター張り、データ入力などさまざまな仕事を行います。政党党員と秘書を同じ職業として考える場合もあるようです。政党党員になるには、各政党の募集枠に応募します。
ただ、募集の時期が不定期なだけでなく、採用人数も極めて少なくなっています。各政党のホームページや発信情報を細かく見ておく必要があるでしょう。
地方議員
地方議員とは、都道府県知事、都道府県議会議員、市区長、市区議会議員、町村長、町村議会議員などのことです。全く基盤を持っていない状態でいきなり国会議員を目指すのはハードルが高いかもしれません。地方議員として市議や県議で実績や知名度を上げ、基盤を築いていくこととも一つの手段です。
公募
いずれかの政党へ公募して立候補する方法です。各政党は、志のある出馬希望者を募っているのです。選挙時に、著名人が政党の顔として出馬することがニュースで報じられることもありますが、公募による立候補の場合もあるのです。もし自分で立候補を希望するのであれば、党の募集期間に応募してみてはいかがでしょうか。
公募試験では、書類審査や面接を実施しており、論文試験も行われているようです。本当に公募に合格できるかどうかは分かりません。公募に合格しても、公認候補となれなければ、「無所属」での出馬になってしまいます。しかし、何の後ろ盾もなく出馬するのと、政党の推薦を受けて立候補するのは大きな違いがあるでしょう。
経済面でも、1年あたり数百万円の活動費を政党から提供してもらえます。公認候補になれば、選挙時にテレビで政見放送の機会や、選挙事務所の数、選挙カー等の面でも優遇してもらえます。
政治塾
政治塾から立候補するのも手段の一つです。政治塾の目的は、政治家の養成。有名な政治塾には、松下政経塾があるでしょう。松下政経塾は、松下電器産業（現パナソニック）の創始者、松下幸之助が1979年に設立した政治塾です。松下政経塾では、自民党の高市早苗氏、国民民主党の前原誠司氏、自民党の山本朋広氏、ほかにも多数の政治家を輩出しています。
こういった5つのルートから政治家を目指すことができます。キャリアプランに応じて、最適なルートを選んではいかがでしょうか。また、一つのルートが難しくなっても、別ルートからも目指せるように同時並行で進めておくのもいいかもしれません。
政治家を目指す子どもに必要な素質
学力
先ほど、田中角栄元総理の例を挙げて、学歴は必ずしも必要ないとお伝えしました。確かにそうですが、しかしながら幅広い知識や教養は、政治家の仕事を全うする上では必須です。その観点で大学の法学部や政治経済学部を出ておいて損はありません。常に、政治や経済、歴史、文化などについて四六時中学び続ける努力を求められます。
