博士課程から編入はできる?
博士課程前期・後期一貫性のところは「編入」
修士課程の途中で日本の大学に転入することが難しいとしても、博士課程へ入るタイミングで編入することはできるのでしょうか。この場合は、入学したい大学院の課程がどのようになっているのかチェックが必要です。
修士課程を「博士課程前期」、博士課程を「後期」と呼んで「一貫制」で大学院の運営を行っている大学の場合は、他大学から博士課程後期に入ることを編入と呼ぶ場合があります。編入と呼んでいても、実際に入学するためには院試を受験することになる場合が多そうです。
修士・博士課程が分かれているところは「院試」
一方、「修士課程」「博士課程」と分かれている場合は、修士・博士の両課程に入るために院試が実施されています。B大学の修士に在籍している学生がそのままB大学の博士課程に進学する場合でも、もう1度博士課程へ出願して受験することになります。この院試を他大学の学生が受験することも、制度上は可能です。
一般的に合格率が低いので注意!
博士課程前期・後期制であっても、修士・博士課程制であっても、注意したい点は合格率の低さです。「大学入学情報図書館」が大学院を対象にアンケートを行った「博士(博士後期)・博士一貫制編入学の志願者数・合格者数(社会人含む)」(2017年度)のデータによると、前期・後期一貫制の大学院で博士課程編入の定員を公表しているところは非常に少数です。それ以外の大学では、そもそも編入を受け付けていない可能性があります。
また、修士・博士課程制の大学院における博士課程合格者は、同じ大学院の修士課程からそのまま進学してきた人がほとんどを占める可能性があります。すでに修士として研究者のキャリアを歩き始めてしまった人を、博士課程から新たに指導するのは教員としても難しい場合が多いそうです。制度上出願が可能でも合格に至らないケースもあるので注意しましょう。