【比較】法学部を設置する有名大学
法学部が設置されている大学はたくさんありますが、その中でも特徴的な大学を5校ご紹介します。
中央大学
法曹界へのOB・OGを多数排出してきた伝統ある東京の私立学校です。2012年、2015年に司法試験合格者数全国1位の実績を誇っています。中央大学の特徴は、司法試験をバックアップする環境がしっかりと整備されているところです。例えば「炎の塔」と呼ばれる司法試験受験生専用の勉強施設があり、司法試験合格者が指導を行っています。少人数制のゼミで、学生それぞれのペースに合わせた個人指導が行われるため、モチベーションを保ちながら確実に実力を付けることができます。在学中に司法試験に合格する生徒も多数います。
慶應義塾大学
慶應義塾大学法学部は私立大学で最難関と言われています。それだけに、司法試験合格者の常連校で、2013年、2016年、2017年には合格者全国1位を記録しています。大学側からのサポート体制は他の大学と比べるとあまりないようですが、優秀で真面目な学生が多くが集まっていますので、学生同士、切磋琢磨しながら勉強して能力を高めていくには最適な環境です。
京都大学
2018年、司法試験合格者数が初の1位になった国立大学です。他の法学部との違いは、法律学系学科と政治学系学科が分かれていないところです。法学部には将来進む道を決めている人が多いのは事実ですが、全ての人が決めている訳ではありません。京都大学は生徒の自主性を重んじ、生徒に視野を広げて欲しいと考えているため、全ての科目をまんべんなく学び、その中で自分が将来進みたい分野を決められるようにしています。また、卒業論文がなく、その代わりに評価は全てテストの成績で決まるため、勉強熱心な学生が多くいます。
学習院大学
司法試験の合格者はそれほど多くありませんが、就職内定率の高さが魅力の大学です。2016年には99.5%の生徒が内定し、金融業・公務員に高い就職実績を誇っています。学習院大学は初年度からキャリア形成に力を入れており、独自の就職支援プログラムが豊富に揃っています。例えば「面接対策セミナー」は27年続くOB・OGによる丸一日にかけた実践型の就職活動指導です。社会人と対話できることで就職後をリアルに想像できるようになり、就職活動に自信を付けることができます。他にも討論型のワークショップなど、自ら考え、伝える力を育てることに重点を置いた教育が行われています。
上智大学
東京都内の難関私立大学で、司法試験合格者数は毎年20位圏内に入っています。一般的な法律学系学科だけでなく、国際関係法学科・地球環境法学科という世界を交えたグローバルな視点で法律を学べる学科があります。国際関係法学科では「AQUI LA(アクィラ)」という英語で行われる授業があり、専門的な語彙力を習得し、また英語で発信できる能力を身に付けることができます。留学生や外国人教師が多く、外国語教育に力を入れている上智大学ならではの特徴です。
各大学の偏差値ランキング
法学部は偏差値が高いと言われますが、どのくらいなのでしょうか? 各大学の偏差値を「私立」「国公立」に分けてランキング形式でご紹介します。
- 私立
1位 慶應義塾大学:83
2位 早稲田大学:81
3位 上智大学:76
4位 中央大学・明治大学:74
5位 立教大学・同志社大学:71 - 国公立
1位 東京大学:80
2位 京都大学:77
3位 一橋大学・大阪大学:75
4位 名古屋大学・神戸大学:72
5位 九州大学:71
法学部へ入るには?試験科目
法学部の試験科目を「私立」と「国公立」に分けてご紹介します。
私立
私立大学の入試方法としては、「一般入試」「センター試験利用入試(併用式)」「センター試験利用入試(個別式)」などがあります。各入試の試験日が異なれば、希望する大学を複数回受験できるので、合格のチャンスが広がります。試験科目数は選択の幅があります。一見すると少ない科目数の方が受験の負担が減るように思われますが、志願者が多く倍率が高くなりやすい傾向にあります。大学により受験科目もさまざまあるため、早い段階で受験科目を絞ってしまうと志望校の選択肢を狭めてしまいますので注意が必要です。
私立大学の一般的な試験内容をご紹介します。大学によって異なりますので、希望の大学の試験科目は各大学の案合をご確認ください。
- 一般入試
科目数:3~4科目
必須科目:外国語、国語
選択科目:地理歴史・公民、理科、数学
出題方式:マークシート方式または記述式
※上記試験にプラスして小論文が課される場合もあります。 - センター試験利用入試(併用式・個別式)
科目数:3~5科目
必須科目:外国語、国語
選択科目:地理歴史・公民、理科、数学
出題方式:マークシート方式
個別試験:外国語(併用式の場合のみ)
国公立
国公立大学の入試は、センター試験後、各大学の第2次試験を受験します。第2次試験は前期日程と後期日程に分けて実施されることもありますが、後期日程は募集人数が少なく、実施しない学校も増えています。日程ごとに出願校を変えることも、同じ大学を受けることもできますので、合格のチャンスを広げることができます。合否は、センター試験と第2次試験の総合得点で判定されます。
国公立大学の一般的な試験内容をご紹介します。大学によって異なりますので、希望の大学の試験科目は各大学の案合をご確認ください。
- センター試験
科目数:7~8科目
必須科目:外国語、国語、数学(2科目)、理科(1~2科目)
選択科目:地理歴史・公民(1~2科目)
出題方式:マークシート方式 - 第2次試験
科目数:2~4科目
必須科目:外国語、国語、数学
選択科目:地理歴史・公民
出題方式:記述式の場合が多い
※上記試験にプラスして小論文が課される場合もあります。