航空保安大学校とは?偏差値や倍率、入試難易度について紹介 - cocoiro career (ココイロ・キャリア) - Page 2

航空保安大学校の学部と偏差値

次に、航空保安大学校の学部と偏差値について紹介します。学部によって偏差値は異なりますが、航空保安大学校の偏差値は、52.5~57.5となっています。

学科名 偏差値
航空情報科 57.5
航空電子科 52.5
航空管制科

航空情報科

航空情報科の偏差値は、57.5となっています。研修期間は2年間で、物理学・英語・航空法規・電波法規・無線工学・空気象学・航空機概論などの専門科目や、データ通信操作演習・航空情報演習・飛行場対空援助演習などの実習科目をこなし、将来は全国各地の航空官署で、航空管制運航情報官や航空管制通信官として活躍するために必要な基礎知識と技能を学びます。

航空電子科

航空電子化の偏差値は52.5となっています。研修期間は2年間で、応用数学・物理学・英語・電波法規・航空法規の科目に加えて、航空気象概論・電気電子計測・電子基礎実験・情報リテラシー・情報処理実技といった実習科目を学びます。

全国各地の航空官署で航空管制技術官として活躍するために必要な基礎知識や技術を習得し、 一般教養や電子工学、管制システムなどの専門分野の科目について幅広い研修を実施します。

航空管制科

航空情報科・航空電子科とは別のコースとして、「航空管制科」があります。学部ではなく、8ヶ月の研修期間となりますが、「航空管制官基礎研修課程」の研修生として、学科と実技の研修を受けて基本的な知識と技術を身につけていきます。

研修後は全国の空港や航空交通管制部に配属され、現場で訓練と試験を受けながら、航空管制官の資格を取得していきます。航空管制官では、空港に離着陸する航空機や航空路を飛行する航空機に対し、無線電話やレーダーで飛行高度やコースなど必要な指示を送ります。航空交通の安全を守るための大切な役割を担っています。

航空保安大学校の試験内容


それでは次に、航空保安大学校の試験内容について詳しく紹介します。

一次試験は基礎能力試験

まずは一次試験ですが、基礎能力試験と学科試験があります。基礎能力試験とは、公務員として必要な基礎的な能力についての筆記試験で、内容と配点例は以下のとおりになります。

知能分野 (計20題)
文章理解 7題
課題処理 7題
数的処理 4題
資料解釈 2題

知識分野(計20題)
自然科学 5題
人文科学 9題
社会科学 6題

また、学科試験は数学と英語の2科目による筆記試験となっており、英語には、聞き取り・筆記・英会話など、コミュニケーション技能が求められます。

二次試験は身体検査や人物試験

次に、二次試験においてですが、個別面接と身体検査があります。個別面接では、人柄や対人的能力が審査され、身体検査では、主に胸部疾患や血圧、尿、その他一般内科系の検査が行われます。ここで注意したいのが、視力・色覚・聴力についての測定基準があることです。以下の場合は、不合格となるので、注意が必要です。

1.矯正眼鏡等の使用の有無を問わず、視力が次のいずれかに該当する者

どちらか一眼でも0.7に満たない者
両目で1.0に満たない者
どちらか一眼でも、80センチメートルの視距離で、近距離視力表(30センチメートル視力用)の0.2の視標を判読できない者
どちらか一眼でも、30~50センチメートルの視距離で、近距離視力表(30センチメートル視力用)の0.5の視標を判読できない者

2.色覚に異常のある者

3.片耳でも、次のいずれかの失聴がある者

3,000ヘルツで50デシベル以上
2,000ヘルツで35デシベル以上
1,000ヘルツで35デシベル以上
500ヘルツで35デシベル以上

(引用元:平成30年度航空管制官採用試験|国土交通省 航空保安大学校