学費を払うために資金を用意する方法
大学の学費は一朝一夕で用意できるものではありません。事前に計画を立てて準備をしておくことが大切なのです。ここでは学費の資金を用意する方法を4つご紹介します。
コツコツ貯金しておく
子育てにはお金がかかります。ただし、一番お金がかかるといわれているのは、高校入学から大学卒業までの最後の7年間です。幼稚園や保育園、小中学校のときとは比べ物にならないくらい、まとまったお金が必要になるのです。そこで重要なのは、早めにコツコツ貯金をしておくことです。
- 児童手当をすべて子供名義で貯金しておく。
- 毎月決まった金額を別口座に貯めておく。
ポイントは『別口座』ということです。あらかじめ別口座を用意し、簡単に引き落としができないように管理をしておけば、自然と貯金ができていきます。
子供が2人以上いる場合は、年齢差によって入学が重なるケースもあります。2人以上子供がいる家庭では、かかる金額も大きくなるので、事前準備なくしては進学費用を捻出するのは厳しいといえるでしょう。
奨学金や教育ローンを活用する
貯金で進学費用がまかなうことができない場合は、奨学金や教育ローンの活用を検討してください。
奨学金や教育ローンのカテゴリーは借金です。借りた以上は返さなくてはいけないものだという認識を必ず持ってください。その上で『足りない分を補てんする』という目的で利用を検討しましょう。
奨学金には返済が必要な貸与型のほかに、返済不要の給付型もあります。自治体や大学などで独自に行っていることもあるため、情報収集は欠かせません。
また教育ローンはほかのローンに比べると、低金利での借り入れが可能です。教育ローンは学生ではなく親が借りるものですので、返済の義務も親にあります。まとまった金額を借り入れることができるメリットがありますが、返済金額や年数を確認し、無理のない範囲で借り入れる金額を決めることがポイントです。
学資保険を契約する
大学入学に焦点を当てて、誕生したときから準備をする……学資保険への加入は長期的視野での資金準備方法です。
学資保険は15歳満期・18歳満期など年齢の設定や、100万円・200万円など満期金額の設定も可能です。また保険商品であるため、契約者、すなわち保護者が死亡したときの特約や、貸付金制度なども利用することができます。
返戻率(払い込んだ金額と返ってくる金額の割合)を良くするためには、短期間の払い込みにすることがポイント。例えば児童手当がもらえる15歳までに払い込みを完了して、18歳の大学入学時に満期金を受け取るといったケースでは、普通に貯金をしているよりもお得にお金を貯めることができます。ただし保険商品のため、保険会社選びには注意が必要です。
- 元本割れ(払い込んだ金額>返ってくる金額)にならないか。
- 特約の付加は可能か。
などをきちんと確認した上で、加入を検討しましょう。
ジュニアNISAに投資する
NISAとは、2014年から始まった『少額投資非課税制度』のことです。最大600万円の投資枠から得られた利益に対して、税金が非課税になる制度です。ジュニアNISAは2016年4月から始まった未成年を対象にしたNISAで、通常のNISAとは若干異なる点があります。
ジュニアNISA | NISA | |
非課税金額 | 80万円 | 120万円 |
口座開設者 | 日本在住の未成年者 | 日本在住の成人 |
非課税期間 | 最長5年 | 最長5年 |
運用期間 | 2023年まで | 2023年まで |
(引用元:ジュニアNISAと大人版の違いを徹底解説!80万円の非課税限度額を使いこなそう|BIZ KARTE)
銀行に預金としてお金を預けるのではなく、資金を活用して運用することで、より多くの利益を得ることができます。また子供名義で口座を作ることができることから、『学資保険』「預貯金』と並んで、大学資金の準備金として考えることができる金融商品です。
まとめ
大学の資金は本当に高額で、年々高騰している傾向にあります。2020年からは大学無償化が実施の予定ですが、対象は住民税非課税世帯となっているため、『そこまで収入は低くないけど、潤沢な資金を用意できるほど所得が多いわけでもない』というグレーゾーンのご家庭も多いはずです。
子供の進路は小さいうちは分かりません。就職する・専門学校に進学する・浪人して再チャレンジするなど、さまざまなケースが考えられます。ただし、何らかの形で資金が必要であることは間違いありません。
奨学金や教育ローンの借り入れが原因で、卒業後に生活が破たんしてしまうケースが後を絶ちません。できれば子供にお金のかからないころから先を見据えて、準備をしておきたいものです。方法はいくつかあります。各家庭の状況にあった方法を見つけるために、早め早めに情報収集を行うようにすることをおすすめします。
参考
私立大学のおおよその学費と、学費から大学を選ぶ方法|常陽銀行
学費準備はなるべく早く高大最後の7年で1000万円 |NIKKEI STYLE
Q. 大学費用の準備、今からでも間に合いますか?|全国銀行協会
大学の学費・高校生のための進学ガイド|マイナビ進学
国公立・私立大学の学費は4年間でどれくらいかかる?|ゼロワンインターン
学費が払えない時に読んで欲しい学費の免除・延納・分納のまとめ | ファイグー
私立大学等の平成28年度入学者に係る学生納付金等調査結果について|文部科学省
ジュニアNISAと大人版の違いを徹底解説!80万円の非課税限度額を使いこなそう|BIZ KARTE
国立大学の学費(入学金・授業料など)と平均推移について解説!|マイナビ進学
ジュニアNISAの概要|金融庁