貸与型奨学金で注意したいこととは?
比較的緩い基準で借り入れることのできる貸与型奨学金ですが、利用時に注意したいポイントがあります。ここでは3つのポイントを挙げ、注意したいことはどのようなことなのかをご紹介します。
貸与型=返さなくてはいけない借金ということ
奨学金は非常に利用者が増え、経済的に進学が困難な家庭にはとてもありがたい制度といえます。ただし、借りたものは返さなければいけない……借金と同じであるという意識を持つことが必要です。日本学生支援機構の調べでは、2014年度末で3ヶ月以上の滞納をしている人が173,000人にも上ります。借りた直後や在学期間中は返済がなく、あまり実感はないかもしれませんが、卒業後に長い間返済をしていかなければいけないことを忘れないようにしましょう。
月々の返済額と返済年数は借り入れの総額によって決められます。「就職するから大丈夫」と安易に考えず、借りる段階から返済計画を立てることが重要なポイントといえます。
奨学金の返済はいくらぐらい?
奨学金の返済は、日本学生支援機構の場合、卒業後の7ヶ月目から始まります。ここでは自宅外で1.0%の利息付奨学金を借りた場合の例を見てみましょう。
大学(48ヶ月貸与)の場合
貸与月額 | 返済月額 | 返済年数 |
50,000円 | 14,428円 | 15年 |
80,000円 | 17,737円 | 20年 |
100,000円 | 22,172円 | 20年 |
120,000円 | 26,606円 | 20年 |
短大・専門学校(24ヶ月貸与)の場合
貸与月額 | 返済月額 | 返済年数 |
50,000円 | 8,886円 | 12年 |
80,000円 | 13,190円 | 13年 |
100,000円 | 14,428円 | 15年 |
120,000円 | 16,311円 | 16年 |
卒業後ずっと返していける?
仮に大学に進学し、日本学生支援機構で毎月120,000円の奨学金を借りた場合は、20年間もの間、毎月26,606円の返済が必要になります。22歳で卒業したとしても、42歳まで返済が必要ということになるのです。もちろん返済するのは学生本人です。
就職・結婚というライフステージの変化に返済が追い付くのかどうかを、借り入れ時に考えておく必要があります。