グループディスカッションは練習が必要?成果を出すコツ - cocoiro career (ココイロ・キャリア)

多くの企業が採用の選考に取り入れているグループディスカッションですが、「限られた時間の中で初対面のメンバーと議論しながら結論を出す」という形式に苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。今回の記事ではまずグループディスカッションで大切なことは何か?グループディスカッションでの練習がなぜ必要か?成果を出す練習のコツをご紹介します。

グループディスカッションで大切なことは?

選考としてのグループディスカッションで最も大切なことは何でしょうか? それは成果を出す、つまり「選考に通る」ことです。いかに自分が納得のいく議論が出来たとしても、選考に通過しなければ残念ながら自己満足でしかありません。そもそも企業はグループディスカッションを通して面接者のどんな能力を推し量ろうとしているのでしょうか?

企業は何を見ているのか?

企業が選考する上で最重要視している能力の2つが「コミュニケーション能力」と「主体性」です。つまり、「チームメンバーと上手く協力しながら自主性を持って場を進められる人」がグループディスカッションでは評価されます。実際に働き始めてからもどんな場面でも重要な能力であり、また企業側から見ても一度に多くの面接者の能力を評価できますので、特に規模の大きいベンチャーから大企業でグループディスカッション取り入れていることが多いです。

参考

2018 年度 新卒採用に関するアンケート調査結果|一般社団法人 日本経済団体連合会

「勝とうとする」のではなく「負けない」こと

選考に通過したいと強く思うことが逆に足かせとなってしまう場合があります。自分の思うようにいかず焦って意見をひたすら押し通そうとしたり、他の人の発言をよく理解しようとせずに否定から入ってしまったり……という人は、結局選考を通過する可能性は低いです。

「選考に通過したい」「目標の企業に入社したい」という強い気持ちは大切ですが、いったん「合格したい」「勝ちたい」という気持ちを抑えて冷静になりましょう。「チームで成果を出す」ことに集中することが結果として企業が特に重視する2つの観点で高評価となり、「負けない」ディスカッションをすることができます。

グループディスカッション 練習のポイント

それでは「負けない」ディスカッションができるようになるための練習のポイントをご紹介します。まず練習の機会ですが、出来る限り初対面の人と場を持つことをオススメします。例えばキャリアセンターや人材系のベンチャー企業が主催しているグループディスカッション講座等が良いでしょう。仲の良い友達とやっても、緊張感がなくだらだらとした場になってしまい、練習にならない場合が多いので避けたい所です。ここではグループディスカッションでぜひ練習してみたいポイントをご紹介します。

流れを理解する

グループディスカッションには発表までに大きな3つの基本的な流れが存在します。議論のステップを練習しながら抑えておくことで、実際の選考でも今自分たちがどのステップにいるのか客観視することができ、タイムマネジメントもしやすくなります。

  • 課題・目的・ゴールを決める

与えられたテーマよりディスカッションの目的、ゴールを設定します。議論の方向性を定める最も重要なステップになります。

  • 解決策を考える

ゴールが決まったら、そのゴールを達成するためのステップや方法のアイディアを出し合います。アイディアを出す場合には出来る限り論理的な根拠もセットにして話すと説得力が生まれます。

  • 結論を出す

出し合った意見を整理、統合し、設定したゴールに沿った結論を導き出します。基本的には出した結論をチーム毎に発表する時間がとられます。

参考

グループディスカッション対策完全版!テーマごとの例と議論の進め方・役割の選び方|ONE CAREER

問いを立てる

「問いを立てる」ことはディスカッションの初めにゴールを設定する時、また解決策を考える時のどちらのステップでも重要な行為になります。なぜならアイディアが出た際に「テーマに対してなぜそのゴール設定なのか?」「ゴール設定に対してそのアイディアで達成できる根拠は何か?」と議論を深めるアクションとなるからです。また、良い問いを投げかけることで煮詰まっていた場がリセットされ、議論を活発化させることもできます。「適切な問いを立て続けるだけで選考に通過できる」という意見もある程です。

参考

50戦無敗!? グループディスカッションの4つの秘訣|en-courage

論点を整理する

アイディアを十分に出し尽くしたと感じたら、いったん出た論点を整理することも有効です。整理することで類似した論点からより強い根拠を導くことができたり、違う視点から新たなアイディアが生まれることもあります。グループ内に書記の役割の方がいる場合には論点整理を担うことが多いですが、自分が書記でなくても議論が煮詰まってきたと感じたときには「ここまでの議論を整理してみませんか?」と投げかけてみましょう。

問いを立てること、論点を整理することは自分が良いアイディアが思い浮かばなくても取れるアクションであり、かつ議論を進めるために効果的な場面が多いのでぜひ活用してみてください。