就職活動の準備として必ず行う「自己分析」。当記事では、就職活動で自己分析が必要な理由や、自分を分析する目的、そして自己分析が就職活動にどのように役立つのかについて解説します。その上で、自己分析の手順や自己分析に役立つ客観的判断材料の収集法についてもご紹介します。
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就職活動での自己分析の必要性・目的・メリット
なぜ就職活動で自己分析が必要なのでしょう。自己分析のゴールを知り、自己分析が就職活動にどのように役立つのかを理解しておきましょう。
就職活動における自己分析の意義と必要性
自己分析とは自分の特徴を探る作業です。
つまり、就職活動における自己分析は、自分の人生で経験した出来事から感じたことや学んだことをもとに、自分の個性や価値観を解明し、それを整理する作業のことを言います。
就職活動では、自身の特徴や仕事選びの軸を明確に把握し、どのような仕事で自分の才能を発揮できるかを、応募企業の人事担当者に具体的に分かりやすく説明する準備をしておかなければなりません。そのため、就職活動で自己分析が必要なのです。
自己分析の目的~就職活動でアピールすべき能力とは
多くの企業では、採用情報に企業側が求める人物像を公開しています。特に優良な企業ほど「人」という経営資源を重要視する傾向にあり、自社に適した人材を採用した上で、より企業に貢献できる人材へと育成することに熱意を持っていると言われています。
企業が求める人物像や、社会で活躍し続けるために必要な能力とは何かを把握し、自己分析のゴールを見極めましょう。
【採用時に企業が求める能力】積極性・柔軟性・外向性
求人情報・転職サイトのdoda(デューダ)が企業が求める人物像について調査した結果、企業は「積極性(74%)」「柔軟性(60%)」「外向性(59%)」の3つの能力を持つ人材を重要視していることが分かりました。調査結果を踏まえて、デューダは企業が求める人物を次のように分析しています。
多くの企業で求められるのは、「決められた仕事を遂行できる」人物よりも、「組織目標を達成するために、自身は何ができるかを、柔軟な思考と広い視野で考え実行できる」人物
(引用元:企業が求める人物像は?|デューダ)
【国が提唱するキャリア設計で必要な視点】目的・統合・学び
近年日本の終身雇用が終わりを迎えつつあると指摘されています。つまり採用されれば一生安泰という時代ではなくなったのです。そのため、企業に属する労働者として働くという意識よりも、個人として社会と関わり活躍する意識を持つことが大切な時代にあると言えます。
そこで、経済産業省は2017(平成29)年に社会人が自らキャリアを切り開いて行くために必要な力を「人生100年時代の社会人基礎力」として次のように提唱しています。
人生100年時代ならではの3つの視点 | 社会人基礎力 | ||
3つの能力 | 12の能力要素 | ||
目的 |
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前に踏み出す力 |
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統合 |
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チームで働く力 |
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学び |
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考え抜く力 |
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参考
経済産業省は社会人基礎力を発揮するために必要なことを次のように述べています。
自己を認識してリフレクション(振り返り)しながら、目的、学び、統合のバランスを図ること
(引用元:「人生100年時代の社会人基礎力」説明資料|経済産業省)
【結論】就職活動でアピールすべきは「行動特性の質の高さ」
デューダの調査と経済産業省の提唱から、企業にアピールすべきことは「行動特性の質の高さ」であることが分かります。
では自身の行動特性の質を、どのように人事担当者に伝えたらいいのでしょうか。
企業が採用の判断材料にするのは、採用選考書類(エントリーシート・履歴書・職務経歴書など)と面接です。つまり、就職希望者は、自分が応募企業の求めている人材像にいかに適合しているかを、採用選考書類や面接でアピールすることになります。
そこで採用選考書類の中で、行動特性が説明できる欄をまとめたのが次の表です。
採用選考書類の欄 | アピールすべき内容 | 人事担当者が判断すること |
志望動機欄 | 応募企業への熱意 |
等 |
成長や貢献の将来性 |
等 |
|
自己PR欄 | 人柄・人格 |
等 |
経験・スキル |
等 |
上記の表を踏まえて、自己分析を始めてみましょう。
就職活動で自己分析するメリット
必要だと分かっていても、初めて自己分析に取り組む場合は、他人に自分の個性を説明することに抵抗がある方もいらっしゃるでしょう。しかし、自己分析は就職活動に次のような良い効果をもたらしてくれます。
- 実際に体験した具体的なエピソードを伝えることで、話題に説得力を増すことができる。
- 自分の特徴を明確にすることで、回答がぶれなくなるため信頼を得られる。
- 仕事選びの価値観が見つかると、自分の希望に合った企業のみに絞って応募できる。
- 早期に自分の特性を知ることで、短所は克服し、長所は向上するなどの対処ができる。
つまり、自己分析をすることで、効率的かつ効果的に就職活動ができるのです。