簿記2級は、経理部門で必要とされるだけでなく、営業活動やコスト管理にも役立つため多くの部門で評価されます。独学でも確実に実力をつけるには、良質のテキスト・問題集を選び、何度も繰り返し勉強することが大切です。この記事では、簿記2級合格を目指す人へおすすめのテキストと問題集を紹介します。
もくじ
テキスト・問題集の選び方
最新バージョンのテキスト・問題集を選ぶ
出題内容は、実際のビジネスの変化に則して変更されます。最近では、2016年度から3年間かけて、簿記2級の出題範囲が大幅に改正されました。テキスト・問題集を選ぶ際は、直近の傾向が反映されている最新バージョンのものを選びましょう。なるべく出費を抑えようと思い、古本屋や図書館でテキストを入手すると、数年前の版で最新の傾向が反映されていない可能性があります。最短で合格するためには、テキストの購入代は必要経費と考えましょう。
同じシリーズのテキスト・問題集を選ぶ
簿記2級の対策本は、商業簿記と工業簿記に分かれ、さらにテキストと問題集に分かれています。商業簿記と工業簿記で勉強内容は異なるものの、同じシリーズのテキストであればまとめ方などが同じで、混乱なく取り組むことができるでしょう。また、テキストと問題集は対応しているので、必ず同じシリーズのものを選びましょう。学習したことをすぐに問題集を解いて定着を図ったり、問題集で理解できなかった部分をテキストに戻って勉強し直したり、効率よく勉強を進めることができるでしょう。
最も避けたいのが、次から次へと違うシリーズのテキストや問題集に手をつけることです。1つのシリーズを選んだら、最後までそのシリーズのテキストと問題集をやり抜き、さらには何度も繰り返すことで実力がつきます。
自分に合ったテキスト・問題集を選ぶ
次項で評判のよいテキスト・問題集をご紹介しますが、だからといって、誰にでもふさわしいとは限りません。テキストにはそれぞれ個性があります。ストーリー仕立てのもの、フルカラーでイラストをふんだんに使っているもの、試験に出る内容に特化したもの、反対に幅広い知識を網羅したものなどさまざまです。実際にテキストを手に取り、どのテキストが自分に最もふさわしいか確認しましょう。
日商簿記2級おすすめテキスト・問題集
スッキリわかる日商簿記（TAC出版）
ネコの「ゴエモン」が主人公のストーリー仕立てで、分かりやすさとやさしさに徹底的にこだわったテキスト兼問題集です。イラストや図表が豊富に挿入され、やさしい言葉で簡潔に解説されています。読み物感覚でスラスラ読み進めることができ、全体像がつかみやすいと定評があります。また、テキストと問題集の一体型のため、学習したことをすぐ練習でき、知識を定着させることができます。
巻末には、本試験と同じ形式の「チェックテスト」1回分と、チェックテストの解説DVDが付録です。解説DVDでは、本番で問題を解くコツが分かりやすく解説されています。
テキスト・問題集が終わったら、同じシリーズの『過去+予想問題集』で、過去問と予想問題にチャレンジしましょう。時間が足りない場合は、最初から最後まで解く必要はありません。過去問2回分、予想問題2回分と新傾向問題対策を繰り返し3回するだけでもかなりの実力がつくはずです。
合格テキスト日商簿記
公認会計士・税理士・簿記などの資格に強い資格学校TACの公式教材です。税理士や会計士など、簿記2級合格のその先を目指しているなど、簿記をとことんしっかり勉強したい人に向いています。図解や表が豊富で、難しい内容もわかりやすく解説されています。論点ごとに基礎例題があり、理解度をチェックするのに役立ちます。試験に出るポイントのみならず、関連知識や参考的な内容などもカバーしています。
テキストに完全対応した問題集『合格トレーニング』も出版されています。テキストで学習した論点を、すぐに問題集で繰り返すことができ、効率的に知識を定着させます。重要度マークがついているため、目標達成度によって問題を選んで取り組むこともできます。
