就職活動で多くの学生が苦手意識を持つグループディスカッション。メンバーにより展開が変わるので、対策のしようがないと思っていませんか? 実は、グループディスカッションは事前の準備と練習で対策方法が身につくものです。ここでは、グループディスカッションの進め方やテーマの種類別の対策方法、企業の評価ポイント、本番でのマナーなどを解説します。
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もくじ
グループディスカッションとは
グループディスカッションとは、複数の参加者がグループとなり、企業が与えた課題について話し合い、制限時間内に結論を導き出すものです。企業の人事担当者が、参加者の様子を観察し、採用選考を行います。
選考でグループディスカッションが多用される理由
グループディスカッションは、一度に多くの学生を選考できるため、インターンシップ選考などの際に、大企業が好んで用いる傾向があります。
また、グループディスカッションは大量選考に向くだけでなく、組織の中で働く際に欠かせないチームに貢献する力を見ることができるというメリットがあります。
企業の評価ポイント
企業の人事担当者は、グループディスカッションを通して、以下のような能力を評価しています。
- コミュニケーション能力
チームワークに欠かせないのがコミュニケーション能力です。自分からチームに働きかけようとする積極性や、自分の考えを他人に分かりやすく伝える能力だけでなく、他人の話に耳を傾ける姿勢も大切です。
- 協調性
周囲の人への気配りを忘れないようにしましょう。自己主張をしすぎたり、同じグループの参加者を敵対視したりするのは避けましょう。グループ全員で採用を目指すつもりでお互いに助け合う姿勢が評価されます。
- 一般常識や時事、業界に関する知識
グループディスカッションで出される課題は、答えのない問題がほとんどです。結論を導き出すには、知識や知恵を総動員する必要があります。そのため、普段からアンテナを張って豊富な知識を蓄えている人は、おのずとその差が明らかになります。
- 発想力
奇想天外なアイデアは必要ありませんが、議論が行き詰ったときに、違った視点から意見を述べられるような発想力も評価のポイントとなります。
- 論理的思考力
一貫した考え方や筋の通った説明は、グループディスカッションで導き出した結論を説得力のあるものにします。このような論理的思考力は、実際のビジネスの現場でも欠かせない能力です。
グループディスカッションの進め方
グループディスカッションは、4~8人が1グループとなり、制限時間30~45分程度で行われることが多いでしょう。できれば企業担当者が入室する前に、グループ内で自己紹介をしておくとスムーズに始められます。
制限時間30分の場合のディスカッションの一般的な進め方を見てみましょう。
役割分担と時間配分
最初の2分で役割分担を決め、次の2分間で時間配分を決めます。
グループディスカッションをする上での役割は、以下のようなものがあります。
- リーダー(司会進行役)
短い時間の中で結論を導き出すために、効率的に議論を進める役割です。全体に気を配り、意見を言い出せない人に話を振ったり、バラバラなアイデアを集約して皆が納得できる考え方にまとめたりします。皆を引っ張るリーダーシップが求められますが、強引な進め方をすると反発を買う恐れがあります。
- タイムキーパー
時間内に結論を導き出すためには、時間管理が必要です。最初に決めた時間配分に基づいて、時間経過を知らせ、進行をサポートします。
- 書記
皆のアイデアを書き止め、意見をまとめるのに役立てます。1人では大変な場合は、2人で手分けするとよいでしょう。書くことに集中しすぎて議論に加われないと、評価がつかない可能性があるので、注意が必要です。
- その他のメンバー
企業が評価するのは、係をするかどうかではなく、グループにいかに貢献するかです。建設的な意見を述べ、ディスカッションを盛り上げましょう。
アイデアを出す、まとめる
15分程度の時間を使い、ブレインストーミングをします。メンバー全員が参加し、なるべく多くの意見やアイデアを出し合いましょう。その後、6分程度の時間を使い、出し合った意見をまとめたり、取捨選択をしたりして、発表内容をまとめていきます。
発表の準備をする
最後の5分間で、結論を導き出し、発表の準備をします。大きな紙が与えられている場合は、分かりやすく図にまとめるなどぜひ活用しましょう。
テーマの種類別対策方法
グループディスカッションのテーマは、企業によってある程度傾向があります。どんな種類のテーマかによって、ディスカッションの取り組み方も変わってくるので、志望先の傾向を調べて練習しておくとよいでしょう。
抽象的テーマ型
例えば、「良い社会とはどんな社会か」のように、答えのない抽象的なテーマです。皆が思い思いのことを述べていては、話が広がりすぎ収拾がつかなくなります。したがって、「誰にとって」の良い社会なのか、前提条件をまず決めておく必要があります。
企業にとって良い社会であれば、ビジネスがしやすい社会となり、規制緩和が議題になるでしょう。働く人にとって良い社会であれば、働き方改革の話になるかもしれません。
課題解決型
例えば、「高齢者にSNSを普及させるにはどうすれば良いか」のように、何らかの解決策を求めるテーマです。この課題の場合、「高齢者」の定義をまずグループ内で確認する必要があります。例えば、「65~79歳」と定義すれば、定年後もアクティブに活動する世代を共通認識とできるでしょう。
次に、ゴールを決めます。例えば、「現在40%の普及率を、3年後に60%まで引き上げる」などとします。ゴールを決めたら、ブレインストーミングでなるべく多くのアイデアを出し合います。そして、後で実現可能なアイデアを絞り込んでいくとよいでしょう。
ディベート型
ディベート型のテーマとは、例えば、「救急車は有料にすべきか」など賛否がはっきりと分かれるような課題です。互いに意見を言い合うだけでは、議論は平行線をたどり、結論が出ない恐れがあります。そのため、「本当に必要な人が必要なときに使える、持続可能な制度とする」など判断基準をまず決めます。それから、賛成と反対に分かれてSWOT分析をします。最終的には、皆が最初に合意した判断基準に基づいて、賛成か反対の結論を導き出すことが大切です。
資料分析型
資料分析型のテーマとは、「工場新設をするが、立地はA、B、Cのどこにすべきか」など、与えられた資料を基に行うディスカッションです。このタイプの課題は、コミュニケーション能力や協調性よりも、データを読み込む能力や論理的思考力など個人の能力を見るために用いられます。
資料にないことを推察で結論づけると、分析能力が不足していると判断される恐れがあります。あくまでも資料に基づいた、客観的な現状分析や原因特定を心がけましょう。