「ブラック企業ってどこかにリストになっていないかな?」本記事をお読みの方はこう思い、検索をしているのではないでしょうか。しかし、「ブラック企業とは何か」という定義があいまいなままではリストの信頼性も低くなります。根拠のあるブラック企業リストについて紹介します。
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もくじ
根拠のあるブラック企業リストが知りたい!
正式な名称として「ブラック企業」という言葉を使っている公的なリストはありません。しかし、いわゆるブラック企業と見なされるであろう事業者を知ることはできます。
労働基準関係法令違反に係る公表事案
厚生労働省は毎年「労働基準関係法令違反に係る公表事案」という資料を発表しています。これは「基発0120第1号」という通達を根拠に作成されたもので、労働基準法違反の中でも特に重大な過失と見なされるもののみリスト化されます。
違法な長時間労働や過労死等(過労死等防止対策推進法(平成26年法律第100号)第2条に定義された「過労死等」をいう。以下同じ。)が複数の事業場で認められた企業の経営幹部に対して、本社を管轄する署長から、早期に全社的な是正・改善を図るよう指導を行うとともに、指導に対する是正・改善状況を全社的な監督指導により確認する
(引用元:違法な長時間労働や過労死等が複数の事業場で認められた企業の経営トップに対する都道府県労働局長等による指導の実施及び企業名の公表について | 厚生労働省)
そのため、程度が重くない違反はたとえ労働基準法に違反していても掲載されません。いわゆるブラック企業の中でも特に悪質な企業がこの「労働基準関係法令違反に係る公表事案」に掲載されると考えておきましょう。
参考
労働基準関係法令違反に係る公表事案(平成31年1月1日~令和元年12月31日公表分) | 厚生労働省
労働関係法令違反における 企業名公表をめぐる対応実務 | 中央総合法律事務所
2021年以降は「労働施策総合推進法」のリストも
2020年6月に公布される改正労働施策総合推進法により、2021年6月から企業のパワーハラスメント防止対策が漸進的に義務化されます。
まずは大企業から義務化され、中小企業も今後3年以内に義務化を進めていきます。この法律で定義されるパワーハラスメントは以下の3要素を満たすものになります。
- 優越的な関係を背景とした
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動により
- 就業環境を害すること(身体的若しくは精神的な苦痛を与えること)
(引用元:パワーハラスメント対策が事業主の義務となります! | 厚生労働省)
違反企業は行政指導の対象となることから、今後悪質な違反については「労働基準関係法令違反に係る公表事案」と同様に公表が行われることになると予測されています。こちらの動向についても注目していきたいものです。
参考
先月成立した<パワハラ防止法>の解説と今後の課題(佐々木亮) – 個人 | Yahoo!ニュース
パワハラ防止措置等の実施義務 大企業では令和2年6月1日施行が濃厚 | 社会保険労務士PSRネットワーク
労働基準関係法令違反に係る公表事案に基づいたサービス
現在公的なリストとして存在している「労働基準関係法令違反に係る公表事案」をもとに、ユーザーに分かりやすい形で情報を提供しているウェブサービスがあります。代表的なものを紹介します。
ブラック企業リスト・マップ
「ブラック企業リスト・マップ」は「労働基準関係法令違反に係る公表事案」の2019年公表分までをまとめてマッピングしています。企業名・所在地などで絞り込み検索が可能です。
参考
労働基準関係法令違反に係る公表事案企業検索サイト
一般社団法人セルフキャリアデザイン協会が公開している「労働基準関係法令違反に係る公表事案企業検索サイト」は2020年1月公表分までが掲載されています。Googleデータポータルの機能を使っており、企業名や所在地などで絞り込むことが可能です。
参考
労働基準関係法令違反に係る公表事案企業検索サイト | 一般社団法人セルフキャリアデザイン協会
労働基準関係法令違反に係る公表事案 | Googleデータポータル
データセット
「労働基準関係法令違反に係る公表事案」は毎年1年分を厚労省が取りまとめ、公開しています。現在公開されているリストは2019年のものです。公開されている年以前のリストは基本的に非公開となってしまうようです。2017年リストのリンクはコンテンツが削除されていました。
しかしそれらの古いデータを抽出したデータセットがGitHubで公開されています。2020年に公開された2019年分は含まれていませんが、過去の生データを参照したいときはこちらにアクセスすれば便利そうです。上述した「ブラック企業リスト・マップ」もこのデータセットを使用しています。
参考