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最終学歴が中卒の人にとって、将来の仕事の幅が広げるために高卒認定試験に合格しておきたい、と考える人も多いでしょう。高卒認定試験の合格の大きなポイントとなるのが、科目選びにあることをご存じでしょうか?
この記事では高卒認定試験の必修科目や、試験科目を最小限にする方法、合格するために知っておきたいことをご紹介していきます。記事の後半では高卒認定試験の合格率も紹介しますので、試験の目安にしてください。
もくじ
高卒認定試験の必修科目
高卒認定試験は全部で14科目ありますが、全部の科目を受験する必要はありません。14科目のうち、必修の科目が4科目。選択科目は10科目ありますが、そのうち4~6科目を受験しなければいけません。最小で8、最大で10の科目を受験する必要があります。
必修科目は4科目
必修科目は「国語」「数学」「英語」「世界史」の4科目です。世界史に関しては世界史A、世界史Bのどちらかを受験しなければいけません。
参考
基本的に教科書に載っているレベルの問題が出題されますが、数学に苦手意識を持っている方が多いのではないでしょうか。数学の出題範囲は「数学Ⅰ」となっており、因数分解、絶対値、連立方程式、二次関数、図形のsin、cos、tan、正弦・余弦定理、相関係数などが出題されます。
式を丸暗記するのも一つの方法ですが、なぜこの式になるのかを理解すれば忘れにくいでしょう。教科書の例題を繰り返し解くことをおすすめします。
選択科目は4~6科目
選択科目は10科目から、4~6科目選ぶ必要があります。選択科目は地理歴史、公民、理科があります。
地理歴史は「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」の4科目のうち1科目が必修です。公民は「現代社会」「倫理」「政治・経済」があり、「現代社会」1科目のみを受験する場合と、「倫理」「政治・経済」の2科目を受験する2パターンあります。「現代社会」と「倫理」、「現代社会」と「政治・経済」を選択することはできません。
理科は「科学と人間生活」「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」があります。理科の選択科目については以下にまとめました。
選択科目が2科目の場合、「科学と人間生活」を選択して、「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」のうちどれか一つを選択
選択科目が3科目の場合、「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」のうち3科目を選択 |
「科学と人間生活」を選択して3科目受験することはできないということです。
参考
試験科目を最小の8科目にするには?
高卒認定の資格を取りたいのであれば、試験科目は少ない方がいいでしょう。試験科目を最小すると、8科目になります。8科目の内訳を下記にまとめました。
- 必修である「国語」「数学」「英語」「世界史」の4科目
- 地理歴史では「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」のうち1科目
- 公民では「現代社会」の1科目
- 理科では「科学と人間生活」と他1科目で2科目
高卒認定試験を8科目の受験で合格した場合、上のように科目を選びます。しかし、自分の得意とする分野があればそちらを選択した法が合格に近づけるかもしれません。苦手な選択科目を四苦八苦しながら勉強するよりも、得意な分野で確実に点数を稼いだ方が負担も軽減されるでしょう。
受験する科目数は少ない方がいいですから、苦手意識がなければ最小の8科目で受験することをおすすめします。
科目選択のポイント
地理歴史はAとBどちらを選ぶべきか
地理歴史には「世界史A・B」「日本史A・B」「地理A・B」があります。AとB、どちらを選べばいいのでしょうか。結論からいうと、どれもAを選んだほうがいいようです。理由はAの方が出題範囲が圧倒的に狭いから。Bは出題範囲が広く、Aで学んだ内容をより深く掘り下げた内容になっており、覚える量も増えるでしょう。高卒認定を取得して大学進学などを目指しているなら、Bを選んで今後の受験勉強に活かすのもいいでしょう。
しかし、高卒認定の資格だけがほしい場合は、出題範囲が狭いAを選んだ方がいいでしょう。
日本史と地理はどちらを選択するべきか
選択科目である日本史と地理はどちらを選択した方がいいのでしょうか。
世界史は必修で、それに加えて日本史を選択してしまうと、どちらも歴史について勉強することになります。そうすると、年号がごちゃごちゃになってしまったり、歴史上の出来事が混乱してしまう可能性があります。また、地理は私たちが生活している身近なことも勉強するため、比較的分かりやすく、歴史に比べると覚える量も少ないことが特徴です。
地理を選んだ方が負担が軽くて済むかもしれませんが、日本史と世界史には関連性のあることがらもあります。自分の得意不得意に合わせて選びましょう。
公民は「現代社会」がおすすめ
公民は「現代社会」を選択すれば、1科目で済みます。また、「現代社会」は「倫理」「政治・経済」に比べるとグラフや資料の読み取り問題が多く、暗記することがそれほどありません。結果的に勉強時間が短くて済む可能性はあります。文章の読解力が試されるので、過去問を解いてみて解けるかどうか試してみるのもいいかもしれません。暗記が得意なのであれば倫理、政治・経済を選ぶのもいいでしょう。
理科は科学と人間生活がおすすめ
理科で「科学と人間生活」を選択すれば、残り1科目を選択するだけでOKです。科学と人間生活は中学校レベルの知識問題が多く、比較的浅い知識でも問題を解くことができます。そして、残りの「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の中から1科目選ばなければいけません。得意分野がない人は下を参考にしてください。
- 計算が得意な人は物理基礎
- 実験が好きな人は化学基礎
- 動物に興味がある人は生物基礎
- 地層や石などに興味がある人は地学基礎
暗記が得意な人は生物基礎か地学基礎を選ぶといいかもしれません。
受験する前に知っておきたい3つのこと
満点を目指さなくてもいい?
高卒認定試験の合格点は実施した年によって変わりますが、だいたい4~5割程度です。なので100点満点中60点取っていれば十分合格圏内です。難しい問題は無理に解こうとせず、分かる問題をミスせずに、確実に取っていくことが大切です。
また、試験問題はすべてマークシート方式です。もし答えが分からなければ、どれかをマークしておけば正解になるかもしれません。
一度にすべての科目を受けなくても良い
高卒認定試験は第1回目が8月頃に2日間、第2回目が11月頃に2日間実施されます。1回の試験で全部の科目を受験する必要はありません。無理のない範囲で数回に分けて受験してもいいでしょう。
過去問を解いてみよう
各科目の勉強がある程度進んだら、過去問を解いてみましょう。勉強した内容と実際の問題では出題形式が違うこともあるので、できるだけ多くの過去問を解きましょう。
過去問を解くときは、時間をながら解くことをおすすめします。文部科学省がホームページに過去問をアップしています。なお、著作権の都合で一部掲載していない問題もあるようです。