人権作文に悩む中学生向け。受賞作を読み身近な人権について考えよう

中学生には、課題として出されることもある人権作文。何を書けば良いのか全然思いつかず、後回しになっているお子さんもいるのではないでしょうか。「人権」という言葉は抽象的で難しいですが、一人一人が自分らしく生きるために大切な権利です。子供と一緒に取り組むにはどうすれば良いか、その考え方を解説します。

人権作文に悩んでいる中学生は受賞作を読んでみよう

人権について真剣に考えてみると、大人でも分からないこと、判断を間違えてしまいそうなことがたくさんあります。子供たちならなおさら、「何を書けば良いのか分からない」と悩むことが多いでしょう。そのようなときはまず、以前の受賞作を読んでみることをおすすめします。

当事者としての作文

法務省が毎年実施している人権作文コンテストから、「第38回全国中学生人権作文コンテスト」の入賞作品をご紹介します。受賞した賞と、作文のテーマを簡単にまとめました。

全体的な傾向として、自分自身を当事者として書いた作文と、出会った人から得た気づきをもとに書いた作文に分かれます。まずは、当事者としての作文です。

テーマ
世界人権宣言七十周年記念賞 セクシュアルマイノリティ
法務副大臣賞 自身のハンディキャップとダイバーシティ
全国人権擁護委員連合会会長賞 自身のハンディキャップと知ろうとすること
日本放送協会会長賞 自身の聴覚障害から気づいたこと
法務事務次官賞 自分はいじめられたのか
法務事務次官賞 海外に住んで受けた差別

第38回全国中学生人権作文コンテスト入賞作文集 | 法務省より筆者作成)

どのような作文なのかは、ぜひ法務省のウェブサイトから本文を読んで確認してみてください。性自認に関すること、自身にある障害、いじめ、人種差別など、子供だけでなく大人も真剣に向き合う必要のあるトピックが語られています。

出会った物事・人から考える作文

続いては、出会った人たちから得た気づきをもとに書かれた作文です。

テーマ
内閣総理大臣賞 夜間中学
法務大臣賞 ダウン症の家族
文部科学大臣賞 祖母の病気
法務大臣政務官賞 ハンセン病
一般社団法人日本新聞協会会長賞 「障害者」というカテゴライズ
法務事務次官賞 支援学級にいる親友たち

第38回全国中学生人権作文コンテスト入賞作文集 | 法務省より筆者作成)

テーマはさまざまですが、共通しているのは「違いを見つめる」ということです。自分といろいろなところが違う人がいて、その違いゆえに不自由な思いをしたり、のびのび生活することができなかったりする。これは人権と関係あるのではないだろうかということを考察し、自分の言葉で書いています。「普通」「当たり前」「当然」といった言葉を問い直すような作文が選ばれているようです。