「LGBT」がテーマの人権作文を書くときの基礎知識とは?

近年、日本でも「LGBT」は各地で啓蒙活動が盛んとなっており、学校や企業などでもLGBTに関する理解を深める動きが見られるようになっています。このような流れもあり、人権作文のテーマとして「LGBT」が取り上げられることもあります。こちらの記事では、「LGBT」をテーマにした人権作文に関する情報をご紹介します。

LGBTとは?

「LGBT」とは、「Lesbian(=レズビアン、女性同性愛者)」「Gay(=ゲイ、男性同性愛者)」「Bisexual(=バイセクシャル、両性愛者)」「Transgender(=トランスジェンダー、性別越境者)」のそれぞれの頭文字で構成される単語です。

これは「性的少数者」、いわゆる「セクシャル・マイノリティ」を表す言葉の一つです。

ちなみに、日本国内の民間団体による調査では、LGBTの割合は全人口の8~10%前後であるというのが通説になっているようです。つまり、10~13人に1人はLGBTであると考えられます。

参考

LGBTの割合は13人に1人? 100人に1人? バラつく理由 |JobRainbow

「LGBT」がテーマの人権作文を書くときの基礎知識

人権作文のテーマとして「LGBT」を選ぶ場合、LGBTのことを誤解なく人に伝えられ、説得力のある作文が書けるよう、基礎知識をしっかり身につけておきましょう。

性の4要素を理解する

「性」には、4つの要素があります。

  1. 体の性:戸籍上に記載されている性別のこと。実際の体の性に関しては、女性でも男性でも、生まれつき様々な体の状態があります。「体の性の発達が、一般的な発達とは生まれつき一部異なる女性・男性の体の状態」は「性分化疾患」とも呼ばれています。「男性にも女性にも、それぞれさまざまな体のつくりがある」ということで、LGBT など性的マイノリティや、性自認・性的指向の多様性とも異なります。
  2. 心の性:「性自認」とも言われています。持って生まれた体と心の「性」が一致しない「トランスジェンダー」や、男性や女性のどちらにも属さないと自認する人もいます。
  3. 好きになる性:恋愛対象となる性です。主に同性を好きになる人(ゲイまたはレズビアン)や、男女のどちらも好きになる人(バイセクシャル)などが含まれます。
  4. 表現する性:ファッションスタイル・仕草・言葉遣いなどを指します。

自治体が取り組んでいるLGBTに関する対策を知る

LGBTの理解を深めるには、自治体が取り組んでいるLGBTに関する対策を知ることも有効です。

東京都渋谷区・世田谷区、沖縄県那覇市などでは、同性カップルのパートナーシップが婚姻関係と同等のものであることを承認し、証明書を発行する「同性パートナーシップ証明制度」を施行していますが、ほかの多くの自治体でもこのような対策を行っています。

また、茨城県と東京都豊島区では、「LGBTへの差別禁止」を盛り込んだ条例を定めています。ほかにも、大阪府泉佐野市と東京都豊島区で、性的指向および性自認に関して嫌がらせをしたり、本人の了承を得ずに暴露したりする「SOGIハラ」(通称「ソギハラ、ソジハラとも言う」)を禁じています。

海外のLGBTに関する対策を知る

LGBTに関する対策が日本よりも進んでいる海外の事情についても知っておくと、作文を書く際に引き出しが多くなります。

ベルギー・オランダ・カナダなどでは、LGBTの人の人権保護を目的として同性婚が合法化されています。

一方ロシアでは、2013年に「同性愛宣伝禁止法」が成立したこともあり、ロシアのLGBTの人たちは、自国で自分らしく生きられずに悩んでいるという現状があります。

LGBTを巡るこれまでの事件や問題を知る

LGBTの人は、外出先でこれまでどちらのトイレを使えば良いか迷った経験があるという話があります。ほかにも、就職活動で内定をもらっても自身がLGBTであることを伝えたら内定を取り消されたなど、さまざまな事例があります。これまでに起こったLGBTに関する事件や問題について調べておくと、作文を書くときにより説得力が増すでしょう。

LGBT当事者のリアルな声を調べる

LGBTをテーマにした人権作文を書く前に、LGBT当事者のリアルな声を調べておくと、LGBTの人にとっては実際にどのような点が課題となっているかが把握できるでしょう。

ご参考までに、LGBT当事者のリアルな声を、以下のとおりにまとめました。

タレント・はるな愛さんのインタビュー記事抜粋

誰に相談したらいいのかわからなくてずっと悩んでいたし、もしまわりに知られたら「変態」と言われるんじゃないか…と思っていて。

だから、一番身近な親にも相談できなかったです。

日本人は「一緒が当たり前」という風潮があるので、自分とは違う格好や考え方の人に対して、過敏に反応してしまいがちなんです。

(引用元:はるな愛「LGBTというカテゴリを理解しようとするより、“その人のこと”を知ってほしい」|新R25

同性愛者同士で共同生活をしている事例

子どものいる世帯が多く、同性で暮らしている世帯はマイノリティなので、目立たないように気をつかっている。

(引用元:「LGBTは家も借りられない」はどこまで本当か…当事者のリアル|マネー現代|講談社(1/4)

ほかにも、LGBT当事者のリアルな声はネットを中心に公開されているので、チェックしてみてください。