平和作文の書き方のコツを解説。小・中学生のためのネタ探し方法 - cocoiro(ココイロ) - Page 2

平和作文を書く前に。平和とは?

ここまで作文の書き方について解説してきました。しかし「まずは書かなければ!」と考えてばかりいると基本を押さえるのを忘れがちになります。ここで一度、「平和」についてあらためて調べてみましょう。

辞書で意味を調べてみよう

「日本は平和だね」など、日常会話の中でも使われることのある「平和」という言葉ですが、「詳しく説明してください」と言われると困るのではないでしょうか。辞書ではどのように説明されているのか見てみましょう。

1 戦争や紛争がなく、世の中がおだやかな状態にあること。また、そのさま。「世界の平和を守る」

2 心配やもめごとがなく、おだやかなこと。また、そのさま。「平和な暮らし」

(引用元:平和(へいわ)とは デジタル大辞泉の解説 | コトバンク

二つの意味が記載されていますが、どちらにも「おだやか」という表現が入っているのが分かります。「平和」の対義語としては「戦争」がしばしば使われますが、それだけではなく「おだやかでない」状態が「平和ではない」のだと解釈しても良さそうです。

大人が考える「平和」とは?

少し古くなりますが、2010年にインターネットを通して行われた「あなたが思う『平和』とは何ですか?」という調査があります。

「あなたが思う『平和』とは何ですか?」と尋ねると、最も多かったのは「世界中から紛争・戦争がなくなること」で82.7%。以下、「治安が守られていること」が75.7%、「貧困や飢きんがなくなること」が63.4%、「家族と平穏に暮らせること」が63.0%、「人間として最低限の生活ができること」が57.7%、「日常生活において何の心配もなく暮らせること」が56.2%、「核が廃絶されること」が55.5%で続いた。

(引用元:あなたが思う「平和」とは何ですか? | ITmedia ビジネスオンライン

「戦争」「貧困」「治安」といった客観的な指標を見るものと、「家族と平穏に」「何の心配もなく」という主観から捉えるものとに大きく分かれています。平和作文を書く際には、このどちらの視点から始めても読み手の共感を得ることができそうです。

平和作文に使えるエピソードやネタ探しの方法

子供が応募する作文コンテストでは、主張内容はもちろんのこと読み手の心に残るエピソードを書いた作文が高評価を得る傾向にあるようです。「そんなこと言ってもそれが一番難しいのでは?」という人向けにエピソード探しの方法を紹介します。

戦争体験者に話を聞く

子供にとってリアルで心に残るエピソードは、やはり戦争体験者本人から直接聞くものでしょう。ただし現代では、戦争を体験した人が年々減っています。また戦争体験者だからといって必ずしも積極的に話をしてくれるわけではありません。戦争によって心が傷ついたままの人も少なくありません。ヒアリングの依頼をする際は子供だけでなく保護者が間に入り、きちんとコミュニケーションを取るようにしましょう。

漫画や本などを読む

戦争を題材にした作品を読むこともおすすめです。各年代向けに良い書籍が揃っていて、図書館などで借りることもできます。

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「学校で読んだよ」「教科書に載っていたよ」という子供もいるかもしれませんが、あらためて読んでみるとまた発見があるはずです。

過去の受賞作を読む

平和作文を募集しているのは、多くが自治体です。各年の受賞作はインターネット上で公開されていますので、いくつか読んでみるのも良いでしょう。同世代の子供がどのようなことを取材し、何を考えているのかを知ることで刺激になるはずです。

参考

令和元年度平和を考える作文入賞作品|一宮市 

平成27年度「わたしたちの平和」作文コンクール | 水戸市ホームページ

平和作文コンクール(平成30年度)|大崎市ウェブサイト Osaki City Official Website

まとめ

平和作文の書き方について、文章全般に使えるコツやエピソード探しの方法を解説しました。子供にはやや抽象的で難しい「平和」について、一緒に考えてみる機会にしてください。

参考

起承転結は「転」から考える――迷わず書くための文章術(2) | 週刊アスキー

作文の神様が教える!目からウロコの作文の書き方マジック | マナビコ-manabico

平和(へいわ)とは デジタル大辞泉の解説 | コトバンク

あなたが思う「平和」とは何ですか? | ITmedia ビジネスオンライン

この記事をかいた人

akahoshitomoka

piggiesagogoクロシェター・ライター。 オリジナルの編み物作品の作り方を販売しながらライターもしています。守備範囲はハンドメイドから不動産まで。三浦半島が好きです。