生命保険作文の書き方はエピソード重視で。身近なところから考えよう - cocoiro(ココイロ) - Page 2

そもそも生命保険って何?

さて、過去の受賞作を読むことで「生命保険作文はどのような書き方をするのか」についてイメージが持てたのではないでしょうか。続いて、生命保険について書くために生命保険を知っていきましょう。

亡くなったときに保険金が入る死亡保障

日本で「生命保険」というと死亡保障がよく知られています。推理小説や映画などで「保険金殺人」という言葉に触れたことのある子供も少なくないでしょう。

死亡保障は生前に保険金を払い続け、死後に家族がまとまった保険金を受け取るというものです。家計を主に負担している人が加入し、もしものときに家族の生活費の足しにするというケースが多いでしょう。高齢者の場合は「自分の葬式を出せるくらいの金額がほしい」と死亡保障に入ることもあるようです。

病気になったときに保険金が入る医療保障

生命保険に加入している人の多くは、死亡保障と医療保障を組み合わせたものを選んでいます。医療保障にはさまざまな種類があります。がんや四大疾病、婦人科疾患など一部の疾病に特化したものから、けがなどの通院や日帰り手術でも保険金を受け取れるものもあります。

後から保険金を受け取る個人年金や学資保険

若いうちから積み立てて定年後に受け取る個人年金や、子供の学費のために加入する学資保険なども広義の生命保険に含まれます。

「掛け捨て」や「終身」といった違いも

「掛け捨ての保険はもったいない」「終身保険は高い」などという話を聞いたことがあるでしょうか。ここまでは「どのような目的で入り、どのようなときに支払われるか」に着目して解説しましたが、保険は保険料の支払い方で分類することもできます。

いわゆる「掛け捨て」は、何かあったときに保険金が支払われるものの、保険期間に病気も死亡もなかった場合にはお金が戻ってこないタイプの保険です。一方「終身」は支払うべき保険料の総額が決められており、支払いを終えた後も死亡時まで保険が有効になるものです。生命保険に加入する人は保障内容と保険料の支払い方などを勘案して加入する保険を決めています。

うちでは生命保険に入っている?

生命保険に関わるようなエピソードがすぐに思いつく子供はそれほど多くないでしょう。それでも生命保険作文を書かなければならない場合、子供にとって身近な話題を探してみるのがやりやすい方法です。例えば、我が家ではどのような生命保険に加入しているのか話してみましょう。

どんな保険に入っている?

「子供には家計について具体的な話をしない」という家庭もあるかもしれません。その場合、保険金額などについてはぼかしつつ、「どういった保障のある保険に入っているのか」を教えてあげましょう。近年は保険会社のウェブサイトもよくまとまっていますので、該当する保険商品のページを見せてあげるのも良いでしょう。

どうしてその保険を選んだの?

「もし若くして死んでしまったら?」「病気で働けなくなったら?」ということは、家族のある人なら一度は考えたことがあるのではないでしょうか。また、大病を患った人の話を聞いて、健康保険以外にも医療保障が必要だと具体的にイメージしたことのある人も少なくないでしょう。

子供たちにとってこのような話題はあまり身近なものではありません。どういうことを考えて、どんな事態に備えるために保険に入っているのか、教えてあげてください。特に生命保険に入っていないという家庭はどうして入っていないのか、その代わりにどのような対策を考えているのかということを話してあげると良いでしょう。

これ以外にあるといいなと思う保険は?

また、「今入っている保険以外にこういうのがあると良いんだけど」と考えている人も少なくないのではないでしょうか。子育て世代の女性は「がんが多い年齢」といわれることもあり、保険の乗り換えで不自由な思いをした人もいるかもしれません。

「若いころはあまり気にしなかったけれど、こういう疾患に備える保険に入っておけば良かった」「貯蓄性の高い保険に早めに入っておいたので安心」などという話題は考えるきっかけになります。自分の立場に置き換えて考えられるような材料を提供してあげましょう。

参考

最新がん統計 | [国立がん研究センター がん登録・統計] 

一つのエピソードを中心にまとめてみよう

生命保険について知ったことや調べたことが多いと「あれも書きたい、これについても調べた」という状態になりがちです。しかし作文の字数は限られているので、できるだけ実体験や自分の考えのきっかけとなったエピソードを中心にまとめるようにしましょう。

起承転結

起承転結はまとまりが良く、作文に慣れていない子供でも構成しやすい形式です。

  • 起:つかみになるような話題から始める
  • 承:それをさらに膨らませる
  • 転:「ところが」「しかし」といった、予想を裏切るような話題を挿入する
  • 結:全体を引き受けてまとめる

例えば「家族が病気になった。とてもショックだった。しかしそれによって生命保険について知ることができた。家族のため、誰かのために使える良い仕組みだと思った」といった作文に使うことができる構成です。

序破急

序破急は伝えたいメッセージを強く打ち出すときに便利です。例えば、以下のようにするとそのまま生命保険のCMの脚本としても使えそうです。

  • 序:病気はお金がかかって困る
  • 破:でも生命保険があれば大丈夫
  • 急:ぜひ生命保険に入りたい

気をつけないと広告のようになってしまう構成でもあります。子供の意見や考えたことを適宜盛り込んでいくことを忘れないようにしましょう。

まとめ

生命保険作文を書くにあたり、作文と生命保険のイメージをつかむ方法を紹介しました。子供の日常生活にはあまり関係しないものであるため、ある程度保護者から考えるきっかけやアイデアを出してもらう必要があります。適宜参考になさってください。

参考

中学生作文コンクール|公益財団法人 生命保険文化センター 

中学生作文コンクール入賞作品|公益財団法人 生命保険文化センター

中学生のみなさんへ|公益財団法人 生命保険文化センター 

生命保険とは?生命保険の種類と必要性について解説|ライフネット生命保険 

起承転結は「転」から考える――迷わず書くための文章術(2) | 週刊アスキー

この記事をかいた人

akahoshitomoka

piggiesagogoクロシェター・ライター。 オリジナルの編み物作品の作り方を販売しながらライターもしています。守備範囲はハンドメイドから不動産まで。三浦半島が好きです。