【中学受験】志望動機は何を書けばいい?書き方と例文をご紹介 - cocoiro(ココイロ) - Page 2

中学受験の志望動機を書くときの心得

中学受験の願書に書く「志望動機」はどのようなことを意識して書けば良いのでしょうか。志望動機の書き方や書くときの注意点などもご説明します。

志望校の先生に読んでもらうことを意識する

文章を書くということは、目の前にいない誰かに自分の話を伝える手段の一つです。つまり、文章を書くときは「誰に」「何を」伝えるかを意識することが大切です。

中学受験の志望動機を書くときは、「志望校の先生に」「入学を希望する理由を」伝えることを意識して書きましょう。すると、「どうしても入学させてほしい」という熱意が自然と湧きあがり、それを言葉として書き表すことができます。

学校の魅力を具体的に捉えて書く

学校側が志望動機を聞く目的は「数ある私立中学校の中から本校を選んだ理由を知る」ことにあるため、出願校すべてに同じ志望動機を使い回すのはよくありません。志望動機を使い回すということは、伝える内容が均一になってしまうからです。

私立の中学校はそれぞれに独自の教育方針を打ち出しているため、出願校の特長を具体的に捉えて書くのがおすすめです。

例えば、近年大学附属の私立中高一貫校の人気が高まっていますが、このときただ単に「大学進学させたいから」と書くのは印象が良くありません。大学進学が志望動機ならば、進学先の大学に感じる魅力を具体的に書いた上で、中学校に入ったら大学入学までに頑張りたい目標などを添えて書くと印象が良くなります。

このように、一般的な内容であっても、学校の特長を捉えたエピソードを足して書くことで、志望動機として好印象を残すことができます。

願書の内容と面接での発言は統一する

入試内容に面接のある中学校に出願する場合、願書は面接用の資料として使われます。願書の内容と面接時の受け答えが一致していなければ、学校側が不信を抱く原因になってしまいます。

そのため、志望動機は親御さんだけで考えるのではなく、子供と一緒にしっかりと話し合って決めましょう。また、願書に書いた内容を入試当日の面接前に確認することも忘れないようにしましょう。

ありがちな文章ではなく「自分の言葉」で書く

中学受験を初めて経験する方は、入学願書を書くことも初めての経験です。不安から、多くの例文をご覧になり、参考にして書かれることと思います。それゆえに、例文どおりに素直に書き過ぎ、志望動機が「ありがちな文章」になってしまうことがあります。

しかし、願書を読むのは志望校の先生で、毎年たくさんの願書を読んできた「添削のプロ」です。「ありがちな文章」で書かれた志望動機を読んだ場合、自分の言葉で書いていないことはすぐに見抜かれるため、良い印象を持たれません。

大切なのは、自分の考えを自分の言葉で伝えることです。「十人十色」というように、人はそれぞれ考え・好み・性質が違うものです。自分にしか書けない志望動機が必ずあり、それを書いてこそ、添削のプロである志望校の先生を納得させる文章となります。

最初は戸惑われることでしょうが、練習を積み重ねるうちに「自分だけの志望動機」が書けるようになります。願書に志望動機を求める学校に出願する場合は、早めに志望動機を書く自主練習を始めましょう。

少しの誇張は良いがまったくの嘘は書かない

例えばキリスト教系の学校を受ける場合に、実際に教会に行ったこともないのにクリスチャンである等の嘘を書くのは良くありません。しかし、キリスト教系の学校は「愛と奉仕」を基本精神として社会貢献活動のできる人材育成を教育理念に掲げていることが多いため、その学校活動に賛同する旨を書くのならば、嘘にはなりません。

このように、学校の特長を最大限に生かす少しの誇張は良いのですが、まったく事実にない嘘を作り上げるのはいけません。志望動機で好印象を残すのは大切です。しかし志望動機は、学校側のご機嫌取りをするための文章ではありません。本当のことをできるだけ素直に書くようにしましょう。

指定の書式を守り、誤字脱字がないようにする

中学受験の願書はすべて学校の指定に従って記入します。企業への就職などで「自分らしさ」の記載を求めることがありますが、中学受験の願書に自分らしさを求められることはほとんどありません。入学合否を決めるのはあくまでも学科試験の結果です。願書は合否判定の判断材料ではないため、ほかの受験生との差別化を前面に出す必要がないのです。

しかし、合否の判定材料ではないといっても、正しい言葉と文章ルールにのっとって書かなければいけません。具体的に見てみましょう。

【志望動機で使える正しい名称】

意味 正しい名称
子供の一人称 「僕」「私」
親の一人称 「私共」
子供からみた親 「父」「母」
親からみた子供 「息子」「娘」

(注)「愚息」など子供を卑下しない

学校の生徒 「在校生の皆様(方々)」
志望学校 「貴校」「御校」
先生 「校長先生」「先生」「先生方」
事務員 「教職員の皆様(方々)」

【正しい文章ルール】

  • 時候の挨拶は書かない
  • 主語を欠落させない
  • 否定的表現は使わない
  • 尊敬語や謙譲語を正しく使う
  • 同訓異字や同音異義語を間違えない
  • 「思う」という曖昧な意思表示は避け、「考える」と断言する
  • 文末表現は「です・ます調」でていねいに書く
  • 指示語の使用は避ける
  • 改行しない
  • 与えられたスペースを使う

参考

中学受験~願書の「志望理由」の書き方~例文つき!(2018.1.17)|Vibes Up! 今日も何かググってこ!

矢野耕平先生の中学受験お悩み相談室(2016.11.11)|パスナビ

ルールは習うより慣れた方が良いので、しっかりと自主練習して本番に臨みましょう。