いろいろな人と直接会って会話する
性別、年齢、学校や職業、趣味、国籍や出身地などが異なるいろいろな人と交流しましょう。他人は自分と違う価値観や考え方を持っているため、時には反感を抱くこともあるでしょう。それは、脳のためには決して悪いことではありません。むしろ、自分の価値観とまったく違う考え方に触れ、それについて脳が懸命に考えている証拠です。思わず反感を抱くような考え方でも、拒絶するのではなく、その人の立場になってどうしてそう考えるのかを考えてみましょう。たとえ口論になったとしても、異なる価値観の人に触れることはとても大切なことです。
脳にとって恐ろしいことは、口論ではなく、生身の人間との会話がないことです。インターネット上で似た考えの人のみが集まり、自分の考えをつぶやくだけの空間では、自分と違う考え方の人は簡単に遮断できます。コンフォートゾーンで落ち着いてしまうと、脳は活性化されません。
有酸素運動をする
脳を活性化させるには、有酸素運動が大きな効果を発揮します。特に効果が高いとされる運動は、ウォーキングやジョギングなどの足を使う運動です。ウォーキングやジョギングをすると、呼吸により酸素を取り入れ、心拍数が上がって血流がよくなります。また、足の筋肉が収縮して血管を刺激することでポンプの役割を果たし、全身に酸素を送り込んで血行がよくなります。脳にも十分な酸素が送り込まれ、記憶力や集中力が高まることが分かっています。
終わりに:長時間のゲームやスマホは脳の成長を阻害?
東北大学の川島隆太教授らの研究グループが、5~18歳の子供のゲーム時間と知能発達の相関性を調べたところ、ゲーム時間が長い子供ほど言語知能が低いことが分かりました。さらに、3年後に追跡調査をすると、ゲーム時間が長い子供とそうでない子供の言語知能の差は、さらに広がっていたということです。
脳の活性化にはリアルな世界での体験が大切です。スクリーンタイムが、結晶性知能を鍛える読書やリアルな経験を侵食しないよう、制限を設けること。それが親が子供の知能を鍛えるためにできる最初のことかもしれません。
参考
大人になっても頭は良くなるの?|ヘルスUP|NIKKEI STYLE
あまり信用しなくていいんですよ、脳科学の話なんて。|おれカラ|第一三共ヘルスケア
平成30年度委託調査「子供の読書活動推進計画に関する調査研究」報告書概要版|文部科学省
長時間のゲーム、子供の脳の発達や言語知能に悪影響の可能性 – 東北大|マイナビニュース
「走る」ことでなぜ脳が活性化されるのか|要約の達人 from flier|ダイヤモンド・オンライン
記憶のデータベース「言語性知能」は今からでも伸ばせる! 音楽・読書・ルテイン摂取が有効なワケ。|STUDY HACKER
子どもの脳はどう育つ?(9)会話を重ね 相手の気持ち理解できる子に|東京すくすく|東京新聞