レポートでの接続詞の使い方は?カギはパラグラフと論理構成にあり

読みやすいレポートを書くには、いくつかのルールやコツがあります。接続詞の適切な使い方もそのひとつ。論旨が明快で筋の通った文章を書くための、重要なポイントです。関西大学『レポートの書き方ガイド』、立教大学『Master of Writing』の2つの学生向けテキストを主な参考文献とし、レポートではどのように接続詞を使うべきか、学んでいきましょう。

レポートを書く際に接続詞が重要なワケ

レポートで重要なのは「論理性」と「考えの根拠」

レポートとは、ある問題に対して自らの考えや主張を述べるものです。レポートが作文や感想文などと異なるのは、その主張が個人的な見解や主観、憶測に基づくものではなく、客観的な理由や根拠に基づくものであるということ。作文や感想文、エッセイなどは、文章表現や言い回しの巧みさ、読み手の心を動かすことなどが重要です。一方レポートを書く際に大切なのは、文章のうまさではなく、論理性があること、そして考えの根拠が示されていることです。

接続詞の使い方とパラグラフのつながりは論理的な文章のキモ

論理のしっかりしたレポートを書くには、議論の構成と接続詞の使い方が重要なカギを握ります。レポートの文章は序論・本論・結論の3つの部分から成り、それら各部分の議論は「パラグラフ」という文章の最小単位を組み合わせて作ります。パラグラフとは「1つのトピックを取り扱う、議論の最も小さなまとまり」のことです。パラグラフとパラグラフの前後関係を明確にし、論理的につなげていくのが接続詞の役目です。

パラグラフを意識することはどんな文章を書く際にも役立ちますが、レポートなど学術的な内容を扱う文章においては、とりわけ大事なポイントとなります。心情表現や読者の共感を誘うことよりも、議論の組み立てが重要だからです。

接続詞について学ぶ

接続詞とは何なのか

接続詞とは、前の語句や文に対して後ろの語句や文がどんな関係にあるかを示す言葉です。使い方をマスターするのが難しい品詞として知られており、日本語教育に携わる研究者は次のように語っています。

第二言語の場合はもちろん、母語習得でも難しい部類に入ります。接続詞は、幼児期の言語習得でもっとも遅く習得される品詞の一つとされていますし、小学生の作文でも、「そして」や「それから」のような、一つか二つの決まった接続詞しか使えないために、単調で読みにくくなっている文章をしばしば目にします。

 日本語学習者の作文を読んでいても、接続詞は、日本語教師が手を入れたくなるところの上位に入るでしょう。

(引用元:一橋大学留学生センター 石黒圭『接続詞の難しさ』日本語教育通信 日本語・日本語教育を研究する 第37回|国際交流基金

接続詞の種類と意味

接続詞はその役割によって、大きく順接と逆接の2種類に分かれます。立教大学発行のテキスト『Master of Writing』による分類を以下に紹介します。より細かく分類する例もありますが、細かい分類は順接と逆接の中の小分類と捉えると、把握しやすいでしょう。

順接

  1. 付加:主張を付け加える場合に用いる

しかも/さらに/くわえて/なお/かつ/そのうえ

  1. 言換:それまでの内容を言い換えたり要約したりする場合に用いる

すなわち/つまり/要するに/言い換えれば

  1. 論証:理由と帰結の関係を示すために用いる

なぜなら/というのも/その理由は/よって/したがって/それゆえ/だから/~ので/~から

  1. 例示:具体例による説明を行う場合に用いる

たとえば/その例として/具体的には 

逆接

  1. 転換:ある主張の後に、それに対立する主張に乗り換えるような場合に用いる

だが/しかし/ところが/けれども/にもかかわらず/むしろ

  1. 制限:前の主張に制限を加える場合に用いる

ただし /もっとも/だが/しかし/とはいえ

  1. 対比:前の主張と対比させる場合に用いる

一方/他方/それに対して/ところで/反対に

参考

立教大学(2018年改訂)『Master of Writing』5. レポートを論理的に書く pp.12 

レポートにおける接続詞の使い方

パラグラフはレポートの基本単位

レポートにおける接続詞の役割を、「パラグラフとパラグラフの前後関係を明確にし論理的につなげるもの」と前述しました。ここから、パラグラフと接続詞の働き、レポートでの適切な接続詞の使い方について、さらに詳しく見ていきましょう。

レポートは複数の章や節から成り、節はいくつかのパラグラフから構成されます。パラグラフは「段落」と訳されることが多いですが、「文章を適当な長さにまとめた短い区切り」という形式的なものを意味するわけではありません。議論を構成する最小単位を指すものであり、パラグラフを組み合わせることでレポートの議論を展開していきます。

『Master of Writing』は、パラグラフを構成する要素として、次の3種類のセンテンスを挙げています。

  1. トピック・センテンス

パラグラフで何を述べるか端的に説明する冒頭の文。

  1. サポーティング・センテンス

トピック・センテンスの内容について、理由や具体例など情報を補足して説明し、結論へと導いていく文。

  1. コンクルーディング・センテンス

結論を明示する文。次のパラグラフにつながる内容を書く場合も。節のまとめとなるパラグラフでは必ず必要だが、途中のパラグラフではなくても構わない。

参考

立教大学(2018年改訂)『Master of Writing』5. レポートを論理的に書く pp.11