ビタミンAの効果とは?不足すると起こる症状や摂取時の注意点を紹介 - cocoiro(ココイロ) - Page 2

ビタミンA摂取の注意点

脂溶性ビタミンは体内に蓄積されと過剰症を引き起こすことがあるため、摂り過ぎには注意が必要です。耐容上限量以上にビタミンAを摂取してしまうと、生活に支障をきたす不調が現れることがあるといいます。ビタミンA摂取時の注意点について紹介します。

過剰摂取はリスクが高い

ビタミンAは脂溶性ビタミンなため、主に肝臓に過剰に貯蔵され、蓄積されていきます。特に既成ビタミンAの毒性は高いといわれており、過去には北極探検家がホッキョクグマのレバーを食べ、突然大量にビタミンAを摂取したことにより、ビタミンA過剰症の急性症状が起こった例もあるようです。

もしサプリメントや毎日の食習慣などで過剰量のビタミンAを慢性的に摂取した場合は、頭蓋内圧の上昇、浮動性めまい、悪心、頭痛、皮膚炎、関節や骨の痛み、昏睡がみられ、死亡することもあるといいます。ビタミンA過剰症は食品からの過剰摂取が原因となる場合もありますが、多くはサプリメントや医療用レチノイド剤の過剰摂取によって引き起こされているといわれています。ビタミンAを過剰摂取した場合は摂取を中止してから組織中のビタミンA濃度が低下するまでに時間がかかるため、肝障害などを併発することもあるようです。

妊娠中は胎児への影響も

妊娠中は、お腹の赤ちゃんのために栄養管理に気をつける方も多いことでしょう。しかし、妊娠中はビタミンAを過剰に摂取すると、胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

ビタミンAは胎児の発達にとって必要な栄養素ですが、妊婦も胎児も体内で合成することができないため、食事から摂取する必要があります。しかし、妊婦が過剰に摂取した場合は、赤ちゃんに先天異常が起こる可能性があるという報告もあります。ビタミンAを含む健康食品や薬剤、レバーなどは、摂りすぎないよう注意が必要です。妊娠中のビタミンA不足もまた、赤ちゃんの発育不全を引き起こすといわれているため、過剰症の心配がないカロテンなどのビタミンAを摂取するなど、食生活を工夫することが大切です。

ビタミンAの相互作用も注意

ビタミンAのサプリメントは、他に服用している薬がある場合には相互作用や働きを阻害する可能性もあるといいます。一部の肥満治療薬には服用することでビタミンAの吸収が減少し、血中濃度が低下する恐れがあるため、注意が必要です。また、治療などに使われる薬剤がビタミンAサプリとの併用によってビタミンA値が高くなることもあるようです。もし服用しているサプリメントや医薬品がある場合は、担当の医師、薬剤師に一度相談してみるのがいいでしょう。

ビタミンAは容量を守って摂るようにしよう

脂溶性ビタミンであるビタミンAは、眼球の正常な働きはもちろん、免疫機能や内臓の働きを助ける物質として重要な働きをしています。体内に蓄積されやすい特性をもっていることから、耐容上限量に注意しながら、1日の必要量をしっかりと摂取する必要があります。ビタミンA不足にならないよう注意して毎日の食生活を考えるようにしましょう。

参考

ビタミンA|海外の情報|医療関係者の方へ|「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業

ビタミンA|海外の情報|一般の方へ|「統合医療」情報発信サイト 厚生労働省 「統合医療」に係る情報発信等推進事業

ビタミンA欠乏症について|メディカルノート

ビタミンAで重症化予防|医療法人清心会 徳山クリニック

【医師監修】妊婦はビタミンAの過剰摂取に注意! その理由と上手な摂り方|マイナビウーマン子育て

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cocoiro編集部

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