ビタミンEは、抗酸化作用がある脂溶性ビタミンです。魚の内臓や卵黄、オリーブオイル、大豆などに多く含まれています。今回の記事では、ビタミンEの中でも生理作用が大きいα-トコフェロールが多く含まれる食べ物をご紹介します。また、ビタミンEの働きや適切な摂取量についても後半で解説しますので、健康な食生活を維持するための参考にしてください。
もくじ
ビタミンEが多く含まれる食べ物
トコフェロールは、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4種類の成分があります。この中で生理作用が一番大きいのはαなので、αが一番多く含まれている食べ物を種類ごとにご紹介します。
肉類
表を見てみると、ビタミンE(α-トコフェロール)は脂身に多く含まれる傾向にあるようです。生の肉が多いですが、とんかつやチキンナゲット、ビーフジャーキーなど身近な食べ物にも多く含まれています。
| 食品名 | 100g当たりの含有量(mg) |
| くじら・本皮・生 | 4.8 |
| 豚・ヒレ・赤肉・とんかつ | 4.1 |
| 豚・ロース・脂身付きとんかつ | 3.5 |
| くじら・うねす・生 | 3.1 |
| チキンナゲット | 2.9 |
| いなご・つくだ煮 | 2.8 |
| 若鶏肉・もも・皮なし・からあげ | 2.2 |
| ビーフジャーキー | 2.2 |
| 国産牛・もも・脂身・生 | 1.9 |
| 輸入牛・リブロース・脂身・生 | 1.6 |
| 鶏ひき肉・焼き | 1.3 |
| マトン・もも・脂身付き・生 | 1.3 |
| 輸入牛・かた・脂身・生 | 1.2 |
| 牛タン・焼き | 1.2 |
| ドライソーセージ | 1.1 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)|肉類|文部科学省より筆者作成)
魚介類
魚介類は、肉類に比べるとビタミンE(α-トコフェロール)が多く含まれています。特に、内臓やすじこ、いくらなどに多いです。また、焼いたものにも多く含まれているのが特徴です。
| 食品名 | 100g当たりの含有量(mg) |
| あゆ・養殖・内臓・焼き | 23.5 |
| あんこう・肝・生 | 13.8 |
| すじこ | 10.6 |
| かき燻製油漬け缶詰 | 9.5 |
| いくら | 9.1 |
| まぐろ・缶詰・油漬け・フレーク・ホワイト | 8.3 |
| まいわし・缶詰・油漬け | 8.2 |
| あゆ・養殖・焼き | 8.2 |
| たらこ・焼き | 8.1 |
| うなぎ・養殖・生 | 7.4 |
| あゆ・養殖・内臓・生 | 7.4 |
| さくらえび・煮干し | 7.2 |
| たらこ・生 | 7.1 |
| あゆ・うるか | 6.7 |
| からしめんたいこ | 6.5 |
| かずのこ・乾 | 6.4 |
| なまず・生 | 6.3 |
| えび類・つくだ煮 | 6.3 |
| めかじき・焼き | 6.1 |
| にじます・海面養殖・皮つき・焼き | 5.9 |
| まいわし・フライ | 5.7 |
| にじます・海面養殖・皮つき・生 | 5.5 |
| はまち・養殖・皮なし・刺身 | 5.5 |
| ぎんだら・水煮 | 5.4 |
| うなぎ・白焼き | 5.3 |
| かずのこ・生 | 5.1 |
| あゆ・養殖・生 | 5.0 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)|魚介類|文部科学省より筆者作成)
卵類
卵類では、卵黄にビタミンE(α-トコフェロール)が多く含まれています。
| 食品名 | 100g当たりの含有量(mg) |
| 鶏卵・乾燥卵黄 | 9.9 |
| 鶏卵・乾燥全卵 | 6.6 |
| 鶏卵・卵黄・生 | 3.4 |
| 鶏卵・卵黄・ゆで | 3.4 |
| 鶏卵・加糖卵黄 | 3.3 |
| ピータン | 1.9 |
| うずらの卵・水煮缶詰 | 1.6 |
| うこっけいの卵・全卵・生 | 1.3 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)|卵類|文部科学省より筆者作成)
穀類
穀類は、はいがや米ぬかにビタミンE(α-トコフェロール)が多く含まれています。また、即席めんの油で揚げたものにも多いです。
| 食品名 | 100g当たりの含有量(mg) |
| 小麦はいが | 28.3 |
| 米ぬか | 10.4 |
| 即席中華麺・油揚げ味付け | 3.1 |
| ポップコーン | 3.0 |
| 中華スタイル即席カップめん・油揚げ | 2.4 |
| 中華スタイル即席カップめん・油揚げ・焼きそば | 2.2 |
| 即席中華麺・油揚げ | 2.2 |
| 和風スタイル即席カップめん・油揚げ | 2.2 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)|穀類|文部科学省より筆者作成)
豆類
豆類は、大豆を中心に多くのビタミンE(α-トコフェロール)が含まれています。
| 食品名 | 100g当たりの含有量(mg) |
| 大豆はいが | 18.5 |
| ブラジル産・黄大豆・乾 | 4.8 |
| そら豆・フライビーンズ | 3.3 |
| 国産黒大豆・乾 | 3.1 |
| いり大豆・黒大豆 | 3.1 |
| ろくじょう豆腐 | 2.5 |
| ひよこ豆・全粒・乾 | 2.5 |
| きな粉・全粒大豆・青大豆 | 2.4 |
| ぶどう豆 | 2.4 |
| 湯葉・干し・乾 | 2.4 |
| 国産黄大豆・乾 | 2.3 |
| 調整豆乳 | 2.2 |
| いり大豆・黄大豆 | 2.2 |
| 中国産黄大豆・乾 | 2.1 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)|豆類|文部科学省より筆者作成)
野菜類
野菜類は、とうがらしや落花生、西洋カボチャにビタミンE(α-トコフェロール)が多く含まれています。また、ホウレンソウやニラなどの葉物の油炒めにも多く含まれています。
| 食品名 | 100g当たりの含有量(mg) |
| とうがらし・乾 | 29.8 |
| 菊のり | 25.0 |
| とうがらし・生 | 8.9 |
| とうがらし・葉・油炒め | 8.5 |
| とうがらし・葉・生 | 7.7 |
| 落花生・未熟豆・生 | 7.2 |
| 西洋カボチャ・焼き | 6.9 |
| 落花生・未熟豆・ゆで | 6.8 |
| モロヘイヤ・茎葉・生 | 6.5 |
| だいこん・葉・ゆで | 4.9 |
| つくし・胞子茎・生 | 4.9 |
| 西洋カボチャ・生 | 4.9 |
| ホウレンソウ・葉・通年平均・油炒め | 4.8 |
| めたで・芽生え・生 | 4.8 |
| 西洋カボチャ・ゆで | 4.7 |
| わらび・干しわらび・乾 | 4.6 |
| 菊・花びら・生 | 4.6 |
| とんぶり・ゆで | 4.6 |
| 赤ピーマン・油炒め | 4.4 |
| 赤ピーマン・生 | 4.3 |
| トマピー・生 | 4.3 |
| 西洋カボチャ・冷凍 | 4.2 |
| ニラ・葉・油炒め | 4.1 |
| 菊・花びら・ゆで | 4.1 |
| かぶ・漬物・ぬかみそ漬け・葉 | 4.0 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)|野菜類|文部科学省より筆者作成)
果実類
果実類は、オリーブにビタミンE(α-トコフェロール)が多く含まれています。また、すだちやゆずなどの果皮にも含まれているのが特徴です。
| 食品名 | 100g当たりの含有量(mg) |
| グリーンオリーブ | 5.5 |
| スタッフドオリーブ | 5.3 |
| すだち・果皮・生 | 5.2 |
| ブルーベリー・乾 | 5.1 |
| ブラックオリーブ | 4.6 |
| ゆず・果皮・生 | 3.4 |
| 梅・生 | 3.3 |
| アボカド・生 | 3.3 |
(日本食品標準成分表2015年版(七訂)|果実類|文部科学省より筆者作成)





