ビタミンB12を過剰摂取するとどうなる?不足すると体に悪影響も!

ビタミンB12は私たちが生きていく上で欠かせない栄養素の1つです。食品にも含まれていますが、サプリメントや処方薬で摂取している場合もあります。ビタミンB12は水溶性のビタミンですが、過剰に摂取した場合や、不足した場合、それぞれ体にどんな影響を与えるのでしょうか。今回は、ビタミンB12の主な働きや過剰摂取について、さらにビタミンB12不足による体への影響をご紹介します。

ビタミンB12の過剰摂取について

サプリメントでビタミン剤を服用している場合、気になるのが摂取量目安です。もし過剰にビタミンB12を摂取した場合、体にどんな影響を与えるのでしょうか。

ビタミンB12は過剰摂取しても吸収されない

ビタミンB12は、たとえ過剰に摂取したとしても必要以上には吸収されないことから、過剰摂取の心配はないといいます。

ビタミンB12は胃から分泌される内因子を介した吸収機構が飽和すれば食事中から過剰に摂取しても吸収されない 66,75)。また、大量(500μg 以上)のシアノコバラミンを経口投与した場合でも内因子非依存的に投与量の1% 程度が吸収されるのみである 66)。さらに非経口的に大量(2.5 mg)のシアノコバラミンを投与しても過剰症は認められていない 76)。このように現時点でビタミンB12の過剰摂取が健康障害を示す科学的根拠がないため、耐容上限量は設定しなかった。

ビタミンB12は特に摂取量の上限が設けられておらず、たとえ摂取目安量よりも多く摂ってしまったとしても体内に吸収されないため、健康被害などのリスクは少ないといいます。

ビタミン剤による過剰症に注意する

ビタミン不足に陥ってしまうと、体に不調が出てくる可能性があります。そのため、ビタミン剤などのサプリメントを服用する人も多いのではないでしょうか。ビタミンには水に溶ける水溶性のタイプと、油に溶ける脂溶性のタイプの2種類があり、ビタミンB12は水溶性ビタミンです。水溶性ビタミンは過剰に摂取しても尿として排泄されるため、過剰症の心配はありません。しかし、脂溶性ビタミンのビタミンA・D・E・Kの場合は吸収されやすく、尿として排泄されにくいため、過剰に摂取すると過剰症を起こす可能性があります。

過剰症になると、食欲不振や嘔吐、発疹、頭痛などを引き起こすこともあるといいます。ビタミンB12単体のサプリメントは問題ありませんが、マルチビタミンのサプリメントを摂取する場合は、用量を守るようにしましょう。また、ビタミンの摂取はなるべく薬品に頼らず、食事から摂ることを意識するのがいいでしょう。

ビタミンB12について

ビタミンB12は前述したとおり、水溶性ビタミンの1つです。主なビタミンは全部で13種類あり、その中の1つであるビタミンB12は悪性貧血を予防する働きがあるといわれています。それでは、ビタミンB12の主な働きと、ビタミンB12が含まれている食品、1日の摂取量目安について詳しくご紹介します。

ビタミンB12の主な働き

ビタミンB12は、もともとは抗悪性貧血因子として牛の肝臓中に発見されたビタミンです。微生物以外では合成されないため、主に動物性食品に含まれています。体内ではアミノ酸や脂質などの代謝における補酵素として働いており、葉酸と協力して赤血球中のヘモグロビン生成のサポートを行っています。また、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ役割もあるといいます。

どんな食品に含まれているのか

ビタミンB12は、動物性食品に多く含まれています。特に多く含まれている食品は、しじみ・あかがい・ほっきがい・いくら・はまぐりなどの魚介類や、牛・豚・鳥のレバーなどです。また、焼きのりにも多く含まれています。

1日にどれくらい摂取すればいいのか

ビタミンB12の1日の摂取量は、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、18歳以上の男女ともに2.4μgです。ビタミンB12の吸収は胃から分泌される内因子によって調節されているため、食品から過剰に摂取しても、余剰分は吸収されないといいます。そのため、耐容上限量は設定されていません。

参考
日本人の食事摂取基準(2015年版)概要,p24|厚生労働省