キリスト教主義の教育で、国際的な視野を身につけることを目的として生徒に指導に当たっているのが桜美林中学校・高等学校です。東京都町田市に位置し、難関大学への進学実績を持っていることから、都内の私立中学校へ進学を検討している人から注目されている学校の一つです。今回は、そんな桜美林中学校の特色や入試倍率、学費や学校説明会などについて紹介します。
もくじ
桜美林中学校はどんな学校?
校風やカリキュラムの内容、部活動の実績などは各学校によって異なります。中高一貫校は6年間という長い歳月を過ごす大切な場所ですので、子供に合った校風かどうか確認することは重要なポイントとなります。まずは、桜美林中学校の主な特徴や教育内容、部活動や1日のスケジュールなどについて紹介します。
キリスト教精神に基づいた校風
桜美林中学校の創立者である清水安三・郁子夫妻は、国際教育・ボランティアのパイオニアとして、1921年に北京郊外に私塾を開設し、貧困に苦しむ子供が自立するための教育活動を普及させました。その後、現在は姉妹校となっている陳経綸中学の前身である崇貞学園を設立し、1946年に桜美林学園が設立されました。
創立者清水安三が小さい頃にキリスト教に触れていたことから、現在も創立者の精神を受け継ぎ、キリスト教精神に基づいた校風を残しています。毎日の礼拝を大切にしており、クラス礼拝や週に一度の学年礼拝、聖書への理解などの時間が設けられています。
「基礎学力の定着」に重点を置いた教育
桜美林中学校では、「基礎学力の定着」と「自学自習の確立」に重点を置いた教育を行っています。基礎学力を向上させるために、桜美林独自のカリキュラムや科目を設定し、中学卒業後を見据えた工夫をしています。中学1年では家庭学習・予習・復習の仕方など、勉強する方法の 指導に力を入れており、中学2年以降は生徒個人のレベルを見ながら高校進学に向けての進路面接など目標の確認を行っていきます。
英語に力を入れたカリキュラム
中学校で学ぶ科目は、国語・社会・数学・理科・音楽・美術・保健体育・技術・家庭・外国語の全10教科。また、この他にも聖書の時間や総合学習、特別学習の時間を設けています。外国語の授業では、英語教育に力を入れており、英語を使って自分の考えを伝え、自主的にコミュニケーションができる姿勢を身につけることを目標としています。
英語力は多方面から学ぶことができるよう、暗唱テストや英語による朝読書、長期休暇の課題として英語の読み物を読ませています。各学年ごとに英検の取得目標級を定めており、目標級以上を取得した生徒を表彰する制度も導入しています。中学3年生は全員が英検3級以上を取得することを目標としています。
部活動
桜美林中学校の多くの生徒がクラブ活動に参加しています。文化部の一部のクラブでは中学・高校の生徒が一緒に活動しており、生徒同士の絆を深めることができます。
運動部の主な実績
桜美林中学校の運動部は、サッカー部男子・剣道部・野球部・ソフトテニス部・バレーボール部・陸上競技部・バスケットボール部・卓球部の計8つです。最近の成績では、剣道部は都大会出場、野球部は2019年9月に行われた町田市秋季大会で6年ぶりに優勝し、町田市代表として東京都秋季大会に参加するなど、好成績を残しています。
最初はスポーツの経験がない初心者の生徒も多いようですが、仲間との練習を通して市の大会や都大会に出場し、スポーツを通した精神的な大きな成長が期待できます。また、高校になるとさらに大きな成績を残す可能性が出てきます。運動部で身体能力や精神力を鍛えることにより、将来の進路選択に良い影響を与えることが期待できるでしょう。
文化部の主な実績
桜美林中学校の文化部は運動部よりも部活動の種類が多いという特徴があります。IFC(国際交流部)・ハンドベル部・演劇部・美術部・科学部・茶道部・Hand Made部・文芸部・書道部・漫画研究部・合唱部・吹奏楽部・華道部・CYA(クリスチャンユースアソシエーション)の、計14種類となります。
CYA部ではキリスト教と聖書について学び、キリスト教関連の行事や奉仕活動などを行っています。また、IFCでは海外からの留学生やゲストの来校を受け入れる歓迎会、クリスマスキャロリングの手伝いなどを行っており、異国文化を受け入れ、世界の人と積極的に交わりたい人にぴったりのクラブとなっています。茶道や華道といった日本の文化と親しめるクラブはもちろん、野球大会やイベントに参加する吹奏楽部など、文化部も魅力的なクラブがたくさんあります。
一日のスケジュール例と学校行事
桜美林中学校の1日の流れとしては、まずは朝の8時半から10分間の礼拝・読書を始め、8時50分~12時40分まで50分の授業を4回こなし、50分の昼休み休憩の後に13時半~15時20分に50分の授業が2回、終礼と掃除の後は16時~17時半まで部活動の時間となっています。
主な学校行事としては、中学1年に新入生宿泊研修、林間学校などがあり、キリストの復活祭であるイースターなどのイベントがあります。中学2年ではサマースクールがあり、豊かな自然の中で「いのち」について考え、酪農作業などで自然の恵みや食生活の大切について学びます。また、中学3年になると海外研修旅行があり、ファームステイなどを通して海外での集団行動の方法や自立心について学びます。異文化体験はコミュニケーションの大切さを再認識することができ、学習意欲へとつなげる効果が期待できるでしょう。