ビタミンKの過剰摂取や不足について徹底解説! - cocoiro(ココイロ)

「野菜を食べてビタミンをとる必要がある」と、食事に気を使っている方も多いでしょう。一方で、ビタミンAやCなど、代表的なビタミン以外の効果や、過剰摂取・不足したときにどのような不都合が起こるかについては、具体的には知らない方が多いのではないでしょうか。今回は、そのビタミンのうち、ビタミンKについてご紹介します。

ビタミンKの働き

ビタミンKには、出血した際に血液を凝固させて止血する因子を活性化させる働きがあります。また、骨の形成を促す作用もあり、人体にとって大切な栄養素となっています。このビタミンKは、緑黄色野菜や海藻などの食品から摂取するだけではなく、体内の腸内細菌によっても作り出されます。

ビタミンKは過剰摂取すると問題があるか

ビタミンKを過剰に摂取すると、何か問題があるのでしょうか。まずは、過剰摂取した場合の影響や、摂取時の注意点をご紹介します。

原則、ビタミンKには摂取制限がない

現時点において、通常の食生活でビタミンKを過剰に摂取したことによる健康被害は報告されていません。そのため、健康な人であれば摂取制限はありません。つまり、通常の食生活を行っていれば、問題が発生することは極めてまれであると考えて良いでしょう。

ワーファリン服用者はビタミンKの摂取を制限する必要がある

一方で、ビタミンKの摂取を制限をする必要がある場合もあります。それは、ワーファリンを服用している場合です。

ワーファリンとは何か

そもそも、ワーファリンとはなんなのでしょうか。さいたま市立病院は以下のように説明しています。

ワーファリンは,血液をさらさらにするお薬です.人工弁の手術を行った方や,心房細動という不整脈のある方は,心臓の中で血のかたまり(血栓)ができやすく,これは人工弁の障害や脳梗塞,血栓症の原因になります.これらの予防のために,ワーファリンを服用します.

(引用元:ワーファリンとは? | さいたま市立病院

どんな問題がある

ビタミンKには冒頭で説明したとおり、血液の凝固を助ける作用があります。一方で、ワーファリンは血液を固まりにくくする薬で、服用中はビタミンKが抑制された状態になります。

そのため、ビタミンKを多くとることによって、ワーファリンの作用とビタミンKが拮抗し、結果的にワーファリンの効果が弱くなってしまうことがあります。そのため、ビタミンKの摂取制限をする必要があります。