カルシウムをとるためにはどうすればいいの?
それでは、カルシウムを効果的に食事に取り入れるために、カルシウムが豊富な食材や、カルシウムの吸収を促進する食材をご紹介しましょう。
カルシウムが豊富な食材
カルシウムが豊富な食品といえば、まずは牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品が思い浮かぶでしょう。乳製品はカルシウムが豊富で、体に吸収されやすいことからおすすめの食材といえます。
次に豆腐、納豆、厚揚げなどの大豆製品です。カルシウムの吸収効率は乳製品には劣るものの、大豆製品は種類が豊富で料理に使いやすいことから、気軽にカルシウムを摂取するのに向いている製品といえるでしょう。
次に、小魚や海藻です。乳製品には劣るものの、こちらもカルシウムの吸収効率が高くなっています。
そして最後にご紹介するのは、野菜です。野菜はカルシウム量や吸収効率は低いものの、カルシウムの吸収効率を高めるビタミンKなどが含まれているものがあります。また、小松菜やチンゲン菜、菜の花などは、野菜の中では比較的カルシウムが多く、カルシウムの補給食材の一つとしておすすめです。
カルシウムを効果的に吸収するための食材
カルシウムを効率良く体に取り入れるために、効果を発揮する栄養素があります。ここでは、その主な栄養素と、それを含む食材をご紹介します。
- ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収効率を上げたり、骨の生成を促進する作用があります。ビタミンDは、さけ・さんまなどの魚介類、しめじ・干し椎茸などのきのこ類に含まれています。
- ビタミンK
ビタミンKは、カルシウムを骨に定着させる作用があります。ビタミンKは、ほうれん草・小松菜・ブロッコリーなどの野菜や、ひじきなどの海草に含まれています。
- マグネシウム
マグネシウムは、骨を作る成分の一つです。これが不足すると、カルシウムをとっても骨がうまく生成されません。マグネシウムは納豆や豆腐などの大豆製品のほか、ひじき、さつまいも、アーモンドなどにも含まれています。
カルシウムはサプリメントだけで補給できるか?
食事に気を使わなくても、サプリメントを飲めば簡単にカルシウムを補給できると考えている人もいるかもしれません。しかし、これには注意が必要です。
1999年から2010年までの米国民死亡データとNational Health and Nutrition Examination Surveyアンケート調査データをリンクさせ、成人30,899名のサプリメント使用と、全原因・癌原因・心血管疾患(CVD)原因死亡の関連の分析が行われました。この結果によると、サプリメントでカルシウムを過剰摂取した場合、癌による死亡リスクが高まったそうです。
ただし、これはサプリメントで過剰摂取した場合であり、食事によってカルシウムを摂取した場合は当てはまらなかったそうです。このことを考慮すると、すべてをサプリメントに頼ることはやめた方が良いでしょう。
参考
栄養補助サプリは有益、それとも有害? | メディカルオンライン
気をつけよう!カルシウム不足を引き起こす食べ物
カルシウムは、食生活によって吸収が妨げられる場合があります。例えば、食塩はカルシウムを尿で排泄することを促進します。インスタント食品などリンを多く含む食品やコーヒーなどに含まれるカフェインは、カルシウムの吸収を妨げます。
カルシウムの摂取にあたっては、このようにカルシウムの吸収を妨げる食品にも注目し、日々の献立を考えると良いでしょう。
まとめ
今回は、カルシウムの働きと効果的なカルシウムのとり方についてご紹介しました。健康のためにはバランスの良い食事が必要不可欠です。カルシウムについてもバランス良くとることができるように、日々の献立を工夫してみてはいかがでしょうか。
参考
カルシウム・パラドックスに注意 不足が招く過多、心疾患の背景に | 時事メディカル
どうカルシウムをとればいいの? | 公益財団法人 骨粗鬆症財団