葉酸の取り過ぎは胎児に悪影響?葉酸の効果と注意点

近年テレビのCMでもよく見かけるようになった葉酸。葉酸とはビタミンB群の一種で、ビタミンM・ビタミンB9・プテロイルモノグルタミン酸とも呼ばれることもある栄養素の1つです。水溶性ビタミンに分類される生理活性物質で水に溶けやすく、熱に弱い性質を持ちます。

この葉酸が妊娠初期に必要な栄養素だということはご存知の方が多いと思いますが、反対に取り過ぎてしまった場合、リスクがある事もご存じでしょうか? そこで今回は葉酸についての情報をまとめ、正しい摂取方法などもご紹介します。ぜひ参考にしてください。

妊活中・妊娠中に特に必要な葉酸とは?

葉酸は妊活中や妊娠中に必要な栄養素といわれていますが、通常の生活をしている人も必要不可欠です。では、葉酸はいったいどのくらい摂取するのがベストなのでしょうか?

葉酸の効用

葉酸は、赤血球の生産を助けるビタミンの1つです。代謝に関与していることが分かっており、DNAやRNAなどの核酸・たんぱく質の生合成を促進する働きがあります。細胞の生産や再生を助けることから、体の発育に重要なビタミンであるといわれています。

葉酸が足りないとどうなるの?

葉酸が足りない場合、起こり得るリスクがあります。妊娠初期の数週間はほとんどの人が妊娠に気づいていないことが多いですが、その数週間に胎児の神経管が形成されるのです。神経管は胎児の脳・脊髄・中枢神経系にとても重要な器官で、この神経管の形成には母体が摂取する葉酸の量が深く関係していると考えられています。

1日の摂取基準

では1日に摂取しなければいけない葉酸の量は、どのくらいの量が推奨されているのでしょうか?

推定平均必要量 推奨量 耐容上限量
18歳~29歳 200μg 240μg 900μg
30歳~49歳 200μg 240μg 1,000μg
妊婦(付加量) +200μg +240μg
授乳婦(付加量) +80μg +100μg

参考

葉酸の働きと1日の摂取量|健康長寿ネット

妊娠中は特に通常の約2倍、1日440μg葉酸が必要になります。葉酸は光・水・熱に弱く、不足しやすい栄養素なので、意識して取るように心がけないといけません。

葉酸の取り過ぎで高まるリスクとは?

葉酸は人間の体に必要な栄養素であり、妊活中・妊娠中にはできるだけ多めに取るようにいわれていますが、葉酸を多く取り過ぎてしまうことで、デメリットが生じるケースもあります。

発熱・かゆみ

葉酸は通常食品に含まれている栄養素です。ただし妊娠中などは食品からの摂取だけでは少々足りないとされることが多く、近年ではサプリメントを服用し、不足分を補うことが推奨されています。

しかし、長い期間妊娠中のように葉酸を取り過ぎてしまうと、発熱やかゆみを引き起こすことがあるといわれています。一定の栄養素を過剰摂取することにより、体内でアレルギー反応を起こしてしまう可能性があるので注意が必要です。

呼吸器系のアレルギー

オーストラリアで行われた調査結果には以下のような報告がされています。

1998年から2005年にかけて、557人の赤ちゃんを追跡したオーストラリアの調査によると、妊娠後期に葉酸サプリメントを1000マイクログラム摂るごとに、3歳半のときに喘息になっているリスクが1.23倍になるという結果が示されました。

(引用元:妊活中や妊娠中の「葉酸サプリ」その効果とは? 医師が指摘する摂取の注意点|AERA dot.

この結果に関しては「葉酸と喘息は関係ない」という別の調査結果を報告しているチームもあり、因果関係は証明されていません。ぜんそくが起きる原因は定かではありませんが、葉酸を限度以上に飲み続けてしまうのは良くないようです。

神経障害の悪化

神経障害とはもともと糖尿病の患者さんの合併症として起こる症状として知られています。

  • 手足のしびれや痛み
  • 感覚の鈍麻
  • 下痢
  • 便秘
  • 立ちくらみ
  • 味覚が鈍くなる
  • 発汗異常
  • 尿が勢いよくでない

などの症状が現れます。

このような神経障害の症状の悪化は、葉酸を過剰に摂取した場合、高齢者にも見られる可能性があります。高齢になると持病を持っているケースが多く、糖尿病との因果関係は立証されていませんが、このような副作用が起こる可能性があるということを知っておきたいものです。