ナイアシンは、水溶性ビタミンB群のカテゴリーに入る栄養素です。近年、体のトラブルを緩和させる栄養素しても注目されており、成人女性の体のお悩みを改善する見込みがあると言われています。
こちらの記事では、ナイアシンの摂取がもたらす効果と、おすすめ食材を中心に紹介していきましょう。
もくじ
ナイアシンとは?
ナイアシンは、水溶性のビタミンB3のことを指しており、ニコチン酸とニコチンアミドの総称です。体内で、必須アミノ酸の一種・トリプトファンからナイアシンが合成される仕組みとなっています。
では、実際にナイアシンは、どのような働きをもたらすのでしょうか。この章では、1日当たりの摂取量と一緒に紹介をしていきましょう。
参考
わかりやすい栄養成分解説|はじめての介護の食事|味の素株式会社
主な働き
ナイアシンは、糖質・脂質・たんぱく質が、細胞内でエネルギーを代謝し、産生するときに酵素を補うのが主な働きです。この流れによって皮膚や粘膜を保護し、体全体の健康をサポートしています。
1日の摂取量
ナイアシンの1日当たりの目安の摂取量は、以下の通りとなっています。年齢によって必要とされる量は違い、授乳期はやや必要な量が増えるようです。
男性 | 女性 | |||
推奨量
(mgNE/日) |
上限量
(mg/日) |
推奨量 (mgNE/日) |
上限量 (mg/日) |
|
18~29歳 | 15 | 300(80) | 11 | 250(65) |
30~49歳 | 15 | 350(85) | 12 | 250(65) |
授乳期 | ー | ー | 14または15 ※年齢層によって数値に違いあり |
上記の上限量と同じ |
(ビタミン | 日本人の食事摂取基準(2015年版)より | 栄養成分ナビ|グリコ より筆者作成)
ナイアシンがもたらす身体への主な効果8つ
ナイアシンがもたらす体への効果については、次の8つが挙げられます。
アンチエイジング効果
近年、「アンチエイジング」は、美容ジャンルを中心とした数々のメディアで登場するワードです。
ナイアシンにもアンチエイジング効果があるとされています。コラーゲンを体内で蓄積し、肌の代謝や弾力のある肌へと導きます。最近では、シワ対策になるとされる、ナイアシン配合の美容液も開発されています。
参考
先回りケアまで叶える!第2次シワ改善ブームの筆頭、2大シワコスメをプレゼント | 美ST ONLINE
美白効果
ナイアシンは、美白効果ももたらすとされています。化粧品類の成分に「ニコチン酸アミド」や「ナイアシンアミド」という名称を見かけることがあるかもしれません。これは、メラニンの生成を抑え、シやソバカスを予防するものです。
参考
「ニコチン酸アミド」美白効果がある美容成分| 美容成分辞典 | 資生堂グループ企業情報サイト
ダイエット効果
ナイアシンは、アンチエイジング効果や美白効果をもたらすだけではありません。ダイエットにも良い効果をもたらすといわれています。ナイアシンの特徴として、炭水化物・脂質・タンパク質の3つの栄養素の代謝を促し、痩せやすい体質に変化させる効果があるとされています。
参考
花粉症対策にも!ナイアシンフラッシュの効果と飲み方【iHerb】|ANDREA -Healthy Beauty Enjoy!
メンタルの改善
ナイアシンは、うつや不安などの神経的なトラブルを改善させる働きも兼ね備えているといいます。普段の食生活にナイアシンを含む食材やサプリメントを取り入れることで、心のバランスを安定させる効果をもたらすでしょう。
参考
よくわかる Dr.くどうのミニ・レクチャー(第22回)|くどうちあき脳神経外科クリニック
冷え性の改善
ナイアシンを含む食材は、体を温めるものが多いのが特徴。ナイアシンを摂取すると血流の巡りが良くなり、代謝と免疫力がアップします。体が冷えやすい方は、意識的にナイアシン摂取するよう心がけるといいでしょう。
参考
冷え症に | きのこらぼ|きのこで菌活|きのこ料理が充実!おいしいきのこはホクト
疲労回復
体の疲れを感じたら、ナイアシンが不足している証拠です。加えて、検診でLDH(乳酸デヒドロゲナーゼ)の検査値が自分の年齢の基準値を満たしていなければ、それは「疲れ」のサイン。ナイアシンの摂取を意識し、疲労を回復させましょう。
参考
【栄養療法】今日は最近気になったナイアシンの解説です|陣内耳鼻咽喉科クリニック – 笹塚耳鼻科|医療法人社団広士会
二日酔い予防
お酒でアルコールを摂取すると、「アセトアルデヒド」という二日酔いを誘発する物質が生じます。
お酒のつまみにカツオなど、ナイアシンが含まれている食材を摂取すれば、アセトアルデヒドを分解する働きが生まれ、二日酔いを予防。翌日の体へダメージも少なくなります。
参考
二日酔い防止効果あり! お酒を飲むときはナイアシン|ゼクシィキッチン
コレステロールと中性脂肪の分解
ナイアシンは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の値を下げるだけでなく、中性脂肪も分解する働きを持っています。健康診断で、コレステロール値に注意を受けたという人は、ナイアシンが豊富な食材を理解し、食生活の改善を図っていきましょう。
参考
コレステロールについて正しく知ろう【LDLとHDL】|医療保険はソニー損保