英語を勉強しても話せるようにならない6つの理由

英語を勉強しても話せるようにならない6つの理由

「日本人は英語が苦手」、こうしたことは昔からよく聞くことであり、事実、英語を勉強しているのになかなか話せるようにならないという方も多いはずです。時代的にもグローバル化の勢いは増す一方であり、日本も2020年から、「実用英語」に重点を置いた英語教育に方針を改めるなど、国として対策に乗り出しています。今回は、英語を勉強しても話せるようにならない理由について、ご紹介します。

①リーディング・ライティングといった「サイレントスキル」中心の勉強をしているから

これまでの日本の英語教育では、リーディング・ライティングなどのいわゆる「サイレントスキル」が中心でした。学校での勉強では話すトレーニングは行われず、受験勉強では単語、文法、長文読解など、机に向かって「語学」としての英語を一生懸命勉強します。そのような勉強のみを中学から高校まで続けてしまっては、当然スピーキングの能力はつきません。

②アウトプットのないリスニングを勉強しているから

かといって、サイレントスキルではない「リスニング」の力が話せることにつながるかと言うと、そうとも言えません。日本でのリスニングの教育方法は、「聞こえた英語の内容を聞き取り、質問に答える」ということに留まっているからです。しかし、コミュニケーションは、相手の言っていることを聞き取って自分の意見を述べるというキャッチボールです。「言っていることが分かる」からといって、自分も同じように英語を話せるというわけではありません。

③日本語と英語とを変換するから

中学生など、日本語の能力がある程度備わってから英語勉強を始めると、「英語を読む→日本語に直す→理解する」という頭の使い方になってしまい、翻訳というプロセスを挟んでしまいます。英語を英語のまま理解することは、話すことにおいても重要なことです。なぜなら、このワンクッションを挟んでしまうことで、瞬時に英語が口から出てこなくなり、一度癖づいてしまうとなかなか取り払うことができないからです。英語には英語にしかない表現や言い回しというものがあり、日本語を話しているときの思考と、英語を話している時の思考は別物です。日本と英語を翻訳していては、いつまで経っても英語で会話する野力を身につけるのは困難でしょう。

④間違えることを怖がるから

日本の小学校や中学校の授業などでは、どちらかというと、問題に正解したり、正しいことを言ったりすることが是とされてきたために、「間違うことは恥ずかしい」という意識が小さいころから根付いてしまっています。しかし、スピーキングにおいては「話そうとする」ことが能力を伸ばします。言葉は最初から完璧に話すことは不可能です。むしろ、間違えることがプラスに働くのです。覚えていく過程で「こういった状況ではこの単語の方が良いのだな」「こういった言い回しもあるのだな」など、その都度軌道修正しながら感覚を掴んでいくことが、使える英語を身につける近道なのです。

⑤英語を使う必要がないから

歴史的に見ても、日本は海に囲まれた島国で、人種や文化の流入が他の国に比べ少ないという背景があります。そのため、英語という世界共通言語を覚える必要性がなく、英語をあくまで「選択肢」だと思っている人が非常に多いのです。今でこそ、外国人旅行客や移住してくる人は増加傾向にあるものの、「英語しか話せない」という人と日常で接する機会が圧倒的に少ないのが現状です。世界のグローバル化の流れが今後益々大きくなっていく中で、英語の必要性を感じる機会は増えるでしょう。その時に手遅れにならないよう、今から気持ちを切り替えておく必要はあります。

⑥そもそも日本語という言語が曖昧だから

日本語という言語の特徴にも原因はあります。例えば日本語では「何が食べたい?」という質問に対し「カレー」、「特に無いかな」など、主語を伴わずに会話ができてしまいます。対して英語では、省略形や例外はあるものの、どんな時も必ず「SVOの形で表現されます。日本語では、文法通りに話さなくても、単語の羅列だけで意味が伝わってしまいます。
また、日本語では時制表現に関しても曖昧です。例えば「私は英語の勉強をしています」という文章があるとすると、「今この瞬間勉強しているのか」、または「現在英語を勉強する習慣があるのか」という区別は、文脈や状況から判断することができます。しかし英語の場合、この文章を会話の中で表現するパターンは、「I’m studying English」「I study English」「I have studied English」「I have been studied English」と、4通りもあるのです。たとえ会話であっても英語は時制表現がきっちり表現されるため、日本人にとってつまずくポイントになってしまうようです。
語順、文法、時制に厳しい英語は、日本語とは非常に離れた言語であることも、スピーキング能力向上のネックになっているかもしれません。

まとめ:一番大事なのは「伝わるかどうか」

人により、英語を話せない理由はさまざまですが、英語を勉強する本来の目的は「コミュニケーションがとれるようになること」です。勉強することはあくまで手段であり、それが目的ではないことを認識しておかなければなりません。その意識があれば、たとえ間違ったとしても「相手に伝わる瞬間」がその人の経験値となり、間違えてもどんどん話して修正していくことで、自然と身につくのです。技術発達や時代の変化とともに、国や地域の境界線がどんどん曖昧になっていくなかで、今後を生きていく人々にとって英語というスキルは必須となるはずですし、世界の人々とコミュニケーションがとれるということは単純な喜びでもあるでしょう。英語は言語です。英語が話せなくて悩んでいる人は、その理由を自分で把握し対策すれば、必ず話せるようになるに違いありません。

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cocoiro編集部

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