日本のクリスマスではチキンを食べることが一般的ではないでしょうか。しかし、外国ではチキンではなく七面鳥を食べる習慣が根付いています。クリスマスにチキンではなく、七面鳥を食べたいと思う方も多いでしょう。
この記事では、クリスマスに七面鳥を食べる理由、七面鳥とチキンの違い、なぜ日本ではチキンを食べる習慣なのか、七面鳥はどこでで購入できるのかなどをご紹介します。クリスマスに七面鳥を食べる意味を知りたい方や七面鳥をどこで買うか迷っている方は参考にしてください。
もくじ
クリスマスに七面鳥を食べる理由
クリスマスに七面鳥を食べる文化はアメリカが発祥で、アメリカでは、七面鳥は感謝の気持ちを込めて食べるものとされています。なぜ七面鳥が感謝の気持ちを表しているのかについて説明していきます。
17世紀ごろ、アメリカはヨーロッパの植民地でした。ヨーロッパからアメリカに移住してきた人たち(移住民)はアメリカの気候が予想以上に寒く、餓死する人が多くいました。そこでアメリカの先住民であるインディアンは移住民に七面鳥を分け与えてくれ、移住民は飢えをしのぐことができました。
移住民は冬を乗り越え、インディアンにお礼として感謝祭を開き、収穫した食べ物や七面鳥を用意しました。この感謝祭をきっかけに、七面鳥はお祝いの日に出す食べ物として世界中に広まりました。
クリスマス以外でもお祝いの日には七面鳥を出す国が数多く存在します。
参考
クリスマスに七面鳥を食べる由来は?首の色が七変化!?|雑学.com
クリスマスに七面鳥の丸焼きをなぜ食べる?意味と由来は?|あなたの疑問が解決するブログ
七面鳥とチキンの違い
七面鳥とチキンは似ているところが多いと思っている方が多いのではないでしょうか。どちらも『鳥』ですが、『七面鳥』と『にわとり』では肉の硬さ、味、栄養やカロリーが異なります。2つの肉の違いについて説明していきます。
肉の硬さ
七面鳥とチキンでは肉の硬さが違います。チキンの方が水分が多く含まれているので、柔らかくジューシーな食感です。クリスマスの定番であるケンタッキーフラインドチキンを想像してみてください。肉汁がこぼれるほどジューシーな食感ではないでしょうか。
一方、七面鳥はチキンに比べ肉が硬くパサパサした食感です。硬い肉なのでかめばかむほど味が出て、食べ終わるまで肉の味をしっかり堪能できるでしょう。
味
チキンは日ごろから食べている方が多いでしょう。独特な臭みもなく小さい子供でも食べやすい肉です。一方、七面鳥には独特な濃い匂いがあります。調理の仕方で匂いは変化しますがチキンほど無臭に近づくことはないでしょう。七面鳥の独特な匂いが好きという方が多いイメージですが、初めて食べる人には少し抵抗があるかもしれません。
栄養やカロリー
ダイエット食材として人気が上がっている七面鳥。鶏肉はカロリーが少なく、ダイエットにぴったりな食材ですが、七面鳥は鶏肉の約3分の2ほどのカロリーしかありません。七面鳥はよくかんで食べることで満腹感も得られ、食事制限にも有効です。
また、七面鳥はビタミンKやビタミンB6、パンテトン酸が含まれており、鉄・亜鉛などミネラルバランスが取れている食品です。
参考
七面鳥と鶏肉で味の違いやカロリー差は?ターキーとチキンの栄養を知ろう!|子育てママのお役立ち情報局
なぜ日本では七面鳥ではなくチキンを食べるのか
日本ではクリスマスに七面鳥ではなくチキンを食べることが一般的になったのでしょうか。その背景には七面鳥の生息や企業の経営戦略などの3つの理由があるのでご紹介していきます。
ケンタッキーが始めた習慣
クリスマスといえばケンタッキーと思い浮かべる方が多いでしょう。クリスマスシーズンになるとテレビやチラシ、インターネットでケンタッキーの広告を見かけます。実は『クリスマスにチキンを食べる』という習慣はケンタッキーフラインドチキンが始めました。
ある日、日本に住む外国人の方が青山店で「日本ではターキーが手に入らないので、KFCのチキンでクリスマスを祝おうと思う」とおっしゃって来店されました。これにヒントを得た営業担当者が『クリスマスにはケンタッキー』を広くアピールしようと考えたのです。
(引用元:KFCについて|日本KFCホールディングス株式会社)
この出来事がきっかけで1974年12月1日以降、ケンタッキーは毎年クリスマスキャンペーンを実施しています。外国ではお祝いといえば七面鳥ですが、日本ではお祝いといえばケンタッキーという習慣もあります。
七面鳥がスーパーなどで売っておらず入手困難
鶏は日本に生息していますが七面鳥は生息しておらず、飼育している農家もほとんどいません。七面鳥の肉は輸入に頼るしかなく、スーパーなどでも店頭に並んでいないことがほとんどで入手困難です。
七面鳥を購入したい場合は通販などで取り寄せるといいでしょう。
大きなオーブンがない
七面鳥の調理方法は丸焼きにし、調理が終わってから切り分けるのが一般的です。最近では大きなオーブンが家電量販店などで発売されていますが、一昔前では七面鳥を入手しても七面鳥を丸焼きにできる大きなオーブンがない家庭が多かったのではないでしょうか。