ハロウィンの推計市場規模が減少した理由を推察!
2018年のハロウィンの推定市場規模が減少した理由について考えていきます。
ハロウィン商戦は期間が長い?
ハロウィンの市場規模を調査している日本記念日協会では、ハロウィンの市場規模減少について以下のように考察しています。
「ハロウィン」市場の形成に大きな影響を与える菓子業界や衣装業界、通販業界などで、品揃えや新鮮味のある商品が際立って増えたわけではなく、商戦としてのスタート時期を早めただけという印象がある。この時期になれば始まるというシーズン記念日はその期間が長くなればなるほどインパクトが弱まってしまう。とくに「ハロウィン」は10月31日にどうしてもやるというよりは前の週の週末にという行動が主流になり、アバウトなイベントになっている。
(引用元:2018年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比約5%減の約1240億円。|一般社団法人 日本記念日協会 記念日文化研究所)
日本記念日協会が指摘する通り、バレンタインデーやクリスマスと違って、ハロウィンのイベントには開催時期に幅があるのが特徴です。それゆえに、インパクトが弱まるというのは納得できる考察でしょう。
2018年は「猛暑」と「災害の多さ」が影響している?
日本記念日協会では、2018年のハロウィンの市場規模が減少した一番の理由として、「猛暑と災害の多さ」を挙げています。
気温が高いと疲れる。夏バテが秋バテに移行して「ハロウィン」のために買い物をしたり、みんなで騒ぐパワーも落ちてしまう。災害があるとその被災地の人のことを想い、自分たちだけ「ハロウィン」で愉快に楽しんでいいのだろうかという気分になる。これはこの国の人の心の温かさの表れでもある。
(引用元:2018年の「ハロウィン」の推計市場規模は前年比約5%減の約1240億円。|一般社団法人 日本記念日協会 記念日文化研究所)
たしかに2018年は6月に大阪北部地震、7月に西日本豪雨、9月には北海道地震などと、災害が多い年でもありました。複数の地域や自治体が被害にあったことで、消費が落ち込んだ可能性も考えられるでしょう。
参考
2018年回顧 相次ぐ自然災害、インフラ襲う |日本経済新聞
「お金をかけなくても楽しめるイベント」として定着?
株式会社マクロミルが行った「ハロウィンに関する調査2018」では、以下のようなことが分かりました。
- 若者がハロウィンを過ごす最も多い場所は「自宅」
- ハロウィンの楽しみ方1位は仮装、2位がお菓子や料理作り
- 2018年のハロウィンの最大予算は2,830円で前年より385円増加
このことから、ハロウィンは「お金をかけなくても楽しめるイベント」と定着してきたとも言えるでしょう。
誰かに話したくなる!本場アメリカのハロウィン豆知識
誰かに話したくなるような、本場アメリカのハロウィンの豆知識を3つご紹介します。
日米差は7倍!アメリカのハロウィン経済効果は90億ドル!
National Retail Federationが実施した年次調査によると、2018年度のハロウィンによる経済効果は90億ドルとされています。1ドルを107円として計算すると、日本円でおよそ97億円! 日本のハロウィンと比較すると、約7倍もの経済効果があります。同調査によると、消費内訳は以下の通りです。
- 衣装 32億ドル
- 装飾 27億ドル
- キャンデー 26億ドル
- グリーティングカード 4億ドル
参考
Halloween spending to reach $9 Billion|NRF
暴徒化するハロウィン。アメリカでは伝統と収穫を祝う(経済効果もある)素朴で楽しい祭りなのですが・・・|YAHOO!JAPANニュース
大人は何を着る?アメリカで人気の仮装衣装を紹介!
National Retail Federationの調査では、ハロウィンの買い物客の68%が「仮装衣装」を購入していることが分かりました。アメリカではハロウィンで大人が仮装することは一般的のようです。大人に人気の仮装衣装TOP3をご紹介します。
- 1位 魔女
- 2位 吸血鬼
- 3位 ゾンビ
ハロウィンの本場アメリカではペットも仮装する!
アメリカのハロウィンは日本よりも大規模なイベントとして行われることが多く、テレビのニュースで圧倒された人もいるかもしれません。しかし、もっと驚くのが、アメリカでは人間だけでなく「ペットも仮装する」ということ。カボチャやホットドッグ、マルハナバチのほか、悪魔の衣装を着させるのだとか。日本ではイメージしにくいですが、アメリカでは人間もペットもハロウィンを楽しんでいるようです。
参考
Halloween spending to reach $9 Billion|NRF
暴徒化するハロウィン。アメリカでは伝統と収穫を祝う(経済効果もある)素朴で楽しい祭りなのですが・・・|YAHOO!JAPANニュース
まとめ
7年前と比較すると、400億円以上も市場規模を拡大しているハロウィン。ファイナンシャルプランナーの佐々木愛子さんは、この急成長には「SNS」が関係しているのではないかと推察しています。その理由として以下の2つを挙げています。
- SNSが普及した時期と重なる
- SNSはプライベートイベントより、大勢が集まるイベントの方が投稿しやすい
ここ数年は定着の様子を見せているハロウィンですが、何かのきっかけで大きな盛り上がりを見せることもあります。イベントによる経済効果は、そのときの私たちの生活や文化の移り変わりと無関係ではありません。今年のハロウィンは大人も仮装に参加して楽しむのもいいでしょう。
参考
2018年ハロウィン調査。若者の楽しみ方は「自宅で」「仮装」がキーワード!?(マクロミル調べ)|PRTIMES
ハロウィンの経済効果はどれくらい?|moneliy(マネリー)