子供の指しゃぶりについて
そもそも、指しゃぶりにはどのような意味があり、何歳から何歳までの子供が指しゃぶりをするのでしょうか。
指しゃぶりの意味
指しゃぶりは、子供がお腹の中にいる胎児期からすでに始まっているといわれており、成長する上で欠かせない生理的な行動の一つともいわれています。
1.子どもの発達と指しゃぶり
1)胎児期:
胎生14週頃より口に手を持っていき、24週頃には指を吸う動きが出てくる。そして32週頃より指を吸いながら羊水を飲み込む動きも出てくる。胎生期の指しゃぶりは生まれて直ぐに母乳を飲むための練習として重要な役割を果たしていると考えられている。
(引用元:指しゃぶりについての考え方|日本小児歯科学会)
指しゃぶりをすることで不安や緊張を解消する効果があるという見解もあることから、無理に指しゃぶりをやめさせることが、逆に悪循環になるともいわれています。
指しゃぶりをする子供の年齢
指しゃぶりをする子供の年齢には差がありますが、乳児期から6歳などの学童期までといわれています。生後12カ月までの子供の場合は、指しゃぶりをすることで物を確認したり、目と手の協調運動の練習をするといった意味もあるといいます。
生後2~4か月では、口のそばにきた指や物を捉えて無意識に吸います。5か月ごろになると、指や口のそばにあるものに限らず、身のまわりのものをなんでも口に持っていってなめるようになります。これは、見たものを手で取る「目と手の協調運動」の練習とともに、吸ったりなめたりすることで、物の形や味、性質を学習していると考えられています。つかまり立ち、伝い歩きを始める頃になると、指しゃぶりは少しずつ減ってきます。
(引用元:Q&A 指しゃぶりをする子供の年齢に応じた対応について教えてください。|静岡市葵区 みまつ渡辺歯科医院)
1歳~3歳になると、手を使う遊びが増えることで指しゃぶりが減り、眠いときや退屈なときにのみ指しゃぶりをする子供が多いようです。そして3歳~5歳になると、幼稚園や保育園に通うようになり、ほとんど指しゃぶりはしなくなるともいいます。しかし、幼児期後半から学童期の子供の中にも、まだ指しゃぶりをする子供もいるといわれます。
いつから指しゃぶりをやめさせればいい?
指しゃぶりは年齢によって意味が異なりますが、4歳半~5歳以降の幼児期後半で指しゃぶりをしている場合は、歯並びや噛み合わせにも影響が出てくるため、意識的に指しゃぶりをやめるように促していくのがいいでしょう。
指しゃぶりは生理的なものでありながら、4歳~5歳になっても指しゃぶりをしている場合は、原因として親子のコミュニケーション不足や、遊ぶ時間が十分でないなど、生活環境が影響していることが考えられます。子供の心理的側面にも目を向け、対処していくのが望ましいでしょう。
3歳で赤ちゃん返りした子供は指しゃぶりをする?
弟や妹ができたとき、親が自分よりもお腹の子や下の兄弟に構うようになることで赤ちゃん返りをするという子供も少なくありません。その場合は、赤ちゃん返りの一つの症状として、指しゃぶりを始める子供もいるようです。
ストレスのない指しゃぶりのやめさせ方を実践してみよう
子供が指しゃぶりをするのは、子供の成長に欠かせない大事な行為です。しかし、子供が3歳以上になると、精神的な理由で指しゃぶりをしたり、習慣化した指しゃぶりがやめられないといった要因が考えられます。今回紹介した指しゃぶりのやめさせ方で、子供が自然に指しゃぶりをやめることができるようサポートしてあげましょう。
参考
おしゃぶりについての考え方|日本小児歯科学会
指しゃぶりをやめさせるコツ!|ママリ
赤ちゃんの指しゃぶりの原因は?いつからいつまで?やめさせるべき?|知育ノート
子供の「指しゃぶり(指吸い)」原因と心理!指をしゃぶるのはいつからいつまで?大人になっても治らないのは癖?やめさせるのは逆効果! – Latte